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2020年7月17日 (金)

「コロリ菌詐欺師」の手口はファストフード以上

 私は癌の再発が怖しく、命が惜しいので、ファストフードは食べない。その昔は、牛丼、ハンバーガー、ポテトチップス、ピザ等をよく食べていた。昨年、癌の手術をしてから、南雲吉則先生の指導を受けて、ファストフードは全く食べなくなった。

 

ファストフード

 ファストフードの多くは、安価と加工しやすさを求めるため、香辛料による味付けが強い。中でも化学調味料が使われていることが多い。化学調味料は「グルタミン酸ナトリウム」(アミノ酸をタップり含んだ調味料)である。これで簡単に“うま味”が出て、美味しい料理が作れるのです。

 しかし化学調味料には「興奮性」と「依存性」があり、グルタミン酸ナトリウムは、興奮剤の神経伝達物質です。脳細胞を刺激して「報酬系ホルモン」と呼ばれるドーパミンやエンドルフィンを分泌させる性質がある。

 だから、食べるたびに、「もっと食べたい、もっと食べたい」という気になる。「もっと気持ちよくなりたい」と興奮してくるのです。

 それが過ぎると、食べないと禁断症状が出るほどになる。まさに麻薬やアルコールと同じような依存症になるわけです。(p127)

    南雲吉則著『老けない人になるもう一つの習慣』

 

コロリ菌詐欺師の手口

 コロリ菌詐欺師は、苦労をせず安易に人を騙して金を稼ぐ。独特の味付けされた手口で、金を持った老人を引き寄せ、騙して金を奪う。その手口の中でも、親切に面倒を見て、老人の話しを親身に聞いてあげて信用させ、それで財産を奪う手口が、一番効果が高い。老人は寂しいのだ。

 化覚蝶魅料の「ズル堕眠産納得利有無」には、老人がコロリと騙される魔力がある。詐欺師は汗水垂らさず、ズルをして老人を催眠術にかける様に騙せるのだ。愛に飢えた寂しい老人には、その手口がたまらく嬉しく感じる。

 実の息子は仕事で忙しく、老いた親には、滅多に会いに来ない。嫁も次男の嫁なら、親の面倒は長男がみるものとして、親の面倒など見ない。

 詐欺師は24時間、金持ち老人の財産を奪うことを考えている。詐欺師は必死なのだ。詐欺師には生活がかかっているのだ。そんな詐欺師に、老人や実の息子が勝てるわけがない。

 オレオレ詐欺や豊田商事事件の被害者のように、老人は寂しく、騙されていることが分かっていても、詐欺師のような営業マンの話を聞いてしまうのだ。

 しかしその「化覚蝶魅料」には「興奮性」と「依存性」がある。老人は、嘘でもいいから、優しくしてもらいたいのだ。優しくされれば、興奮剤の神経伝達物質と同じ機能を果たす。それは脳細胞を刺激して「報酬系ホルモン」と呼ばれるドーパミンやエンドルフィンを分泌させる性質がある。

 だから、優しくされるたびに、「もっと優しくして欲しい、もっと話を聞いて欲しい」という気になる。「もっと気持ちよくなりたい」と興奮してくるのだ。

 それが過ぎると、優しく接せてくれる「詐欺師」に会わないと禁断症状が出るほどになる。まさに麻薬やアルコールと同じような依存症になる。詐欺師はそのツボを熟知している。だからいつまでたっても、オレオレ詐欺がなくならない。

 

コロリ詐欺師の罠に負けた痴人の愛

ん億円詐欺の実例

 私の知人の80代の叔母が、この種の詐欺に巻き込まれ、ん億円の財産を奪われる寸前であった。この老女は財産があるが、息子達が家に寄り付かず、寂しい思いをしていた。

 彼女がタクシーで病院に通うとき、たまたま乗り合わせた運転手が親切にしてくれたので、いろいろと話をして、相手を気の毒になったようだ。その運転手がアパート代の支払いにも困り、この老女に泣きついてその家に転がり込んだという。その男(48歳)は、老女に多大な財産があることを知ったので、それを奪う算段を24時間、考えて実行したようだ。

