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2022年3月16日 (水)

人生という宇宙 色即是空、空即是色

 

 宇宙には、成功失敗、好き嫌い、成長衰退、勝ち負け、善悪などの概念はない。現世の中には現象は存在するが、それに「色」はついていない。色の付いていない状態を「空」という。色を付けるのは、我々人間の意識である。

 空に色を付けるのが五蘊である。五蘊とは、人間を成りたたせている5つの要素である。「蘊」とは「働きをしながら寄り集まっているもの」という意味である。五蘊は、色(=肉体)、受(=感覚)、想(=想像)、行(=心の作用)、識(=意識)である。

 

 だから人生は、自分が思った通りになる。自分の人生には、自分で色を付けないと、永遠に空のままで、他人に色付けされた奴隷の人生となる。それを洗脳という。だから自分が理想と思う事こそ、最高の人生である。自分で人生を創ることが生きる事。

 

解釈

 この世に現象は存在するが、事実は存在しない。現象が存在するとは、その人間の解釈の差だけである。その世界では成功も失敗もない。善も悪もない。幸せも不幸もない。その人の解釈(色)があるだけである。よい解釈を出来るようにするには、良き師について薫習するがよい。

 

 例えばニューヨークでスリの被害に遭っても、スリをする方は、そのスリ社会の勝者であり、被害者が敗者である。スリ仲間やスリの家族には、彼は英雄なのだ。被害者はその場(例えばニューヨークのハーレム)での宇宙根源の生存競争に負けただけである。そこには悪も善もない。その場の生存競争の法則を知らなかった人間が愚かなのだ。

 

時間経過

 その人間(色)がこの世からいなくなれば、色は空となる。色即是空である。この世にあるのは時間の経過だけである。だからこの世は無常だから、色(人間)が、何時かは空(死)になっていく。色即是空である。その色がある間の生き方を、般若心経は人に問うている。

 

 般若心経の原典となった経典は、玄奘602年 - 664年3月7日)が、国禁を犯し、命をかけてインドにわたり、600巻の経典を持ち帰った。

 インドより帰国した玄奘は、持ち帰った膨大な経典の翻訳に余生の全てを捧げた。翻訳作業は玄奘が亡くなる直前まで続けられた。麟徳元年2月5日(664年3月7日)、玄奘は経典群の中で最も重要とされる『大般若経』の翻訳を完成させた百日後に玉華宮で寂した。

 般若心経は、その膨大な経典を266文字に集約した経典である。

 

 この経典は2000年間読み継がれている。2000年間も読まれ続けられているにはワケがある。人生を変えたいのなら、毎日、覚悟して般若心経を読むことだ。写経することだ。意味も理解せず、惰性で読んだり、暗唱しているから、人生が変わらない。一文字一文字に玄奘の命が籠る言葉を読経し写経することだ。

 馬場恵峰師は1万5千字ほどを写経された。その馬場恵峰師の卒寿記念写経展の写真集を出版できたのは、五蘊によるご縁と佛縁での色である。佛縁に感謝。

 

 

2022-03-16  久志能幾研究所通信 2334号  小田泰仙

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