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2022年11月

2022年11月18日 (金)

108歳を目標(6/14) 病気とは仏からの啓示、病気と闘うとは冒涜

 

 長い人生、病気との闘いに明け暮れていては長生きはできない。108歳まで人生を戦うために病気と共存共栄することだ。

 敵を知り、己を知れば、108戦危うからず。

 それを一病息災ともいう。

 人生では病気以外にも敵は多い。男は家を出れば7人の敵がいる。私は、古風な母からそう教えられた。その中の最大の敵が己の慢心である。

 

共存共栄 

 コロナ菌だって、宿主の人間が死んでしまえば、己も死ぬ。だからコロナ菌も学習をして、肺まで侵入しないように進化を遂げて、弱毒化し、感染力を上げた。コロナ菌が感染する目的は、宿主を殺すことではない。種として繁殖することだ。ウイルスは宿主とともに成長してきた。人間はウイルスがいたから、卵の生殖体制から胎盤での生殖体制になり、霊長類として進化ができた。

 病気になっても、病気と闘わない、病気を敵視しない生き方で長命が達成できる。病気とは「今の生活スタイルに、問題や無理がある」と仏様が教える内部監査報告である。それ故、病気と闘うなどと発言するのは、神仏に対して冒涜である。病気になったら、その生活の間違いを直せばよいのだ。病気とはuso119健康監査機関(?)の監査報告なのだ。病気とは、自分の行動を監査してくれる佛の監査員なのだ。佛の監査員と仲良く生きていけばよい。

 

部品の故障

 病気になったら、自分の体の部品の一つが故障したと判断する。故障したのだから、その真因を見つけて治せばよい。精神を病んだら、魂を支える頭脳と心が故障したのだ。人の根幹である「魂」が病んだわけではない。精神も心も人間を形成する部品の一つだから、治せないわけがない。

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KK問題

 毎日がみがみと理不尽に怒鳴られれば、精神だって疲労破壊で故障する。出来の悪い親が、親の見栄で理不尽に振舞えば、子供が疲弊する。

 親の見栄で高望みの超有名進学高校に姑息な手段で入学させ、無理な教育を強要すれば、か弱い少年の心は壊れてしまう。

 Hさまが心配である。A家の両親は学生時代は落ちこぼれであったようだ。両親が学生時代は遊び惚けていたのに、子供に躾を強要すれば子供が反発するのは、自然の理である。だからKK問題が起きた。

 子供は親の後姿を見て育つ。かえるの子はかえるである。かえるの子をとう大出の大鷲に育てようとするから無理が出る。誰もそんなことを望んでいない。不祥事の連続は佛様の啓示である。布袋様は、「A家の振る舞いが三千界の理に合わない」と警告している。Hさまは心の故障の起きやすい性格に育てられたようだ。最近のH様の元気のないお顔を見るが辛い。

 A家からの問題続出は、因果応報である。火のない所に煙は立たぬ。A家と971ちょうの傲慢極まりない対応の結果なのだ。

 

内部監査員

 病気はISO14001監査員より厳密な評価である。ISO9001やISO14001監査機関は英国が作った金儲けシステムの一つである。だから監査員は企業の顔と懐具合を見て審査をしている。監査不合格にしてしまうような厳しすぎる認証機関では、お客が逃げてしまう。企業という客が欲しいのは、監査機関の「印籠」だけなのだ。審査内容は二の次だ。だから、ISO9001やISO14001から認証をもらっている企業でも不祥事が絶えない。あの日産も三菱ふそうもISO9001やISO14001の審査を通っている。

 監査の時だけ審査をパスすれば、ISO9001認証を貰える。認証機関も問題なく過ぎれば、定期的に認証料が入ってきて儲かり幸せである。そういうシステムを作った英国は狡猾である。

 私は会社内でISO9001やISO14001、QS9001の勉強をさせられ、企業内内部監査員の資格を得て、自社内のほぼ全部署の監査もした。だからその裏側を良く見てきた。

 

