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2020年8月17日 (月)

お掃除ロボットの餌代高い。それより親をこき使え

 お掃除ロボットが売れているそうだ。しかし、その餌代(電池代)がド高いことを認識して、購入を考えよう。その電池は一年くらいの寿命で、価格で1万円もする。要は、お掃除ロボットの餌代が月千円、年間1万円である。私は高いと思う。

 それより、自分の体を使って掃除をした方が、健康にも良い。楽をして、結果が良いわけがない。

 

使わない器官は退化

 人間の体は正直である。ある兵士を使った実験で、1日半だけ、寝ている状態と立っているだけの状態を比較して、その兵士の尿中のカルシウム濃度を調べた。その同じ条件で、寝ていた兵士の尿中の濃度は、立っていた兵士のそれの2倍になったという。つまり僅か1日半、寝ているだけで体は「骨はどうも要らなくなったのだ」と判断して、カルシウムを放出したのだ。

 若いころに、よく歩いておかないと、歳を摂ってから寝たきりになる」とよく言われる。尿の中のカルシウムが増えるということは、骨の成分が減ることである。つまり足腰が弱くなるのだ。

 老いてから寝たきりになることを避けるには、日頃から座らない、よく歩くこと、よく動くことが、その防止策である。つまり、お掃除で足腰を鍛える機会をロボットに任せると、足腰と「お足」が被害を受ける。要は、使わない器官は退化するである。

 美味しいものには毒がある。便利なモノは、命を削る鉋である。

 

認知症

 その一番恐ろしい結末が、認知症という脳死である。日頃考えることをしなくなると、体は正直に、脳の考える部分を司る細胞を、もう不要と思って死滅させる。全ては己の習慣のなせる因果応報である。それに「狂った食事」、「狂った生活」が拍車をかけて認知症患者を増加させている。

 2012年当時、日本の65歳以上の25%が認知症であった。2025年には、その数が1.5倍に増え、33%になると予想されている。世の中をゾンビが徘徊する社会が出現する。親や知人が、顔かたちは親や知人そっくりだが、全く別人のゾンビとなっている。認知症の親が我が子を捉まえて、「お前は誰だ?」である。真夏でも、日本にスリラー社会が出現する。これが近未来の日本の姿だ。誰がその責任か。楽をした自分達である。

 

親孝行

 真の親孝行とは、親にお掃除ロボットを買ってあげるより、親に掃除をさせてこき使うこと。それが、真の親孝行である。その餌代(電池交換代。年1万円)を親にお小遣いとして上げて、家の掃除を担当させた方が親孝行である。人間は、世の中で役立つ存在を意識することこそが生き甲斐なのだ。それが仕事の本質である。それこそが認知症防止である。それをロボットに丸投げでは認知症を増加させる。

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日経ビジネス 2017年3月13日号

201509141scan0172

日経ビジネス 2015年9月14日号

 

2020-08-17 久志能幾研究所通信 1709  小田泰仙

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