 要は、自分のタクシーの仕事はおっぽり出して、80代の老女の世話を始めたのだ。つきっきりで世話をされれば、自然と情が移る。それが1年間にもなると、彼女は実の息子のように思ってしまった。何処の世界に、48歳の働き盛りの男が、80代の老女の世話をするものか。介護の資格もなく、下の世話までせねばならないのに。下心がなければ、できるはずがない。

 この6月に彼女が緊急入院をして、手術でステンを入れられて、弱気になったようだ。それで彼女は知人に、「この子を養子にしたい。実の息子には財産をやりたくない。それで手続きで手助けして欲しい」と泣きついたという。

 知人はその叔母に恩が有るので、親身に相談に乗り、遺産相続の段取りを始めたが、その途中で、おかしいことに気が付き、事実関係を調査して、詐欺だと確信したという。

 この48歳の男は、彼女の住む家、土地、株券リスト、預金の全てを把握していた。その家屋敷を売却して、土地を分割して売り、残りの土地に小さな家を建てる見積書まで取っていた。その不動産屋との契約書が2020年7月11日にその男に送られていた。知人はそれを7月13日に病院で見せられて、腰を抜かした。

 翌日7月14日、知人が実の息子と会って、それを確認すると、彼は母の入院の件も知らないし、母の財産総額も知らないという。しかし48歳の男はその財産の全貌を知っていた。所有株券リストは、7月2日付けで証券会社から発行されていた。状況から判断して、どう考えても詐欺としか考えられない。

 その息子は弁護士か警察と相談するという。詐欺師に全てを奪われる前に、なんとか間に合ったようだ。

 

再発防止

 どんな場合でも、親は子供がかわいいのだ。それが息子から無視されると、最大の悲劇を生むのだ。愛の反対は憎悪でなく、無視である。憎むのは愛があるから憎むのだ。

 親子の絆を大事にしないから、こういう事件が絶えない。修身の教育がなくなり、親を大事にする躾がなくなってしまった。それが最大の原因だと思う。

 皆さんも老人がコロリと騙される「コロリ菌詐欺師」にご用心を! その事件が起こる真因は、子供が親を見捨てているのが原因である。子供が親に会いに行っていないのだ。親は寂しいのだ。それを詐欺師に付け込まれたのだ。

 

自分の存在

 自分がこの世に存在するために2人の親がいる。その2代前には4人の親がいる。3代前には16人である。10代前には1024人の親がいる。その一人が欠けても、自分はこの世に生を受けられなかったのだ。その親を大事にしないから、子供が親を殺す凄惨な事件まで起きるようになったのだ。

 10代前には1024名のご先祖がいて、私が生を受けた。だから私はご先祖をないがしろにはできない。知人の叔母と息子に、ご先祖の繋がりの知識があればこんな詐欺に巻き込まれることもなかったのに、と思う。

 

お墓建立の経緯

 私は2015年に自家のお墓を再建した。その前にご先祖を探していて、偶然お寺から過去帳が見つかり、それから私の10代前のご先祖が見つかった。1734年没のご先祖である。それで家系図を修正したが、それでも150名ほどのご先祖までしか探せなかった。そのご先祖の戒名が、「本浄院了廓道仙居士」である。私の雅号と戒名に同じ「仙」の字があり、因縁を感じた。私に雅号「泰仙」を授けて頂いた馬場恵峰先生は、このご先祖のことは知らない。不思議なご縁である。

 私は毎朝、仏壇に生を受けたご恩のお礼を述べている。己が生を受けるとはなんと有難いことか。己は10代さかのぼれば、1024人もいるご先祖達の代表として現代を生きているのだ。恥さらしなことはできない。浄土に還ったら、ご先祖に「只今還りました」と胸を張りたい。

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  自家の家系図    2015年作成

 

2020-07-17 久志能幾研究所通信 1668 小田泰仙

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