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2020年11月26日 (木)

最重要フォロー項目を「見える化」する  磨墨知46

 

 現在抱えている課題項目を、寝ても覚めても「見るように」せよ。問題になっていれば、それが解決するまで、その異常表示を見える所に置く。

自分の課題を忘れると、後で「火事」が起き、それの「火消」で苦労する。時間節約の為、「見える化」でそれを防げ。

 

私の見える化

 その防止手段として、手帳の日程欄に黄付箋を貼る、カレンダーに朱記する、月度日程表や年度計画表の課題欄に記載する、の方法がある。

 自分が高血圧なら、毎日、血圧を測りグラフ化せよ。高血圧の遠因が肥満なら、朝晩に体重計に乗り記録に付けろ。寝ても覚めてもその原因を探せ。高血圧は万病の元で、命を失う前兆なのだ。私はそれで高血圧を治した。

 自分が癌になったら、寝ても覚めてもガンになった原因を探し、その根本治療対策を考えよ。対処療法ではダメである。私はそうやって、再発防止をしている。

 

トヨタのアンドン

 トヨタの生産ラインでは、そのベルトコンベヤーの上に2mほどの大きな電灯看板が設置されている。ラインで問題が起きると、作業員がラインを止める。不良品を後工程に流さないためだ。それでそのラインの工程部は赤くランプが点灯して表示される。工場内の遠くからでもよく見える。問題が解決され、ラインが正常の動き始めるまで、その赤の表示が点灯しっぱなしになる。それをアンドンと言う。

 アンドンは流れ作業のような異常を他者に知らせにくい生産ラインにおいて、異常を他者に伝えることを目的としている。不具合の後工程流出を防ぎ、生産ラインが抱える問題の顕在化(見える化)のためにある。

 

 欧米では、製造ラインで不良を見付けてもそのまま流し、検査工程で不良品を見つけ、後からまとめてそれを直すシステムである。

 

自工程完結主義

 検査工程とは、付加価値を生まない無駄な工程である。トヨタでは製造途中で不良が見つかったら、作業員がラインを止めて、その原因を取り除いてから、ラインを稼働させる。検査工程とは、何ら付加価値を生まない工程である。トヨタは後工程に不良品を流さない。自工程完結主義である。トヨタの工程は合理的である。

 

人生工場の生産

 自分の付加価値を生産する人生工場では、後からのやり直しができない。しかし出直しはできる。自分の生き様のミスは自分では気が付かない。自分の生きざまでミスを見付けたら、早い時期に軌道修正をして、出直すべきである。それを指摘してくれる人こそ師である。師には男女の差も幼老も関係ない。道元禅師は、それを教えてくれるなら「7歳の女流なりといえどもでも四衆の導師なり」と『修証義』で述べている。我以外皆師である。

 人生工場の最終工程は「死」である。人間として立派に死ねるように、日頃の行動を考えよう。それが人間と犬猫とを分けものだ。認知症になってしまっては、犬猫になってしまう。そうならないような精進こそ、生きる証である。

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  馬場恵峰書

 

2020-11-26 久志能幾研究所通信 1837  小田泰仙

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