仏様からの監査

 しかし仏様の監査は厳しい。病気という監査結果を放置すると命が危ない。並みの人は、病気を悪魔の手先のように扱い、対処慮法で患部を攻撃するから、病気が根治しない。病気の症状に、解熱剤、降圧剤、抗がん剤、抗生物質で対処慮法を使い出先の敵陣だけを攻撃するから、病気が根治しない。対処療法で一時的には収まり、治ったように見えるが、病気の根本が消えていないので、必ず再発するし、別の病気が発症する。元を断たなきゃダメなのよ。

 病気は仏様が遣わした体のリトマス試験紙と考えて、その原因を考えよう。

 トヨタ生産方式の何故なぜを5回繰り返して、病気の真因を見付けないと病気は治らない。

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 糖尿病、高血圧症、肥満、がんは生活習慣病である。生活習慣を正さないと治らない。対処療法の薬だけに頼るから、別の病気を発症する。

 私の長年、高血圧症に悩まされ、降圧剤の薬を20年間飲み続けた。その結果、鬱、網膜静脈閉塞症、白内障、網膜剥離、記憶力減退、最後はガンになった。

 その全ての根本原因は、美味いものの食べ過ぎ、運動不足で、血管内部にプラークが溜まり、血流が悪くなり、高血圧になった。それを降圧剤で血圧を下げるから、必要な血液が全身に流れず、各種の病状が出た。プラークの影響で毛細血管の細部まで免疫酵素が運ばれないという弊害で、20年後にガンになった。

 真島消化器クリニックの治療は食事療法と運動指導だけである。それで血管内部にプラークが減少して、問題は解決した。薬は不要であった。大垣から九州久留米市の真島消化器クリニックまで、年2回、通った甲斐があった。片道6時間の旅である。真島先生の指導のお陰で病状が好転した。今までの循環器系医師の治療に不信感を抱いた。彼らは対処療法の降圧剤しか処方しなかった。その方が、彼らは儲かるからだ。

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 馬場恵峰書

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2022-11-18  久志能幾研究所通信 2545  小田泰仙

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2022年11月17日 (木)

ゴミ袋ミサイルが直撃、大垣市民「反撃能力」発揮

 

 北朝鮮からミサイル連続発射や、ウクライナ戦争の影響で、「日本の防衛力として「反撃能力」は不可欠」との有識者会議の提言の原案が明らかになった(2022年11月17日)。

 大垣市は来年1月からゴミ袋有料化が実施される。コロナ禍やウクライナ戦争の影響で物価が狂乱上昇している。雇止め、給与カット、景気後退で、市民の生活は大変になっている。そんな中でゴミ袋有料化の政策は、大垣市民の家庭経済圏にミサイルが発射されたと同じである。一家庭当たり年間5千円の増税で、それが未来永劫と続く。ただでさえ大垣市の税金は他市よりも高いのだ。

 大垣市の家庭ごみが減っているのに、石田仁市長は「ゴミが増えている」と大嘘をついて、大垣市は、ゴミ袋有料化議案をごり押した。まるで北朝鮮の将軍様のオツムのような石田仁市長、近沢正議員(ごみ有料化推移委員会委員長)である。またそれに賛同した市会議員達も同罪である。

 こんな市民を蔑ろにする将軍様に大垣市を任せれば、大垣市は衰退の一途である。

 大垣市民に出来る反撃は、次回(2023年4月)の市議会選挙で近沢正議員を落とすこと。4月のゴミ袋有料化議案に賛成した議員達に投票をしないことだ。3年後(2025年4月)の市長選で石田仁氏を落選させることだ。それが市民の持つ「反撃能力」である。大垣市民の生活を自分達の利権で苦しめる政治家は不要である。

 先回は、無為無策の小川敏大垣前市長の6選を阻止できた。同じように石田仁市長の続投を阻止したい。そうしないと大垣の衰退は止められない。

 最悪の「反撃能力」とは、有権者が地方政治に無関心で、大垣広報や大垣市の通達や地方紙の鵜呑みすることである。

 それは日本政治でも同じで、左に偏向したテレビや新聞しか見ないと、隣国や左翼に洗脳されてしまう。それでは日本の滅亡である。今の日本の停滞は左翼の影響である。自分の目を拭い、耳を洗って真実を見よう。

 

