幸福度を上げよう 辛型コロナ対策 (磨墨知453)
幸福になるために、欲望を小さくして時間を創る。
幸福=充足/欲望
欲望を小さくすれば、充足までの時間は短くできる。
「足るを知る」は禅の言葉。
欲望を大きくするから、なかなかに器が埋まらない。立って半畳、寝て1畳、飲んで三合で、人が消費できることには限度がある。お金を使うにも大きなエネルギーが必要だ。それが原因で体を痛めて早死にしては、何のために金儲けをしたのやら。グローバル経済主義者のように集めても集めても飢餓感を増やすだけでは空しい。必要以上にかき集めても、物理的に使いきれない。
(私の本音、それにつけてもお金の欲しさよ?)
サムソン総帥の肥満
サムソンの総帥・李健煕は、韓国一の財産を貯めても、72歳に急性心筋梗塞で倒れ、それから6年間も意識不明でベッドに横たわった。体形から見て飽食と運動不足が原因(推定)だと思う。彼は意識が回復せず78歳で死亡した。その後の遺族達の醜い裁判沙汰の財産争いが結末では、何が人生の幸せかを考えてしまう。その後継者の長男が刑務所行きでは浮かばれまい。
人生の勝負は死の瞬間である。その時、「いい人生だった」と思えれば、その人の勝ちである。李健煕は、そうは思わなかっただろう。死の前に、金は無力である。
欲望のパンデミック
カルロス・ゴーンは倒産寸前の日産に乗り込み、先人が貯めた資産を切り売りし、従業員を必要に以上に解雇した。彼に特別の経営能力があったわけではない。冷酷に経営資源をカットしただけである。外人だから冷酷に人員整理が出来ただけだ。まるで新型コロナウイルスのように、寄生した細胞を食い物にしながら、ゴーンは増殖して金満肥満になっていった。金を集めても集めても満足することがない。欲望のパンデミックである。
馬場恵峰師の無価珍
人が死んだ後に残るは、集めた量ではなく、世間、後世に与えた量の記録である。馬場恵峰師は、中国に250回以上も自費で旅行をして、(一回30万円として)8千万円近くの金を使ったが、表面的には何も残っていない。しかし恵峰師の頭の中には友情と経験と智慧という無形の財産が残った。それを「無価珍」という。それが恵峰師の芸に深みを与え、後進を育てる肥やしとなった。
「無価珍」とは金では計り知れないほどの凄まじいお宝という意味である。
中国の恵峰先生への評価
中国政府は、1993年、馬場恵峰師に刺繍で織り上げた肖像画を贈った。刺繍肖像画を過去に贈られたのは、日本人では田中角栄、日中友好議員団の参議院議長である。先生の肖像画の前作がスカルノ大統領の刺繍肖像画であった。この刺繍肖像画の製作には1年間かかる。この刺繍肖像画は、中国共産党の許可がないと制作出来ない。
中国政府は、2000年、馬場恵峰師を浙江省8000万人の名誉市民として表彰した。
馬場恵峰師は2003年に渓流希望小学校の建設に尽力をされた。名誉校長の称号送られている。与えたことに対する中国からのお礼である。
2004年、中国桐蘆県教育功労賞、受賞。
馬場恵峰師は、日本では祖父、父と三代続けて、2013年に長崎県民賞を授与されている。国に対して叙勲を県が申請中であったが、叶わなかった。日本の対応が情けない。
独占欲という辛型コロナ
己の集めているもの、集めてきたモノは、社会で何の価値があるかを振り返ろう。己の死の後、それがどういう価値を産むかを考えよう。なんでも自己のモノにしたいという独占欲は増殖する。新型コロナウイルスと同じである。それが不幸の始まりだ。金銀財宝は、あの世には持っていけない。
馬場恵峰書
2021-01-28 久志能幾研究所通信 1903 小田泰仙
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