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2021年12月23日 (木)

私のイッピン バリゴ社の温湿度気圧計

 

 この製品は1977年から発売されている。この製造元はバリゴ社で、ドイツの船舶機器の専用メーカである。現在、44年経っても現役の製品である。現在なら名古屋でなら高島屋の東急ハンズでも買える。1990年頃、私はカタログハウス社の通信販売で購入した。当時の価格15,000円。

 この製品はアンティーク調のシャンペンゴールド色の美しいデザインである。最近まで、部屋の片隅にほこりをかぶって忘れられていた。今回、別宅で写経室の整備の一環でこれを飾ることを思いついた。机の上に置いてみると、なかなか様になって気に入った。

 この製品は、ドイツのコール元首相も気に入って、執務室で愛用していたという。

 

 この製品は、私が前職で部内のI次長の定年送別会の幹事を担当したとき、定年退職の贈呈記念品の選定のお役を受け、探して見つけた製品である。実物を見て私も気に入り、後日、自分用にも購入した経緯があった。それが30年経って、ひのき舞台に再登場である。

 

環境保護に反する

 日本の製品は素晴らしいが、あまりにモデルチェンジが激しくて、製品寿命が短かすぎる。家電製品等は、故障しても、製造打ち切り後、5年で補修部品が無くなってしまう。故障しても、ある部品だけ交換すれば使えるのに、部品がなく、メーカの修理拒否で結局買い直しとなる。まだまだ使えるのにと、忸怩たる思いを何度もしてきた。そういう点で、半世紀弱も経ってもモデルチェンジせず、売られている製品には感動である。

 持続可能な社会づくりと政府も環境保護団体も喚いているのに、製品のモデルチェンジを頻繁に行い、補修部品も短期間に消滅させてしまうことには疑問を感じる。環境保護の前に、もっと製品を長く売り続ける姿勢を取るべきだと思う。

 

購入方針

 私の製品の購入方針は、高くても長く使える良いものを買い、大事に使う、である。安物買いの銭失いを避けている。例えば、現在乗っている愛車は、1999年に購入し、今も大事に使っている。

 大学生の時に買ったナショナル製のオープントースターは、結局40年間使用した。当時1万円ほどした製品である。当時の大卒の初任給が6万円ほどの時代である。自動ホップアップ機能もなく、タイマー機能もないシンプルベストの製品であった。

 このトースタを使わなくなった理由は、食の洋風化が進み、食パンのサイズが大きくなり、今まで2枚同時に焼けたが、それが一枚しか焼けなくなったためである。しぶしぶお役御免とした。製品が故障したわけではない。

 

モノを大事に

 モノには魂が籠っている。モノを大事にしよう。寿命を全うさせてあげないと、モノも悲しみます。同じように自分と言う「もの」も大事にしよう。それが親孝行の基本である。親は子供が体を大事にすることを願っている。暴飲暴食など、自分の体を乱暴に扱い、体を壊す暴力行為である。自殺など最大の親不孝である。

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 馬場恵峰書

 

2021-12-212 久志能幾研究所通信 2246号  小田泰仙

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