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2021年12月 4日 (土)

「松下幸之助 不況克服の知恵」を自己流実践

 

 松下幸之助翁は、「不況克服の知恵10条」を説いた。

 

第一条「不況またよし」と考える

第二条 原点に返って、志を堅持する

第三条 再点検して、自らの力を正しくつかむ

第四条 不退転の覚悟で取り組む

第五条 旧来の慣習、慣行、常識を打ち破る

第六条 時には一服して待つ

第七条 人材育成に力を注ぐ

第八条 「責任は我にあり」の自覚を

第九条 打てば響く組織づくりを進める

第十条 日頃からなすべきをなしておく

松下幸之助翁があるべき姿とした行き方

「日に新たに前進し、不況を打開しよう」

『PHPビジネスレビュー 松下幸之助研究』PHP総合研究所(2009)

 

 これを自分なりに解釈すると下記のようになる。これは自分の不遇の時代や試験に落ちた時の過ごし方そのものであった。不遇の時とは、雨の日である。雨が降れば傘をさす、それがこの「不況克服の知恵10条」だと思う。

 

第一条「不況またよし」と考える

 人生は、いつもルンルン気分の時ばかりではない。むしろそうでない時の方が多い。今に見ていろと思う戦闘意識が生きる力を与えてくれた。そこに自分の至らぬ点を反省させてくれる。

 ルンルン気分の時には、反省などしない。だからドツボに嵌まる。私はそういう雨の日は、多くの本を読んできた。

 

第二条 原点に返って、志を堅持する

 会社の研究開発部でCNC機械の開発に携わった時の事。当時のコンピュータはとろいので、アブソリュート(絶対値)でなく、インクリメンタル(相対値)でしか、位置決めが出来なかった。往々に誤動作で自分の位置が分からなくなる時がある。その時は、原点まで戻る「原点復帰動作」を起動させて、自分の位置をリセットして再動作を行う。

 人間様も同じである。人生で迷ったら、自分の原点に遡ればよい。何も退職も自殺もする必要はあるまい。4月1日の入社当日夜に、体に電線を巻いて、タイマー自殺をした同級生がいた。彼は何を悩んでいたか、人生を原点に戻して考えればよかったのにと残念に思う。

 

第三条 再点検して、自らの力を正しくつかむ

 毎年の人間ドックは、現在の生きる力の測定である。たまたまその人間ドックを数年受けなかったら、がんが進行してしまった。人間の体(自分の人生道を運んでくれる乗り物)の年度点検を受けよう。

 

第四条 不退転の覚悟で取り組む

 定年後、私は国家試験に5年間挑戦したが、結果は不可であった。その「お陰で」自分の体調不備を発見した。その頑張りがなければ、がんになる前に脳梗塞、心筋梗塞で死んでいたと推定される。5年間、不退転の覚悟で取り組んだのが良かったと思う。天は具体的に動けば、具体的な回答をしてくれると悟った。

 

第五条 旧来の慣習、慣行、常識を打ち破る

 日々、新しい習慣を取り入れよう。まず、何か新しい事をやってみよう。ダメならまた戻せばよい。新しい事を取り組めば、人生の加速度を感じることができる。惰性で生きては、その加速度は感じられない。

 

第六条 時には一服して待つ

 不遇のときは、一息つけばよい。天が少しお休みしなさいと言っている。人生は長いのだ。

 「天之機緘不測」(菜根譚)、天が人間に与える運命のからくりは、人知では到底はかり知ることはできない。私が40歳の時、私が人事異動で主流の部署から飛ばされて、傍流の部署に飛ばされた。当時は忸怩たる思いであった。しかしそれが後年の私の人生を好転させた。不運の元凶の上司からも離れられた。それで国の仕事にも関われたし、欧州の研究所の出張もさせてもらった。飛ばされなければ、そういう人生にはならなかった。

 だからこそ心機一転、日々大切に、年々歳々、生き活かされる人生を全力で生きるべきだと思う。

 

第七条 人材育成に力を注ぐ

 不運になったのは、自分の実力が足りないと、世間が言っている。世間の評価は神の如くの評価をする(松下幸之助翁の考え)。だから自己投資をして実力を付けるしかない。検定試験や人事評価は、自分の現在の力量を教えてくれたのだ。人事評価は、偏向した人が評価するから、多少の誤差もあるのは致し方ない。長い年月には、落ち着くところに落ち着く。焦る必要はない。

 

第八条 「責任は我にあり」の自覚を

 郵便ポストが赤いのも、己の責任である。自分の勉強不足で、郵政次官になれなかったのが原因である。人生の偶然はない。人生は全て必然だと、最近思うようになった。まさに「天之機緘不測」である。

 

第九条 打てば響く組織づくりを進める

 自分は自分有限会社の社長、兼、下っ端の社員である。問題が起これば、すぐ社長の指示で下っ端の社員は行動するし、行動しなければならぬ。その原則は、「現地現物」である。自分の足で現場に行って、自分の目で完全に状況を理解して行動するのだ。いつやるか? 「今」である。そのうちではない。

 

第十条 日頃からなすべきをなしておく

 人間として、日々学び、仕事に精進すべきである。そうすれば、何があっても慌てることはない。

 

松下幸之助翁があるべき姿とした行き方

「日に新たに前進し、不況を打開しよう」

私の生き方

「日々に新たに、自分の資源を最大限に活かそう」

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 馬場恵峰書

2021-12-03  久志能幾研究所通信 2227号  小田泰仙

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