本の選択方法 「書評のメンター」
私の本の選択は、雑誌、新聞等の書評欄を重宝している。気になる本の紹介とか、広告を見たら、新聞や雑誌から切り取り、クリアファイルに入れて保管している。もう40年間ほど続けている習慣である。
書評にはその本の概要が記されていて、頭に入りやすい。効率的な読書の手助けにもなる。
時折、そのファイルも見直して、その中から書籍を購入している。特に日本経済新聞社の「リーダー 本箱」は各界の指導者たちが読書歴を語り、愛読書を紹介している。指導者たちは、どんな本を読んで成長したかが分かり、大変参考になる。
少しの事にも先達はあらまほしきことなり(徒然草 仁和寺の法師 第52段)
これは自分の本箱と対比できて、大変参考になっている。共通した愛読書があると嬉しいものだ。
ご縁は一期一会
だだし昔の本を注文すると、往々に絶版になっていることが多い。気になった本はすぐ買っておくべきだと痛感している。本との出会いも、ご縁である。その時に気になったのは、魂の琴線にその題名が触れたのだから。
本の価値
本に書いてあることを、師から直接学ぼうとすると膨大なお金がかかる。その本の内容を自分で体験しようと思えば、数年と膨大な金がかかる。それが千円チョットで手に入るのだ。そのガイドが書評である。
メンターとしての本
本は、若い時に読んだ印象と、年長者になった時に読んだ印象と違う。それは自分が成長して、行間に書いてあることが理解できるようになったのが原因である。本は己の成長に合わせて付き合ってくれる。生涯の友である。
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歴史
ファイルをめくって40年分の書評を振り返ると、時代の変遷での当時流行した本の位置けが見えてくる。その中で、名著と言われる本は、時代が変わっても相変わらず、推薦されていることを発見する。
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私の人物観察
私が人の家を訪問する時は、必ずその家の本箱を観察する。本箱を見れば、その人の考え方、歴史が見える。それで付き合うに値する人か、教えを乞うに値する人かの判断ができる。本箱がないということは、本とは無縁の人だから、私とは縁がない人だと判断できる。
2022-02-12 久志能幾研究所通信 2302号 小田泰仙
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