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2020年12月 2日 (水)

選択に迷ったら簡単に決めよう。美しさで決めよう。  磨墨知108

   

 迷うような事項は、どちらを選んでもそんなに差はない。簡単に決めよう。迷うだけ時間の無駄である。選んだ方で、全智全力を傾けて取り組めばよい。

 お見合いでもAさんがいいかBさんがいいかなど、神様でも分からない。就職先の選択でも、C社がいいかB社がいいかなど、全くわからない。第一感で決めればよい。第一感には、己の経験から培った智慧が籠っている。それが間違っていれば、己の過去の智慧の蓄積が足りなかったと諦めればよい。それを糧に今後頑張ればよい。

 

美しき選択

 全ての問題の選択として、美しい方、シンプルな方を選べばよい。その後、その世界で、誰にも負けない努力すればよい。

 経営者は、上がってくる案件の 49.9 対 50.1 の差を判断して、決断せねばならぬ。経営者は何方を選んでも、それを成功させる責任がある。真の結論は、何方を選んでもたいして差は無い。簡単に言うなら、その選択基準は美しさで選べばよい。それよりも、その後の経営の如何に、選択の結果が左右される。

 

選択の本質を間違える

 30年前の選択であるビデオデッキ規格戦争で、ベータかVHSかの選択があった。実際の選択基準は、どれだけ参加メーカを多く囲い込みできるかの問題であった。技術の問題ではなかった。それをソニーは技術面だけで攻めたから負けた。ソニーは本質を間違えたのだ。当時のソニーは経営が美しくなかったのだ。今は拝金主義で暴走して創業に精神を失っているから、ますます醜くなくなってきた。だからアップルに負けている。

 ベータ方式は、性能は良いが機構が複雑すぎて、ある意味で美しくなかった。複雑であれば、部品点数も多く、故障も多いはず。そのためソニー以外の作り手が嫌がった。だから経営の神様の松下幸之助は、VHSを選択した。

 当時のソニーは技術に溺れ傲慢になっており、囲い込み戦略を軽視した。それでソニーはベータ・VHS戦争に敗けた。技術のソニーはこの失敗に懲りて、新しい規格を作る時は、囲い込みを重視するようになった。

 

製品の命は性能だけではない

 性能が良いだけでは世の中は通らない。日本製の家電や携帯電話が世界から負けているのはその証である。不要な機能が多すぎるのだ。そのために複雑すぎれば、美しくない。美しく、シンプルに、安く、安心できる、故障しない製品が成功する。

 

リーダの美しさ

 人の世は、頭が良くて、学校の成績が良いだけでは、実社会で通用しない。リーダが超有名大学を卒業しても、唯我独尊の性格では、リーダ失格である。そういうリーダが君臨する会社は問題を起こして市場から消えていっている。そのリーダが単に記憶力が高かっただけでしかない。記憶力が良くても、自惚れれば、自滅である。シンプルで誠実で、安心して経営・政治を任せられる人が、組織を成長させる。

 その逆の政治家が支配すると、大垣市のように没落する。小川敏の市長の座への執着心は醜態である。利己心の塊は醜悪である。

 自分が客観的に美しいかを考えよう。美しさとは、人格の高潔さをいう。その行動が利他の精神に富めば美しい。

 

2020-12-02 久志能幾研究所通信 1847  小田泰仙

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