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2022年7月15日 (金)

創業150年 土川商店 昭和時代にタイムスリップ

 

 2022年7月14日、池田町で開催されている「木育 ものつくり展」に行ったとき、その母屋の土川商店のご主人にご挨拶をした。

 土川商店は、いわば昔ながらの何でも屋、コンビニ店で、創業150年のお店である。現家屋は築90年であるが、土川商店自体は創業150年である。

 このお店には、今でも昔からの懐かしい商品が並べられている。なにか昭和初期にタイムスリップした趣である。売られている商品も、昔ながらのお菓子(安全なお菓子)、懐かしい商品ばかりである。我々が失ったものがこのお店にはある。この40年間で、我々は何を得て、何を失ったのか。

 私はここで懐かしい「げんこつ」、「醤油あられ」を買った。どちらも添加物の無い昔ながらのお菓子である。2つで475円なり。

 

時代の変化

 この40年間で、日本には大型スーパーが乱立し、コンビニ店が乱立してきた。1983年に6308店だったコンビニ店は、35年後の2017年には58,340店の9.25倍に激増した。そして小さな個人商店は消えて行った。

 そして飽食の時代が津波のようにやってきた。コンビニ店は夜遅くまで電灯を明々と照らして営業していた。まるで蛾を引き寄せるように、夜に多くの若者の客を呼び寄せていた。そしてファストフード、インスタント食品などの大量の食品が売れていった。

 コンビニ店や大型スーパーのレジでは、外国労働者がレジに立ち、機械的な接客が増えていった。昔ながら、お店の店主とのお付き合いは無くなって行った。

 売れていく食品には大量の食品添加物、防腐剤が入っていた。そして静かにがんが浸透していった。この40年間でガンは4倍に増えた。医療費もこの40年間で4倍に増えた。当時10兆円だった医療費は、今や43兆円を超える。それなのに税収は67兆円しかないのだ。収入の半分以上を医療費に使って、なおかつ増加の一途である。政府はそれの根本原因を無くそうとしていない。

 

 土川商店は昔ながらの何でも屋、コンビニ店で、創業150年のお店である。このお店に並んでいる商品は、単価が低いので経営的には大変だ。誰かを雇うと経営的にペイしないので、ご主人が自分で全てを賄っている。ご主人は公務員を定年退職されて、家業を継がれたようだ。後継者はいないとか。奥さんは別の職業を持っておられて、経営にタッチさせないとか。今の巷のコンビニ店の経営者も競争が激しく、仕事も激務で、経営が大変である。今のコンビニ店の経営と比較して、何か考えさせられる。

 

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 懐かしい看板

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2022-07-15  久志能幾研究所通信 2433号  小田泰仙

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