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2022年12月20日 (火)

300枚の飛行機図面でヒコー少年に

 

 家中の6Sとして、この50年間、紙箱に保管していた約300枚の飛行機の図面を整理してB4クリアファイルに収納した。合計で20冊となった。今までは箱に入っていたので閲覧に手間がかかりあまり見ていなかったが、ファイルすることでそれが容易になった。50年前の青春が目に見える形で蘇った。

 飛行機の図面は、1960年頃の雑誌『航空情報』、『航空ファン』に添附されていたソリッドモデル作成用の図面である。私はそれを見て楽しんでいる。飛行機の図面を見て、何が楽しいのか。それが趣味だからだ。理屈などはない。私は飛行機の図面を見ていると楽しい。養老孟子先生は、昆虫を標本にして集め、見るのが趣味である。同じく、何に興味を持ち取集するかは、蓼食う虫も好き好きである。私はそれにのめり込んで、非行にも走らず、真面目に飛行機好きの子供になったが、勉強もしっかりした。親は私が勉強もしっかりしているので、それに関して何も言わない。

                                  

トレース図面を発見

 その整理の中で、私が飛行機図面をトレースした図面を発見して、感慨が深かった。私はその存在をすっかり忘れていた。トレーシングペーパーが一部ぼろぼろになっていた。

 当時、ソリッドモデルを作るために、原図をトレーシングペーパーに「カラス口」でトレースをして、それを青焼きして製作図としていた。1980年ごろまでに工業高校を卒業した人間は、「カラス口」を理解できるが、普通の人には縁がなく理解不能だ。多くの知人に確認したが、工業系の学校に行った人でないとその存在を知らない。私は進学校の普通高校に通ったが、趣味で「カラス口」を手に入れ、飛行機の図面をトレースして楽しんでいた。当時はそういう趣味があったのだ。

 飛行機の外形の曲線は、雲形定規を使ってトレースである。雲形定規は30cm物差しを加工して、自作した。カラス口も使っていると先端が摩耗してくる。それを砥石で研いで再生した。

 その成果として、図面を見る眼、図面から立体的にモノを把握する力が付いた。今は3次元CADが主流だが、私は二次元図面を見れば、対象物を立体的に把握できる力が付いた。

 

カラス口:(英語: ruling pen)は、製図用の特殊なペンで、ペン先の形状が烏のくちばしに似ていることからこの名で呼ばれる。二枚の細く加工された鉄板からなるペン先を持ち、ネジによって鉄板の間隔を調整することで線の太さを変更することが出来る。ペン先をインク、もしくは、塗料等に漬け、間に保持しながら線を引く。細く、均一で、ある程度連続した綺麗な線を引くことができるので、ポスターや図面の線描、版下の罫線、フィルムへの書き込み、漫画の枠線、模型への着色などに用いることが多い。特に定規との併用により、均質な直線を手で引く際に用いられることが多いが、コンパスに装着し、円または円弧を描く事も出来る。インクを付けすぎるとボタッと滴り落ち画を台無しにしてしまうので気を付ける必要がある。現在では、より扱いが簡単な製図ペンの登場や、電子化(電算写植、DTP化)によりあまり利用されなくなってきている。

 この項、wikipedia「カラス口」より

P1090847s

 図面をB4クリアファイルに収納した状態(1冊20ポケット、合計20冊)


P1090848s

 作図して50年が経ち、一部ボロボロになっている

Scan0206

 私がトレースした図面

P1090844s

P1090845s

 カラス口 50年前に購入品で価格1330円

 

2022-12-20  久志能幾研究所通信 2571  小田泰仙

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