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2020年4月 3日 (金)

優れたリーダの素質

 優れたリーダとは、優秀な才能によって人々を率いていくだけの人間ではない。率いられていく人々に、自分たちがいなくては、と思わせることに成功した人である。持続する人間関係は、必ず相互関係である。一方的関係では、持続は望めない。

   塩野七生著『ハンニバル戦記 ローマ人の物語Ⅱ』新潮社 1993(P286)

 

 「海は水を辞せず、故に能くその大なることを成す。山は土を辞せず、故に能くその高きを成す。明主は人を厭わず、故に能くその衆を成す。」管子

 

シーザーの素質

 ジュリアス・シーザーは学歴が優秀であったわけではない。東大に相当する学校を出たワケではない。彼の教育は母親からの家庭教育だけである。彼が品行方正であったわけではない。シーザーが手を付けた女は数知れず。彼が借金をして踏み倒した金額は半端ではない。それでも女にも、人からも恨まれず、ローマの政界を渡り歩いた。彼には、彼ならばという人間の魅力があった。リーダとしての素質があった。だから彼はローマ帝国を作り上げることができた。

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 ローマ文明博物館で (著者撮影)

 

福岡市長の素質

 福岡市の市長の髙島宗一郎氏は、市長としてリーダーシップを発揮して、福岡市を「経営」して、全国一の元気な市に変えた。連続5年間、連続税収が過去最高を更新である。それと小川敏を比較すると、大垣は年率1%で経済が縮小し続けている。その差は明白である。小川敏は大垣市を「経営」していない。

 髙島宗一郎氏は東大出ではない。だから学歴は問題ではないのだ。彼には、福岡市を良くしたいという明白な目的意識と智慧がある。部下を信用して任せるという信頼関係がある。それは政治にはとらわれず、組織の長として持たねばならぬ素質である。

 

リーダとしての小川敏の分析

 大垣市の小川敏帝国は、ローマ帝国に比べれば、吹けば飛ぶような存在である。有能なリーダの彼らに比較すると、小川敏は東大を出て学歴だけは立派である。小川にあるのは、今までの言動から推察すると、長期に市長の座に座っていたいという名誉欲だけである。小川敏にはリーダーとしての素質がない。

 それも自分が一番偉いと思っているから、人を見下し、人の意見は聞かないから手に負えない。。彼は頭を下げることが大嫌いなのだ。私も彼に会って、その傲慢さを直に感じた。彼に面会した知人でも、多くの市会議員でも同じ意見である。

 だから誰も彼に諫言しない。諫言しても無駄だからだ。部下は施行する政策が市民から批判されることが分かっていても、そのまま政策を実行する。市の職員は、責任は市長が取ればよいと達観している。だから、職員のやる気をそぎ、市の行政内容が停滞している。小川敏のリーダーの素質は、シーザーや髙島宗一郎氏のその素質とは別次元なのだ。

 小川敏は、部下が馬鹿に見えて仕方がなく、部下の進言を聞こうとはしない。部下も下手なことを言うと、お殿様のご機嫌を損じて飛ばされてしまうので、何も言わなくなっている。ヒラメの世界である。

 小川敏は秘書室が用意した行事の演説原稿を無視して、彼はアドリブでしゃべるので支離滅裂である。聴衆も馬鹿として見下しているから、勝手にだらだらとしゃべり、話の論理構成がなっていないのだ。

 

反面狂師

 私が、彼は素晴らしいと評価するのは、リーダとして、経営者として、反面教師としての教材を豊富の提供してくれることである。私には書くネタが尽きない(笑)。彼は、リーダとはどうあるべきかを考えさせてくれる教材である。

 

智慧のない政策

 小川敏の頭にあるのは、記憶力だけで集めた情報のみである。その知識を経験と現状の経済状況に結びつける能力がないので智慧が出せないのだ。流行に乗って世間受けをするイベントやIT整備をすることにだけ熱を上げる。それが成果を出せるか否かは二の次である。打ち出す政策は、教科書に載っているお役人用のシナリオしか書けない。

 教科書通りに街の活性化目的に「元気ハツラツ市行事」を10年も継続するが、経営の基本のPDCAを回さないので、少しも成果が上がらない。儲かるのは、それに便乗した業者だけである。その間に、大垣駅前商店街は衰退が続き、その80%がシャッターを下ろした。

 小川敏は、IT化推進として、出来合いのロボットを買ってきて、IT化・AI化でございます、で金だけを湯水のように使い、打ち上げ花火だけは上げるが、費用対効果のことは絶対に口にしない。それで儲かるのは、それを示唆したIT業者だけである。

 どの市もそんな金食い虫の先端IT整備は、様子を見てすぐには導入しないのが正常な経営判断である。その導入は5年早いのだ。そんな有様だから大垣市の経済状況が好転する政策が打ち出せないのだ。

 

行政の通信簿

 政治家は結果が総てである。市場の評価が、全てである。市場の評価は神の如くの評価をする。

 だから公示地価は、小川敏が市長に就任して以来、19年間、連続で下落をして、現在半分以下に暴落した。他市の地価は上昇しているのに、だ。

 大垣駅前商店街の80%が店を閉めた。

 大垣経済が年率1%で下落の一途である。

 市民の人心が小川敏から離散した。

 大垣の文化芸術活動が地に落ちた。

 教育問題で大垣市の酷さが露見した。

  小中学校のエアコンの設備率の県下最低であることが露見。

 児童生徒一人当たりの教育予算が県下最低であることが露見。

 登校してくる児童達を寒空の下、既定の時間まで教室に入れないという冷酷な問題。教員の労働環境も問題である。市の職員は県下一の年収だが、教職員は岐阜市よりも200万円も低い待遇であることが露見。

 小川市制の治水の放置・怠慢が、2018年のアンダーパスの水没、久瀬川の氾濫で、危機管理対応の無策ぶりが露見した。

 災害時の市役所には非常用電源さえないことが台風の停電で露見。

 ドローン墜落人身事故で、小川敏市政の無責任体制、説明責任のなさの傲慢さが露見した。

 出すべき費用をケチるから、掃除が行き届かず、大垣が汚くなった。数年ぶりに帰郷する人が大垣駅前の汚さに驚いている。トイレの汚さは日本一である。

 

10年前に蒔いた種

 今の状況は、10年前にこうなることは分かっていた。10年前に小川敏が悪い種をまいたことが、今あだ花として咲いているのだ。良い種も、悪い種も10年経つと、その真価が見える。

 こんな低レベルの市長が、次期の市長選に6選を目指して立候補すると表明したというのだ。大垣市民の見識が、問われている。全国の目が大垣市に注がれよう。

 

2020-04-03 久志能幾研究所通信 1522 小田泰仙

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