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2020年9月 5日 (土)

磨墨知268 本の選択、何を読まないか  読略

 本はその価値から見て安い。その本の中身を自分で体験しようと思ったら、数年ははかかる。しかし一冊の本の選択は、一生で読める本の全体量の中から、読めない本が一冊生まれるという現実がある。

 40歳のビジネスマンなら、残り40年として一生で読める本は4,000冊(年100冊×40年)しかない。それが平均寿命80歳として、70歳ともなれば、後1,000冊しか読めない。それも加齢現象で目は悪くなり、集中力はなくなり、頭の回転も遅くなり、金もなくなり(?)、月に1冊が読めるかどうかである。そうなれば後100冊程度しか読めなくなる現実に直面する。

 本はどんなに買ってもよいが、実際に読むかどうかには選択が必要だ。くだらない本を一冊読むことは、大事な一冊の本を読む時間を無くす。それは貴重な時間の浪費である。本を読む努力より、本の選択が重要である。それは本の読む戦略、つまり「読略」である。

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  書は馬場恵峰師の揮毫

   天井には人生の火災報知機を設置

 

2020-09-05 久志能幾研究所通信 1732  小田泰仙

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