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資料 

大嘘1

 「ごみの減量を目的」が大嘘である。岡田議員が調べた結果では、家庭ごみは減っていて、増えているのは商業系のごみである。

 2015年から2019年にかけて大垣市民一人当たりのゴミ量は0.4%も減っている。しかし事業所から出るゴミ量は6.4%も激増しているのだ。増えたのは、行政が出すゴミと商業者が出すゴミの量なのだ。

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      「岡田まさあき市政報告 令和4年5月」より

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大嘘2

 また大垣市ごみ総量は、過去最大ピークが7.8万トン(2006年)のであったが、それから市民の努力で令和元年には5.1万トンまで減っている。それでなんでゴミが増えたと言えるのだ。駅前商店街がこの20年間で60%もシャッターを下ろせば、ごみも減る。大垣市は小川敏の悪政で大垣経済が低迷し、それにつれてゴミが減ったのだ。大垣の没落で人が大垣から逃げ出し、人口も減った。経済が低迷し、人口が減れば、ごみも減る。経済の基本である。

 

 ごみが増えてゴミ焼却炉の増設が必要ならともかく、現在の処理施設で、なんの問題もない。16年まえの7.8万トンの処理能力に対して、3万トンもの余裕があるのだ。16年前より35%もごみ量が減っていて、なぜゴミが増えたと嘘を言うか。

 

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  グラフで見る大垣市のごみ総排出量(総量)は多い?少い?(推移グラフと比較) | GraphToChart

 

大嘘3

 「約8%の削減を見込む」が大嘘である。他市の例でも、その効果は数か月で、すぐ元に戻ってしまう。なにせ大垣市の市民は15年前からゴミの削減に取り組んできたのだ。削減でも限度がある。それは他市の例を見ればわかるはず。

 それで年間2000万円の薬品代が節約になるというが、ゴミ袋有料化で1億7千万円が余分に必要になることは口をつぐむ。詐欺である。

 

ゴミ袋有料化で下記合計1億7千万円が経費で増える。

 ゴミ袋製作委託料   1億1,200万円

 ごみ袋保管倉庫建設費   2,000万円

 ごみ袋販売委託料   1,230万円

 ごみ袋配送委託料    400万円

 その他        2,770万円

   「岡田まさあき市政報告 令和4年5月」より

 

大嘘4

 全国の市町村で6割の市町村が有料化だが、4割は有料化をしなくてやっている。財政が大垣より厳しい岐阜市でさえ有料化をしていない。

 大垣市が有料化した原因は、県下一豪華に費用を使った、贅沢三昧、身分不相応な新市庁舎を建てたので、カネがなくなり、市民から増税をしてカネを巻き上げる必要が出ただけの話である。

 

 大垣市としてまずやるべきとは、経費の削減であり、県下一高い水準の議員、職員の給与の減額である。市民に犠牲を強いる前に自らの襟を正せ。

 市民がやるべきことは、市民の敵の大垣市長・石田仁と近沢正議員(ゴミ袋有料化推進委員長)を次回の選挙で排除することだ。

 

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 贅沢三昧の新市庁舎

 そんな貧乏で寂れた大垣市は、2020年1月、狂気を発して岐阜市よりも2割も豪華な大垣新市庁舎が完成した。岐阜県下一豪華な新市庁舎である。それも使いものにならないITオモチャを満載である。刈谷市の新市庁舎よりも豪華である。同じ規模の都市なのに、没落しつつある大垣市は、発展する刈谷市の1.5倍の豪華さである。大垣市は貧すれば貪す、である。

 

新市庁舎費用 負担金比較

       人口  新市庁舎費用 負担金    年間税収

                 市民一人当たり  一人当たり

 大垣市   159千人  126億円  79千円   386千円

 岐阜市   406千人  266億円  65千円   398千円

 各務ヶ原市 145千人   83億円  57千円

 多治見市  107千人   52億円  48千円

 刈谷市   140千人   84億円     60千円   434千円

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公示地価暴落

 その20年後、大垣市は完全没落し、地価は半値以下に暴落し、駅前商店街はその8割が店を畳み、駅前は幽霊通りになる惨状になった。

 当時の小川敏市長は、創業100年を誇ったヤナゲンを廃業に追い込んだ。大垣市長はヤナゲンからの駅前再開発のプランの提案を蹴った。それで、駅前通りの人通りが絶えた。刈谷市と正反対の政策である。

