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2020年7月12日 (日)

コロナより怖しい「病」の「気」

40年来の友と縁を切る

 

 その友とは45年近い付き合いである。最近、終活をしていて、その毒気(病の気)に嫌気がさし、縁を切ることにした。こちらから明確に縁を切るのではなく、相手から連絡が来なければ、自然と疎遠になるという段取りである。

 その原因は、友が会話中に多くの「病の気」を発散していて、当方までその悪影響を受けていると感じたためである。そのせいか、なにか自分自身も最近不調な日が続いていた。

 彼は病気がちで、電話で話すと、話題がいつも病気の話になってしまう。私も気の毒になって、友を慰めるため、つい自分の癌手術後の養生の経過を悪く伝えるようになった。彼の手前、私が元気では気が引けるのだ。だから会話が暗くなる。

 それもお互いの傷口を舐め合うと快感なのだ。それは麻薬で、快感だけれど段々と元気の元を減少させている。それで病気が治るわけではない。逆なのだ。それに気が付いた。それこそが、自分を駄目な人間だと自己暗示をかけているのだ。

 私は、彼に体に悪い食事や生活習慣について健康管理の話をするのだが、彼は私の健康管理とは真逆の食生活を送っている。彼は助言した当初はそれを守るのだが、すぐ元も木阿弥になってしまう。それでは体調が良くなるはずがない。だから時々、その助言をするのが虚しくなる。

 彼は70歳を超えて、まだ家のローンが残っているので、定年延長の契約社員で週に4日、会社に行っている。話の最初は、70歳越えで体力がなくなり、一日の勤務で疲れた、疲れたとの話ばかりである。お小遣いを嫁さんに牛耳られているので、電話代の管理が厳しいようで、彼からの電話は全く来ない。あるのは無料のショートメールだけ。私は携帯でかけ放題の契約をしているので、電話は私から毎日かけている。そうしないと会話は続かない。

 

「気」とは

 会話で、悪い気を受けると、こちらまで悪い気の影響を受けてしまう。相手の話が前向きで建設的な話題なら良いが、愚痴っぽい話ばかりでは、辛い。私も相手に気を使って、それに合わせるので、会話が自然と暗くなる。自分が元気でも、相手に合わせて、つい自分も病気がちの素振りを見せてしまう。

 自分の弱気な言葉を一番聞かされるのは、自分自身である。だから自分の口から、後ろ向きの言葉は絶対に使ってはならない。言葉には言霊といって霊が宿っている。その言葉の影響を受けるのは、自分自身である。

 「人生は思った通りになる」とは、中村天風の言葉である。逆も真なりで、自分は調子が悪いと思い、病気のことばかり思えば、現実に病気になってしまう。その言葉は潜在意識に働きかける。それほどに潜在意識は人間の行動と体を支配する。潜在意識の電流は、毎秒30万キロの速度で、体の全神経を駆け巡る。それはコロナ菌より怖しい影響を心に与える。

 

私の再発防止

 私は病気になっても、決して他人に弱音を吐くまいと決めた。弱音を吐いて問題が解決するわけではない。それは、お涙頂戴の曳かれ者の弱音である。病気になっても、カラ元気でいいから、元気なそぶりを見せることにした。そうしないと、コロナ菌以上の悪い影響を周りにまき散らす加害者になってしまう。その最大の被害者は自分自身である。

 

日本の景気政策

 日本の景気が悪いが、悪いのは政府が景気を良くする「気」がないからだ。役人根性で、自分達の利権維持ばかりの政策を実行するから、景気がよくなるはずがない。

 増税をすれば景気が悪くなることが明白なのに、消費税10%へ増税である。世界から政策を笑われている。マスコミは特例で、消費税の増税が免除だから、この件をマスコミは全く反対しない。だから私はマスコミを信用していない。

 この不況の真っ最中、役人はレジ袋の有料化等で、景気を悪くする原因をばらまいている。要は、役人の利権最優先で、景気を良くする「気」がないのだ。だからこの30年間の失われた時間が生まれた。老人は将来が不安で金を使わない。企業は内部留保に躍起で、社員の給与を上げない。グローバル経済主義で安い労働力の外人を雇い、日本の雇用を守らない。グローバル経済主義企業は、奴隷のような賃金で作った製品を日本にばらまいている。その分、日本の雇用が無くなっている。これでは景気が良くなるはずがない。

 日本が減税をして、国内需要を喚起して、若者の給与を上げれば、景気問題はすぐ解決する。なぜドイツが減税をして、日本が増税なのか。

 

2020-07-12 久志能幾研究所通信 1663 小田泰仙

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