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2023年3月24日 (金)

宗教団体から脱会後(2/12) 自分ファースト

 

全ては自分の幸せの為

 今までは猪突猛進のトヨタ教信徒として、教祖様の為、教団の為、お国の為に滅私奉公してきた。モーレツ社員とも揶揄されたこともあった。私は脇目も振らず、準ブラック企業で、高度経済成長期を仕事一筋に駆け抜けてきた。

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高度経済成長からバブル崩壊

 1973年から1990年の18年間で、前職の会社の売り上げは6.8倍に急成長した。その前の1966年から1972年までの6年間の成長は2.13倍である。毎年30%以上の成長である。平成時代の30年間で日本経済の成長率がゼロであった惨状から見れば、当時は本当に高度経済成長期であった。

 そして1991年にバブルが崩壊して、私の前職の事業部の売上は70%も減ってしまい、経営危機になった。そしてリストラが始まった。天国から地獄に突き落とされたのだ。当時の同業他社も多く倒産した。私はその社内リストラの前に昇格して、好調な事業部に異動となっていた。塞翁が馬である。

 リストラと言っても、社内の人員配置変更である。首切りではない。それがトヨタ教の凄さで、他社のような希望退職(首切り)はなかった。

 

 平成不況時以降に入社して働いてきた若者に比べれば、私の時代は幸せであった。頑張っただけの成果も手に入ったので、不幸とは感じなかった。しかし、今、冷静に当時を振り返ると、少々洗脳されていたようだ。

 

教祖様として生きる

 だから退団後は、自分が「自分人生有限会社」の教祖様として、自分の幸せの為に生きるつもりだ。今は洗脳された頭を正常に戻す「修行」に力を入れている。

 しかし還暦後に、自分を幸せにする時間は、少ない。そのことに思い至らず、時間など無限にあると錯覚している人は多い。日本人の平均寿命は81歳であるが、健康寿命は72歳である。72歳を過ぎれば、病院通いか、寝たきりか、認知症になる人が大半である。還暦後は、健康で走り回れる時間が12年しかない現実を正視すべきだ。

 

 自分は何のために生れてきたのか。最低でも一人に人間を幸せにする義務が私にはある。その一人が自分である。そのための残された時間は12年である。定年延長などすれば、時間はほとんどなくなる。だから私は定年延長せず辞めた。

 

天上天下唯我独尊

 お釈迦様が、ある王子から人生相談をされた。王子は妻からの「私とあなたと何方が大切か」との問いに悩まれていた。お釈迦様は、「自分も自分が一番いとおしく思う」と答えられた。

 お釈迦様が仰った「天上天下唯我独尊」とは、「この世で一番尊いものは自分である」との意味である。自分が一番尊いと思うから、相手も同じように自分が一番尊いと思っている。だから、相手も同じように大事にすべきとの教えである。

 退団後、会社を離れたら、会社ファーストを捨て、自分ファーストでよい。自分を大事にして、世の中に貢献すればよい。自分を大事にしない人は、他人も大事にしない。その極端な例が自爆型のテロリストである。

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2023-03-24  久志能幾研究所通信 2650  小田泰仙

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