大垣市の公示地価推移(2001年以降)

 2001年の地価を100として2018年の地価は

  (公示地価、基準地価の総平均)2001年より小川敏氏が市長就任

 大垣市  49.5

 岐阜市  64.4

 一宮市  75.0

 名古屋市 145.1

 大府市  90.2

 刈谷市  107.2

 安城市  99.0

 岡崎市  94.3

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大垣市の地価  下落が止まらない

         大垣市地価平均   前年比変動率

 2001年[平成13年]   12万4222円/m2  -7.98%  下落 小川敏市長就任

 2002年[平成14年]   10万8425円/m2  -10.10%  下落

 2003年[平成15年]   9万6470円/m2   -9.65%  下落

  2004年[平成16年]   8万3482円/m2   -8.56%  下落

 2005年[平成17年]   7万3836円/m2    -7.04%  下落  小川敏市政2期目

 2006年[平成18年]   7万2277円/m2    -4.20%  下落 

 2007年[平成19年]   6万8535円/m2   -1.85%  下落

 2008年[平成20年]   6万9942円/m2   -0.16%  下落

 2009年[平成21年]   7万1687円/m2   -1.40%  下落 小川敏市政3期目

 2010年[平成22年]   6万7237円/m2   -2.82%  下落

 2011年[平成23年]   6万5702円/m2    -2.36%  下落

 2012年[平成24年]   6万3941円/m2    -2.41%  下落

 2013年[平成25年]   6万3216円/m2    -2.13%  下落 小川敏市政4期目

 2014年[平成26年]   6万1898円/m2    -1.31%  下落

 2015年[平成27年]   6万1495円/m2   -0.78%  下落

 2016年[平成28年]   6万0585円/m2    -0.57%  下落

 2017年[平成29年]   6万0692円/m2    -0.50%  下落 小川敏市政5期目

 2018年[平成30年]   6万1540円/m2    -0.39%  下落

 2019年[令和元年]   6万2036円/m2     -0.47%   下落 

   2020年[令和2年]  6万1718円/m2        -0.55%    下落 

 2021年[令和3年]     6万0993円/m2   -1.24%  下落 石田仁市政1期目

 2022年[令和4年]     6万0683円/m2  -0.81%  下落

大垣市の公示地価・基準地価マップ・坪単価 - 土地代データより 

 ※変動率は、各地点の変動率の平均となる。(平均地価の変動率ではない)

  https://tochidai.info/gifu/ogaki/

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大垣市の人口推移、減少傾向が止まらない

 大垣は衰退している。それでどうしてゴミが増えるのか。

2006年  166,925 人   この年に上石津町を併合

2007年  166,960

2008年  165,420

2009年  164,680

2010年  164,649

2011年  164,306

2012年  163,134

2013年  162,859

2014年  162,702

2015年  162,157

2016年  161,992

2017年  161,628

2018年  161,308

2019年  161,123

2020年  160,485

2021年  159,359

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2022-11-16  久志能幾研究所通信 2544  小田泰仙

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2022年11月16日 (水)

108歳を目標(5/12) 自分自身を料理する

 

 煮ても焼いても食えぬ人は、長生きできない。自分自身を料理して、人に美味しく食べてもらうのが、長生きの秘訣である。「人に美味しく食べてもらう」とは、人のために役立つこと、人に喜んでもらうこと。

 クセのある味でなく、素直な人間味のある人柄になることが、良き料理品である。

 我々は生れてから、叱られ、叩かれ、刺され、くさされ、切り刻まれ、焼かれて料理される。そういう試練を経て、人間として成長する。そうやって鍛えられた身が、引き締まって美味しい肉なのだ。

 それに比べて過保護で育てられたボンボンの肉は、養殖魚のような臭みがある。身は弛緩し美味しくない。養殖の魚の命は短いのだ。それはエリートと呼ばれる特権種族である。

 我々に体は放っておかれれば、腐臭の肉となっていまう。その己の体の料理を外部の料理人(医師)に任せれば、金儲けの道具にされるだけだ。自分の身は自分で料理せねばならぬ。トヨタ経営の原則「自分の城は自分で守れ」に相通じる。

