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2020年1月 4日 (土)

タイヤに窒素を入れて「得・徳・疾く」

 私は15年ほど前から、自車のタイヤに窒素ガスを入れている。窒素はガスが漏れにくく、温度変化にも強いため、航空機のタイヤにも使われている。フォーミュラカーもタイヤには窒素を入れている。

 

窒素入りタイヤのメリット

 窒素は空気に比べてゴムの透過速度が三分の一とガスが漏れにくく、空気圧チェックが年に1回くらいですむ。時間節約となる。

 窒素入りタイヤは、燃費向上につながる。タイヤ圧の管理は一般の人は怠慢になり勝ちである。JAFの調査によると高速道路を走る車で、その内15%の車のタイヤ圧が不足していたという。タイヤ圧が不足すると燃費が悪くなる。それが窒素入りのタイヤだとその確率が減る。

 窒素は酸素に比べて、タイヤやホィールの金属部への腐食影響が少なくタイヤの寿命を延ばすことが出来る。

 窒素は音の伝達率が低く、タイヤからの走行音の伝達が減少して、乗り心地が良くなる。しかし僅かな差なので体感するのは難しい。

 費用もタイヤ4本で2千円ほどである。無料の空気に比べて、それがデメリットだろう。

 安全運転への貢献、燃費節約への貢献は0.1%かもしれないが、その積み重ねが人生を質実剛健にする。

 

不徳の露見

 2013年、岐阜トヨペット大垣北店が、車検時に窒素が入った私のタイヤに空気を入れるという失態を犯した。タイヤには窒素入りの目印があったが、岐阜トヨペット大垣北店の整備マンは、それの知識がなかったようだ。岐阜トヨペット大垣北店は窒素を入れる設備も持っていなかった。そのミスを指摘しても、岐阜トヨペット大垣北店は、その事態を理解できず、その謝罪もなかった。

 これでは苦情を言っても時間の無駄だと思い、早々に退散して、別のお店で「お金を払って」窒素を入れ直した。それ以降、岐阜トヨペット大垣北店とは縁を切った。「窒素入りタイヤ」という事象がディーラの技術レベル、信用レベル(徳)を教えてくれた。

 自分の命を預ける車の点検を任せるディーラは、技術力、仁義、徳、礼儀、智慧、信用力があるお店を選ぶべきである、が今回の学びであった。

 

日本人の徳の消滅

 しかしこれは特定のお店だけの問題なのか。自分のやった仕事にミスがあっても、客に反省も詫びもない。そんな日本人が増えたようだ。企業も拝金主義がまかり通る経営が最優先される。日本人全体が「仁義礼智信」を忘れた、人間としての基本素養を放棄しつつあるのではと危惧している。それは日本の政治、大垣の政治でも垣間見える。

 

 「ビジネスは壊れやすい花瓶に似ている。無傷であればこそ美しいが、一度割れると二度と元の形には戻らない。」

    Business is like a fragile vase - beautiful in one piece, but once broken, damn hard to put back together again to its original form.

     “Letters of a businessman to his son" by G.KINGSLEY WARD

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 馬場恵峰書

 

2020-01-04 久志能幾研究所通信 1444  小田泰仙

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