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2020年8月13日 (木)

「コメント」という名の暴力が人を殺す

発信者の匿名性が人を悪魔にする

 

 ブログやSNSに対するコメント者は、匿名性を武器に、上から視線で言いたい放題である。文体も書きなぐりである。それは暴力ともいえる。

 ブログを書いた方は、コメント来れば、読まなければならぬ。書いたほうだけでなく、ブログやSNSの読者も嫌でもそれを目にする。それで若い子がそれを苦にして自殺に追い込まれた事件がよく新聞紙上に掲載される。最近はプロレスラーの木村さんが自殺に追い込まれた。

 ブログの文書は、公開される文書なので、何度も何度も校正を繰り返して磨かれた文体である。私はそういう手間をかけてブログに上げている。しかし、匿名のコメント者の文は、校正してある形跡はなく、書きなぐった文体がまき散らされている。匿名だから、無責任な低レベルの内容である。

 

殺人行為

 その暴力的なコメントを読むとは、人が一生の間で使える総時間から3分間を奪うこと。それもそのコメントは一人だけでなく多くに人が読む。匿名コメント者は社会の敵で、時間の強盗である。それが日本の生産性を引き下げている。

 それだけならまだしも、現実は、プロレスラーの木村さんがSNSの心ない中傷で自殺に追い込まれた。匿名のコメント者は、殺人者である。

 ある人と面会する場合も同じことである。ある人と面会するとは、その人の一生で使える時間の2時間を奪うことだ。命とは一生の間で使える時間のことだ。そう思って、覚悟して相手と面会しているか、胸に手を当てたい。匿名のコメント者は、けっしてそんなことは考えまい。

 私は癌を罹患して、医師から余命宣告を受けた身である。だから私は、無責任な匿名コメントには激怒である。時間は命なのだ。

 

匿名性で高まる攻撃性

 総務省は6月25日、ネット上で誹謗中傷された被害者が投稿者を特定しやすくするための制度改正に向けた有識者会議を開催。投稿者情報の迅速な開示に向けた新たな裁判手続きの創設を検討する方針が示され、高市早苗総務相も「裁判手続きに時間がかかる課題がある。議論を深めてほしい」と要請した。

 国が本腰を入れるきっかけとなったのは、出演したテレビ番組での振る舞いなどについてSNS上で誹謗中傷を受けていたプロレスラーの木村花さん(22)が死去した問題だった。

 

 誹謗中傷の書き込みをした投稿者を特定するためには現在、サイト運営者や接続業者(プロバイダー)に開示請求訴訟を起こさなければならないケースが多い。総務省は、より簡単な手続きで裁判所の決定を受けられる仕組みづくりとともに、裁判なしで事業者から任意の開示を受けやすくする方策も検討。7月にも改正の方向性を取りまとめる方針だ。ネット上で誹謗中傷がはびこる最大の理由は、書き込む側の匿名性にある。

 総務省の15年の調査によると、日本におけるSNSの匿名利用はFacebookの15.2%、Twitterは76.5%、Instagramは68.1%。他国に比べて高い水準といえる。

 木村さんのケースでは、主にInstagramをはじめとしたSNS上での誹謗中傷が激しかったとされる。ヤフーは、掲示板のコメント欄の監視で培った技術を、SNSの運営事業者などに提供すると表明している。

 サンケイ新聞 2020年07月09日 07時00分 公開

https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2007/09/news040.html

 

P1050004s  馬場恵峰書

2020-08-13 久志能幾研究所通信 1704  小田泰仙

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