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 馬場恵峰書

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   人生の消化過程

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人生経営

 人生経営とは料理をするのと同じである。鍋の火加減を見ながら試行錯誤をして自分の料理を味付けする。人を喰うための料理も同じである。自分の体の調子を見ながら、体が食べるもの、心が食べるもの、運動、学習、休憩、睡眠を味加減して育てていく。それが体の経営である。自分自身を料理することが、人生経営である。

 生れた人間をそのまま鍋(学校や社会)に放り込めば、それで料理が完成するわけではない。手塩をかけて料理しなければ、一人前の人間に料理が仕上がらない。材料の状態によって火加減も変えなければならぬ。それが人間の人生経営である。

 

自分が料理するもの

 自分の体は土から生まれて、土に還る。その己の器に何を入れて料理するかが、人生経営で問われる。その料理には時間制限がある。通常の与えられた時間制限は、日本人男性の平均で、72歳である。これは男性の平均健康寿命である。それ以降は、寝たきり、病院通い等で思うようには動けなくなる。だからこそ、その健康寿命を延ばす取り組みが肝要なのだ。その時間を最大限に伸ばして、後世に残る料理を作るのだ。肉体は滅んでも、料理は残る。だからこそ美味しい料理を遺そう。

 馬場恵峰先生は素晴らしい書画の作品を残してくれた。

 松下幸之助翁は素晴らしい経営哲学を遺してくれた。

 

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2022-11-16  久志能幾研究所通信 2543  小田泰仙

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2022年11月15日 (火)

石職人の神様が超絶閑技で「石造釣灯籠」

 

 神としての大自然は悠久の時間を使って大地を彫刻している。硬い大地を素材として悠久の時間をかけて削り、芸術作品のような造形を創作する。大地は硬い素材なので、割れないように、ゆっくりと少しずつ削っていく。世界遺産になっているような大自然の風景は、神という彫刻家の作品なのだ。

 

 同じように硬い石を造形するには、ゆっくりと削らねばならぬ。速く削ると応力がかかり過ぎ、石が割れてしまう。だから少しずつ、ゆっくりとノミを振って削り出さねばならぬ。そんな気の遠くなる仕事で、神技を持つ石職人が作った「石造釣灯籠」が彦根にある。

 どう考えても、不可能な造形である。ノミが入らない場所を、どうやって削ったのだと疑問が起きる作品である。

 「石業界も機械化が進み、(これは「閑な」明治時代だから出来たことで、)現代ではこのような作品の再現は不可能です(松居石材商店の7代目松居利樹氏談)。

 

 そうなのだ、「閑」だから良い作品ができるのだ。「閑」とはラテン語でスカラである。スカラとは哲学者のことだ。閑だから考えることが出来る。労働は奴隷にさせて、貴族は閑になって考えることが出来て哲学を生み出した。学校のスクールもスカラから派生した言葉である。閑だから学校に行って勉学が出来る。出来の悪い学生は、ネットやゲームに忙しいから、成績が上がらない。

 現代は「閑」というと悪い印象あるが、本来良い言葉である。人は考える時は、家の「門」を閉じて、そこにかんぬき(閂)の棒で閉鎖して思考や業務に没頭する。それが「閑」という語源である。現代は余りに軽薄早急軽率である。それでは良いものはできない。これも日本が衰退した一因だと思う。

 

一つの石から削り出した「石造釣灯籠」

 この「石造釣灯籠」は一つの石(堆積岩)から削り出して作られた。鎖もその一つの石から削り出された。これは松居石材商店(江戸時代の文政12年創業)3代目の松居六三郎氏の作品である。この作品は1903年に大阪で開催された内国勧業博覧会に出品された。鎖も屋根の端の渦巻きの装飾も一つの石から削り出された。大きさは縦横16.5センチ、高さ21.7センチである。

 

