母の「出世」方針に従う
私は母から、「今住む場所から駅に1mでも近いところに転居せよ。それを出世という」と教えられた。
「駅」の語源
駅とは、出かけるときの出発点である。駅の語源は、馬を乗り継ぐ場所である。住む場所が、駅に近いということは、人生の成功の第一歩である。昔は馬こそが早く移動する手段であった。今はそれが電車になった。人は動かない限り、ご縁は手に入らない。「お足」が大事なのだ。私は母の教えで、駅に近い場所に住むことで、人よりもフットワークが軽い人生を送れたと自負している。
具体的に人より多く動けば、具体的なご縁を人より多く得る。単純な確率論である。凡人は、愚直に確率計算に順って生きるのが正論。
過去の住居
だから私が仕事の関係で転居した時は、いつも駅に近い場所のアパートやマンションを選んだ。その住居費用は少々高いが、相応した見返りがあった。部下からは、いいところに住んでいますねと一目置かれた。出張の場合は、会社から車で駅前の自宅駐車場に来て、そのまま車を置いて駅に直行である。至極便利であった。
駅から遠いが、安いアパート暮らしで、車がなくては生活できない環境は避けた。
住居の歴史
私が三河に住んだ時は、駅前マンションで、マンションのドアから電車のドアまで5分であった。そこから電車で名古屋まで17分である。
奈良に住んだ時は、駅まで徒歩3分であった。
今の住まいは第三セクター鉄道の駅まで徒歩2分である。大垣駅でも徒歩10分の距離である。それで大垣から名古屋まで32分間で行ける。近い将来、リニアで名古屋から東京まで40分で行ける。
出家
ある意味、俗世間の車での移動を止めて、電車での移動に専念するとは、「出家」である。車は、その数が少ない昔は便利であったが、これだけ車が氾濫すると、渋滞でかえって不便である。車で出かければ駐車場も考えねばならぬ。それよりも電車の中で、俗世間の渋滞を離れて思索にふける(出世)、である。
だから私は市内の移動は車だが、市外への移動は全て電車である。電車で行ける所なら、時間がかかっても飛行機ではなく、電車で行く主義である。車中で揺られながら行くと、良きアイデアが生まれる。三上の世界である。
出世とは(辞書による)
1 社会的に高い身分・地位を得ること。
2 この世に生まれ出ること。
3 仏語。
仏が衆生を救うためこの世に現れること。
俗世間を離れて仏道に入ること。また、その人。出家。
2021-03-15 久志能幾研究所通信 1951 小田泰仙
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