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2021年6月20日 (日)

一攫千金の錬金術に嵌り、千攫一泡の不覚

 

 「不覚」とは、仏教用語で仏様の智慧がない状態を表す。それに対して「本覚」とは「本来覚っている」を表す。人には、本来仏の心が具わっている。しかし私たちの現状は、煩悩に覆われ、妄念に囚われている。不覚とは無明である。何もわかっていない状態、真理が見えない状態である。その状態で自分の気に入ったモノだけに執着して、都合の悪いことを排除しようとする。それが「業」を作り、その「業」に縛られて、自らが苦しむことになる。それが「不覚」である。

 

 

「202X年総予想」誌は八卦見占い以下

 私は愚かにも一攫千金を夢見て、その類の雑誌を長年買ってきたが、儲かったのは売る方の雑誌社で、雑誌を買う方は儲かったためしがない。やっと目が覚めた。

 書いてあることは、今まで新聞や雑誌で発表した内容をかき集めただけで、どうでも解釈できる表現に終始している。それで一攫千金が叶うわけがない。

 雑誌社にその道の情報の達人が集結しているが、烏合の衆の有様で、綜合的な賢さがない。だから予想が当たらない。自分より能力のない記者達がまとめた結果である。その記事を信じる方がバカなのだ。

 コロナ、大震災、大洪水、米大統領の選挙予想の逆転、また逆転、首相の突然辞任である。ひと昔、やれ石油が枯渇するので大変だと予想があれば、いつのまにか脱石油で電気自動車が爆走するとのご神託の大狂乱報道である。全く予想外の展開ばかりで、「202X年総予想誌」の予想が当たったためしがない。

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自分の予想を信じる

 ド素人の経済評論家のいう事を信じず、自分の経済予想を信じるべきなのだ。真剣に経済を見れば、真実が見えてくる。宇宙根源の理に照らせば、真実が予想できる。如何にマスコミが嘘を報道しているかが見えてくる。

 

マスコミは錬金魔術使、電気自動車は「不覚」

 例えば、電気自動車の成長予想が大氾濫であるが、世の中の車の全てが電気自動車になれば、電気が枯渇して、電気料金が5倍になるという試算がある。生産から廃車までの総合エネルギー消費は、ガソリン車も電気自動車も変わらない。却って電気自動車の方が、エネルギー消費量が多い。質量の大きな自動車(1トン)を動かす仕事量(エネルギー量)は、ガソリン車も電気自動車も同じである。どうやって電気を作るのだ。中学の物理の授業を思い出すべきだ。今のマスコミは錬金術の魔術を信じているようだ。

 仕事量=力×移動距離(F×L)

 一トンの車を動かすエネルギーは、石油か火力発電か原子力発電を使って生み出すしかない。それはガソリン車も電気自動車も同じ条件である。

 だからそのうち、宇宙根源の理に目覚めて、揺り戻しが来るはずだ。中学校の物理学を思い出せば、マスコミの嘘が分かる。それが先を見る賢さである。だから私は電気自動車を買うつもりは全くない。

 その電気自動車ブームが沸く間、誰が儲けようとしているか、よく観察しよう。少なくとも、中国は電気自動車に不可欠な希少金属で世界を支配しようとしている。テスラの時価総額が1年で7倍になり、トヨタより大きくなるなど常識的に異常である。それはバブルで、バブルは何時か破裂する。

 欧州や米国は日本のすり合わせ技術に勝てないので、組み立てが簡単な電気自動車を法律の盾にして、欧米車を守り、日本車を追い落とそうとしている。このままでは、日本は技術で勝って、戦略で負ける。今までの経済戦争で敗戦してきた反省がまったくない。まさに千攫一泡の不覚である。

 その仕掛けに嵌った日産やホンダは潰れるだろう。

 

真の対策

 地球保護のために必要なことは、ガソリン車廃止ではなく、人間社会の贅沢な暮らしの見直しである。電気自動車化は対処療法で、効果のない対策である。まるで降圧剤の処方と同じである。少しも地球環境の保護にならない。必要なのは、地球環境との共生である。

 やるなら無駄で痴呆的なテレビ番組の削減である。マスゴミの排除である。飽食を止めて、西洋化の食事を制限し、医療費43兆円の削減である。付加価値を産まない利権官僚・政治屋の削減である。

 

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馬場恵峰書「佐藤一斎「言志四録」五十一選訓集」(久志能幾研究所刊)

2021-06-20   久志能幾研究所通信 2065  小田泰仙

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