 当主の松居保行氏もお店を受け継ぐまで先代からこの作品は二度ほどしか見せてもらえなかったという。超お宝であり、作品の出し入れで破損の恐れがあるからだ。現在でも、過去の取り扱いの不備で一部破損している。だからずっと箱に入れてお蔵入りしていたという。今回、彦根城博物館で「松居石材商店の歴史を振り返る」展示が2022年9月8日から10月4日まで展示された。

松居石材商店の歴史 | 彦根城博物館|Hikone Castle Museum|滋賀県彦根市金亀町にある博物館 (hikone-castle-museum.jp)

墓石・石材店(彦根,米原,長浜) お墓のことなら松居石材商店へ

 中国でも鎖の一石造りは有るようだが、レベルがずっと格下という。ここまでのレベルは日本の明治時代だからできたことのようだ。

 私も仏像彫刻では、松本明慶大仏師作の仏像で一木造りは当たり前の世界であったが、流石にこの一石造りの作品には驚嘆である。

 私はこの作品の秘蔵はもったいないので、然るべき展示ケースを作って、常時展示するように松居石材商店さんにお願いした。この作品を作られた松居六三郎氏が草葉の陰で泣いていると思う。職人は口数も少なく、出しゃばらない。だからこそ、そういう作品は多くの人に見てもらいたい。常時展示をして多くの人に見てもらい、この超絶の職人技を顕彰したい。これは日本の宝だ。

 

 私が2015年に再建したお墓は、この松居石材商店さんに造って頂いた。父と父の兄が1960年に建てたお墓は、同じく松居石材商店さんに造って頂いた。松居石材商店さんと出会えたのは、良きご縁と感謝している。

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2022-11-15  久志能幾研究所通信 2542  小田泰仙

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2022年11月14日 (月)

スウェーデン見聞録 - 窓際のトットちゃんを演じよう

 

 空想力、FC(Free Child)こそ創造の源である。何にでも興味を持ち、「なぜなぜ」と大人に質問を浴びせる。それが縁の始まりとなる。縁には時間が一杯詰まっている。縁を活かせなくなった時、それは単に生き永らえている状態に陥る。生命力溢れていて、生きていくためには興味こそが命。人生で、仕事で、趣味で、興味を持てなくなった時、人生、仕事、趣味の成果での死が訪れる。

 

 私は英語版の「窓際のトットチャン」(黒柳徹子著)をスウェーデン出張時にお土産として準備して持って行った。この贈り物は、楽しいご縁の時間をもたらしてくれた。読んで楽しい本は海外でも受ける。教育の本質は古今東西変わらない。20年前のベストセラーで100万部を超えたはず。

(2017年5月に累計発行部数が1000万部を突破)

(2021年3月で全世界累計発行部数は2371万部)

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 スウェーデン出張時、納入機械の担当責任者A氏の自宅に招待された。奥さんに英語版「窓際のトットチャン」を贈ったら、感激してお礼の手紙が届いた。人の心や教育は国境を越えて共通である。心ある人が、ご縁で心の琴線を奏でる。

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  A氏家の家庭  この日はО氏ご夫妻も招かれて、豪華なパーティーでした。

  1985年12月8日

 別にサン・テックジュペリの英語版『星の王子様』も持っていって贈った。これも大変喜ばれた。現地では、意外と本書は知られていない。

 

 A氏家に招待時、A家のお子さんから日本人のお客様へと日本の情景を描いた絵(A4サイズ)を贈られた。そこには天皇(エンペラー)が日本刀を掲げて、日の出を背景に立っているクレヨンの絵である。こういう温かいもてなしは嬉しいものだ。子供の絵ではあるが、私はこの絵を今も大切に保管している。

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 A氏家のお子さん     スウェーデンのショブデの街で

 今は北欧美人に成長している?     1985年10月12日

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 A氏家のお子さんが書いたエンペラーの絵

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2022-11-13  久志能幾研究所通信 2541  小田泰仙

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2022年11月12日 (土)

お墓マンション、強欲の極み、遺骨は彷徨

 

 先日、東京TOBU池袋で松本明慶大仏師仏像彫刻展が開催された。その時に館長さんがある檀家から呆れた話を耳にした。

 

