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2020年7月31日 (金)

人生の縁道で出会う福の神  生前火葬から逃亡

 来る縁が良い縁か悪い縁かは、棺を覆ってからしか分からない。還暦を迎えてから分かったことは、良い縁も悪い縁も全て己が招いたことで、それをどう解釈するかが問題で、どう対応するかは対処処方の小さな問題である。来る縁が良いものであるように生き様を変えるのが根本処方である。来る縁に善悪はない。全て選択の問題であるので、悪い縁と分かっていれば、選ぶまでもない。選択不能の事項なら、受け入れるしかない。それに無駄な抵抗をするから地獄を見る。不幸の時は、不幸を楽しめばよい。死ぬ時は死ねばよい。それも人生である。

 

生前火葬から逃亡

 定年延長して前職の会社に身を置いても、その扱いは派遣社員並みである。職位は剝ぎ取られ、部下はなく、人事権もない。能力の低い前部下の指示を仰がねばならぬ。その境遇は精神的に惨めである。定年後は、使用済み核燃料みたいな扱いで、生前火葬されると同じである。定年延長の期間を過ぎれば、精神がしっかりと焼かれてボロボロになる。

 私はこのありさまを、隣りの部署の元部長が定年延長で働いている姿を見てたので、定年延長を拒否して会社から逃げ出した。

 もし定年延長であと5年間を働けば、精神的に落ち込んで、新しい世界には跳べないだろう。

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金太郎飴から桃太郎へ挑戦

 トヨタの社員は、金太郎飴のよう何処で切っても画一的だと言われる。それがトヨタの強みでもあり、弱みでもある。大量生産の製造業の在り方としては理想であるが、現代社会の多様性には少しミスマッチあるようだ。

 GAFA (Google,Apple,Facebook,Amazon)で代表される企業とは、企業価値額で、トヨタは負けている。GAFAはダイバーシティを武器に、多国籍、他民族、多価値観の人間がものを作っている。新しい産業には、異質の文化の融合が必用のようだ。

 私も会社時代は、トヨタ系の会社に勤めていたので、私は正にトヨタ金太郎飴社員であった。しかし私が定年になり、定年延長を拒否して会社を離れたので、その束縛から解放された。会社を離れることで、価値観の違う人たちの付き合いで、多くのご縁を頂いた。

  

新しい世界

 「障子を開けて見よ、世界は広いぞ」(豊田佐吉翁)

 私は、定年後、大垣に帰郷して、前職の閉じた世界から、障子を開けて広い世界に飛び出した。それは正解であった。そのお陰で、この10年間、下記の世界を飛ぶことができた。定年後、前職の会社に居れば経験できない体験である。

 その世界は、陰陽の原理で、明暗が分かれる。それが自然である。明の世界ばかりではない。両方の世界から学ばねばならぬ。

 

欧州の歴史探索旅行(3回)

リフォーム工事の世界(9年間)

シシリアシ島でのスケッチ旅行の世界

仏像彫刻の世界

経営者研究会の黒い世界

恐怖の新興宗教の黒い世界

国家資格取得の受験勉強の世界

拝金主義の銀行の手口を垣間見る世界

ピアノの世界

演奏会を撮影する世界

本を出版する世界

黒い会社を経営診断する世界

恵峰先生の書の世界

ブログの世界

大垣市の市政研究の世界

病気の世界(眼、血圧、心臓、ガン)

 

 老いることは、忌み嫌うべきではなく、喜ばしいことだ。「老」には「結ぶ」という意味がある。親子が生物の発展の形である。物事は結ぶことで生成発展する。結婚しかり、合併しかり、異質なものが結び合うことで新しいものが生成される。それを「化成」という。ニンベン「イ」は背の伸びた若者、「ヒ」は腰の曲がった老人の姿である。親子が結ばれて新しい価値が生まれる。それが「化」の意味である。

 

ダイバーシティ(多様性)へ

 老いるとは経験を練ることである。経験と幸福は、自分とは異質の人がその福を運んでくれる。時に、人の本気度を試すために、福の神が貧乏神の全く逆のコスプレで来るときもある。老心は百面相である。老心は異質なものの昇華体である。だからその衣装に騙されないようにしよう。人間界の投影が神の世界である。神の世界もコスプレが大流行である。

 神には、裕福も貧乏もない。それを決めるのは人間の欲というフィルターがかかった目である。来る人が貧乏神に見える時は、目が曇っている時。目が曇っていては、真実が見えない。そんな状態では、人生時間も稼げない。

 

縁を見る目

 人が罹る目の病気に白内障、緑内障がある。心の目が罹る病気の一つが「欲内障」である。良くない症状である。これは手術では直らない。火葬場で灰にならないと消えないといわれる業病である。禍があるから福が光る。人生の禍福の合計は、人生と言う長い尺度ではトータルゼロである。「不遇な時期は人生の貯金の時と割り切って自己充実を図れ」が佛様のメッセージである。

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加藤梅香先生の書

 

2020-07-31 久志能幾研究所通信 1684 小田泰仙

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