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2020年4月15日 (水)

磨墨智79-1 夜、寝る前に次の日の予定を立てる

生きていればこそ

 前日の夜に、翌朝起きてやるべきことを書きだしておくこと。そうすれば、朝、目が覚めたら、寝床でぐずぐずしていられない。おちおち死んでなんかおられない。明日の朝は、新しい人生の始まりの日なのだ。

 朝、目が覚めるとは、なんと幸せなことか。そのまま永眠してしまう人もいるのだ。

 地獄のシベリア抑留で朝起きたら、「昨日まで元気で働いていた若い頑強な仲間が、朝、隣のベッドで冷たくなっていた。」シベリア抑留体験者の言葉)。私の父も今川順夫氏もシベリア抑留者であった。 それを生き延びたから、今の私がある。

Dsc096571s  馬場恵峰書  「理念と経営」コーチング型カレンダーより(コスモ教育出版)

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生きる目的                        

 地獄のシベリア抑留やアウシュビッツで生き延びた人は、生きる意味を知っていた。

 「なぜ生きるかを知っている者は、どのように生きることにも耐える」(ニーチェ)

 「未来に目的を持ち、自分の存在価値を認めていた人たちだけが生き延びた。生きる目的を見いだせず、生きる内実を失い、生きていてもなんにもならないと考え、自分の存在価値をなくし、がんばり抜く意味を失った人は、(いくら若く頑強な体でも)、あっけなく死んでいった。」ヴィクトル・E・フランクル著『夜と霧』)

 アウシュビッでは死亡率79%である。ユダヤ人434万人が犠牲となった。

 1945年、ソ連による国際法違反であるシベリア抑留で、極寒の屋外強制労働のため死亡した日本人捕虜は7万人で、死亡率12%である。抑留初期は、ソ連側の準備不足のため、死亡率が80%に達した。

 故今川順夫最高顧問は「こんなところで死んでたまるか。俺は生きて帰国して、会社を作るのだ」との負けじ魂で頑張り、生きて帰国して、従業員5000人の会社を創った。

 その今川順夫さんも2019年に亡くなられた。我々は、その歴史を風化させてはなるまい。それで私は使命としてこのブログを書いている。

 

シベリア収容所の地獄

 シベリア収容所では零下60度の中での重労働で体を酷使させられる。建前では零下40度以下の屋外労働は禁止だが、実際は建前無視で屋外の重労働に駆り出された。多くの若い仲間は、朝起きるとベッドで冷たくなっていた。死亡した仲間を弔う役目を申し出て、カチンカチンに凍った6名の戦友の遺体を大八車で運び、埋葬した。極寒の抑留地では凍土で被せる土もない。僅かに手に入ったコケを戦友の遺体の顔の上に乗せるのが、せめてもの供養であったという。その後、その同じ大八車で、今日食べる食料品を屋外の倉庫から収容所のバラックに運ぶ労働に従事させられた。シベリア収容所とは、そういう残酷な状況の連続である。

 23 上図:今川順夫著『夢への挑戦の礎』より

 Dsc04619s  地獄のシベリア抑留の講演会で、支給されていた一食分のパンの量を説明する今川順夫最高顧問。これで極寒の中の重労働に耐えて生還した。 

 (2014年8月14日 大垣興文地区センターにて)

 

現代のアウシュビッツ

 会社時代、一緒に仕事をして、私が1994年にミシガン大学に行ったとき、デトロイトで案内をしてくれた特許室のT君も、2002年に突然死んだ。まだ30代である。まだお子さんが小さい。彼は会社がリーマンショックで不況になり、事務職の経費節約の名目で、自動車部品の現場応援に出された。事務職としては過酷な労働環境である。彼は泊まっていた会社の寮で、朝、冷たくなっていた。

 私が仕事を一緒にした仲間の24人が、定年前かその直後に死んでいる。日本の高度成長期に起きたビジネス戦争の戦死者である。それはトップの采配ミスでの戦死である。

 

トップの無能さが組織をつぶす

 その原因は、トップが無能であったのだ。会社が学閥に支配された役員ばかりになり、決断が出来ないトップが長く君臨して、決断すべき製品開発が市場のニーズに追いつかなくなった。その結果、65年続いた会社が消滅した。市場の原理は冷酷である。

 その二の舞の事態を、私は現在の大垣市長の無能さにダブらせて見ている。小川敏の無能さで、大垣市が衰退して、泣きを見るのは無力な市民なのだ。すでに、大垣駅前商店街の従業員の8,000人が泣いて大垣の職場を去った。市民の持つ不動産財産が半分に目減りした。他市では不動産価値が上がっている。名古屋地区はリニア景気に沸いているのだ。

 今回の新型コロナウイルス騒動で、仕事がなくなり、自殺する人の出る恐れもある。岐阜県も戒厳令(非常事態宣言)が出された。新型コロナウイルスに殺されるかもしれない。まさに戦争である。シベリア抑留やアウシュビッツは、他人ごとや昔話ではないのだ。

 

愚かなリーダ

 トップの決断が、市民の命や生活に影響する。今のレベルの安倍首相や小川敏では、怖しくて、政治を任せられない。

 二人とも愚かなマスク配布政策で、墓穴を掘っている。小川敏は、パーフォマンスで1500枚の手作りマスクを作らせて、新聞社を呼んで自慢話である。

 手作りのマスクは衛生的に問題があり、ウイルス感染の危険性が却って増えるという医学界からの指摘がある。本来、マスクはクリーンルームで作られる。主婦連が不衛生な家庭で作るモノではないのだ。

 大垣市の児童生徒数は12,877人である。それに1500枚のマスクを作ったと自慢しても、大垣市の児童生徒一人あたり0.1枚しか配布できない。それで全てが解決したかのような報道ぶりである。小川敏の6選へ向けての事前選挙活動としか思えない。正に売名行為のパーフォマンスである。

 

現代社会のアウシュビッツ収容所化

 定年後、やることがなく、認知症になる人が75歳以上は25%である。65歳以上は15%が認知症である。

 日本人の半数が癌になる。死因のトップである。癌の遠因がビジネス戦争でのストレスである。その原因のもう一つは、企業が拝金主義に汚染され、美味しすぎる食品の毒をばらまいているからである。利権に取りつかれた高級官僚が、添加物の認可を有名無実にしている。

 認知症は、その逆で「やることなし牢獄」の脳死である。認知症は、本人は極楽であるが、家族を地獄の苦しみに突き落とす。

 

地獄の苦しみ

 人間として、やることがないのは、地獄なのだ。管理職として、辞めさせたい部下がいたら、仕事を与えなければ、部下は勝手に辞めていく。死ぬほど仕事があると、絶対に辞めない。それほどに、仕事とは人生なのだ。 

 「起きたけど 寝るまで 特に用もなし」では、地獄の認知症への道をまっしぐらである。自分で生涯の仕事を見付けるのは、自己責任である。人は、生涯現役との意識を持つべきなのだ。それが自分の命を永らえさせる。

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 馬場恵峰書

 

2020-04-15 久志能幾研究所通信 1535 小田泰仙

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