墓地から出て行け

 東京にあるお寺が、今ある墓地をマンションの土地として売り、今あるお墓を撤去した。その跡地にマンションと、立体式の納骨堂を建てた。要は、東京の高い土地にあるお墓では、檀家から年間のお墓維持費(護持会費)だけでは、儲からないので、その土地をマンション用地として売って、マンション経営で利益を得ようとした。

 新規に墓マンションに一基を購入なら150万円だが、今の墓地にお墓がある場合、同意して遺骨を墓マンションに移すなら一基30万円でよいという。嫌ならお墓をたたみ、檀家から出て行けという。檀家の多くは、お寺の横暴さと強欲ぶりに呆れて、檀家の多くが別のお寺に遺骨を移したという。

 

お墓の役割

 お墓とは、お骨を土に還す装置である。火葬してお墓に納めた遺骨は、おおよそ80年間で土に還る。その間、微生物がお骨を食べてくれて、遺骨が土に還元される。人は土から生まれて、土に還る。悠久の時間の流れで我々の命は流れていく。

 それを墓マンションに陶器の骨壺に納めたままでは、骨は微生物が分解することがなく、永遠に土に還ることが出来ない。墓マンションは大自然の理に反している。お寺が金儲けで、墓マンションを造るのは外道である。お寺が、墓の存在の目的を理解していない。守銭奴の坊主はお寺の風上にも置けない。

 

札幌市の墓マンション事件

 2012年に出来た札幌市にある墓マンション「御霊堂元町」は、一区画30万円~250万円、年間6000~12000円の管理費で売り出された。「雨の日でも雪の日でも快適にお参りが出来る」という謳い文句で販売された。この納骨堂の運営は、民間の葬儀社がスポンサーであった。その後、経営者がコロコロ変わり、挙句に経営が左前になって、そのビルは競売にかけられ、そのビルは出入り禁止となった。それでその墓マンションを持つ遺族は、その墓にお参りが出来なくなってしまった。現在、札幌市役所も困惑している。行政も遺骨の管理までは手が出せない。

 便利に見える墓マンションも、このような事件に襲われると、遺骨が彷徨う羽目になる。これでは死んでも安らかに眠られない。遺族の安易な考えでの行動が因果応報で返ってきた。(この記事は、「納骨堂競売騒動で判ったお墓マンションが危ない」(『週刊新潮』2022年11月17日号)を参考に編集)

 

ご加護

 墓マンションにはお墓の機能がない。だから、墓マンションには手を出してはならない。ご先祖様に対して無責任である。私はこの記事を読んで、正式の土のお墓を建て、ご先祖の遺骨を納めることが出来て良かったと思う。ご先祖の子孫は、ご先祖を無事に土に還す責任がある。それを放棄して幸せはない。今ある自分の幸せは、ご先祖様が守ってくれていると信じている。

 

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 井伊家の菩提寺 豪徳寺   ‎2015‎年‎11‎月‎24‎日撮影

 このように東京のど真ん中でもお墓は整然と整備されている。

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2022-11-12  久志能幾研究所通信 2540  小田泰仙

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2022年11月11日 (金)

かがみがはら航空宇宙博物館、命の美しさ

 

 私は飛行機を見ているだけでも幸せな気分になれる。2022年11月9日、4年ぶりに「岐阜かがみがはら航空宇宙博物館」を訪問した。各務ヶ原市の「那加福祉センター」を見学に行った後、帰りにこの博物館に寄った。「那加福祉センター」のレポートは後日にお送りします。

 

極限の姿

 飛行機とは空気の抵抗と重力に抗って飛ぶ機械である。その姿は贅肉を削ぎ落し、空気力学的に美しい。特に軍用機は国と国民を、敵から守る責務がある。

 太平洋戦争で活躍したゼロ戦は、堀越二郎技師が機体設計でグラム単位の軽量化を図り、世界最高性能の戦闘機に仕上げた。それは資源のない日本が、その弱点を設計という武器で戦った武勲である。設計者もゼロ戦の設計に心血を注ぎ、命を賭けて図面上で戦った。設計者は図面に書く一本の線に命を賭ける。私も機械設計者として20年間、図面と格闘したから、それが分かる。だからこそ、その任務に徹するための姿は、研ぎ澄まされて美しい。無機物の飛行機だって、設計者の魂が籠った命なのだ。

