頭脳という宝の器
人生の知識の貸借対照表(バランスシート)として、自分の頭の中をコンピュータのCPUと比較して整理すると、
自己資産とは、持って生まれた才能である。
ROM(BIOS)に相当。食べる能力、歩く能力
流動負債とは、師から教えてもらった知識である。
RAM(キャッシュメモリ)に相当
流動資産とは、覚えて自分が使える知識である。
RAMに相当し一時記憶。経験、技能、失敗経験、人脈
固定資産とは、身についた基礎能力である。
EPROMに相当し簡単には消えない知識。
読み書きそろばん、対人関係能力、学んだ知識、学歴、資格、
石川理紀之助曰く「知りたることを人に教えざるは、借りた金を返さざるがごとし」。
師より教えて頂いたことは人生の借金である。師に借金の返済は不要だが、後進や世の中に利子を付けて伝授することが、義務づけられる。その利子が自分の付加価値である。それが人間としての勤めである。それができない人間は人でなしである。
だから、この知識は投資をしてでも借金を増やすべきである。投資とは、師に会うための交通費や手間である。師は3年かけて捜すべし。それをケチると師には会えない。借金を足した(自己資産+借金)の合計が自分の知識の財産価値である。
流動負債を増やさなかった人が、認知症となる。借金も財産のうちであるが、知識という借金は、返さなくても不義理にならない価値ある財産である。
親から頂いた頭は、投資(学習)をして鍛えないと、朽ちていく。
認知症の発病リスク
認知症の予防として18歳未満の認知症リスクとして、教育履歴が挙げられる。15歳未満で教育歴が途絶えてしまうと、認知機能の予備能力が低下して、65歳以上での認知症は発病リスクが上昇するようだ。つまり若い時に勉強をしていないと、将来の認知症になりやすいのだ。(2017年、世界四大医学誌のひとつ「ランセット」に発表された認知症の発症リスクより)
若い時、必死に勉強しなくても、そこそこできてしまう才能のある人も多い。天の差配は恐ろしい。天網恢恢疎にして漏らさずである。若い時、勉強をしなかったツケは、65歳以上で認知症というツケを払う羽目になることもある。最近、そういう事例によくであう。認知症とは脳死である。生き永らえて、痴態を晒す生きざまはしたくない。今からでも遅くないので、学び続けよう。
自分有限会社のバランスシート
流動資産と流動負債を増やす経営をしよう。要は、勉強に投資をすべし。酒を飲みグダをまく時間や、魚釣りに行く時間や、安い店を探し回る時間や、痴呆的テレビを見る時間があれば、その時間を勉強しよう。
『命の器で創る夢の道』
2021-07-01 久志能幾研究所通信 2076 小田泰仙
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