 現代社会は拝金主義に汚染されている。利権にまみれた世界を飛びまわる政治屋は、醜い贅肉を晒している。それに反して、ひたすらその任務の飛行のために徹して設計された美しい姿に私は惚れる。

 

着陸

 飛行機は一度飛び立てば、平和な着陸か墜落、死しかない。車はエンジンが止まれば、その場で停止するだけだ。死ぬわけではない。船も同じである。しかし重力に逆らて飛んでいる飛行機はエンジンが止まれば墜落して、死である。

 人間も生まれて、この世に羽ばたけば、後は必ず着陸せねばならぬ。生あるものは必ず死がある。だからなにか飛行機に魅了される。

 今回は説明を省き、単に写真だけを掲載します。

 

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2022-11-11  久志能幾研究所通信 2539  小田泰仙

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2022年11月10日 (木)

お礼 閲覧総数 350,000を突破

 お陰様で、本日、本ブログの累積閲覧総数が350,000を突破しました。

 読んで頂き、ありがとうございます。

 2022-11-10   小田泰仙

佛様のはからい

 

 2015年3月3日(火)、両親の13回忌、23回忌の法事を決めたのは、私の仕事の都合と、参列してくれる親戚の3家の都合であった。また火曜日は大垣市立図書館が休館日であるのが、一番の決定要因であった。

 

 当日、法事の前に、明慶先生に作っていただいた釈迦如来座像の開眼法要を菩提寺の住職様にして頂き、仏壇に納めた。

 その釈迦如来座像の台座が華板付であった。これは想定外で、嬉しくなった。なんでも「小田さんだから特別仕様」だとか。当然、価格も相応である。また材質が白檀であるので、価格が跳ね上がる。この釈迦如来座像は毎日、手を合わせるご本尊様だ。これでご先祖様も喜んでいただけると思う。

 

3月3日とは

 その約1ヶ月後、お墓の件で松居石材商店と打ち合わせをしていたとき、松居店主から、その日は井伊直弼公の桜田門の変での法要の日だと言われて、驚いた。私はそれに気がつかず、偶然に法事の日を設定したことになる。彦根では3月3日は特別の日として多くの人が知っていて、各お寺では法要が執り行われているとか。大垣住まいの私は、そのことは全く知るところではなかった。

 その後の、この書に記載した不思議なご縁の連続に、佛様のはからいを感じるばかりである。昨年に納佛された虚空蔵菩薩坐像と今回の御本蔵様のお陰と毎日手を合わせている。

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   松本明慶先生作 釈迦如来座像  白檀  

 

2022-11-10  久志能幾研究所通信 2537  小田泰仙

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2022年11月 9日 (水)

お墓の完成予想図

 

 新しいお墓の建立は、当初、現北尾家の場所に4つある北尾家のお墓を2つに合祀して、旧小田家の墓を移転・改建する予定であったが、想定外の事態が頻発して、僅か2ヶ月間で大幅な計画変更になり、新規の場所に新しいお墓を建立する顛末になった。場所も入り口に近い一等地を提供して頂けるご縁が発生した。お寺様も墓地に入って直ぐに目に入る場所のお墓となるので、見栄えのする良い環境になるとお喜びである。これもご縁の賜物で、佛様のはからいに感謝です。

 

 当初は北尾家の先祖供養塔の改建とする予定であったが、家系図を作って眺めると小田家にも不幸が多いことが分かり、両家の供養塔とすることに変更した。

 

 墓誌も新設して、その裏面にこのお墓の経緯を記載する。散雪という表現で、井伊直弼公の死と江戸時代の終焉の兆しを表現した。「仙」には観音様の意味も有り、「音を観た」との表現とした。

 

 私の雅号「泰仙」は平成24年(2012年)に馬場恵峰先生に付けて頂いたが、当時、道仙とは全く縁のない状況でつけていただき、その巡りあわせの不思議さを感じている。

 お墓の完成は2015年10月の予定。

    (以上は2015年8月時点の推定で、後日別の事実が判明する)

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2022-11-09  久志能幾研究所通信 2536  小田泰仙

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