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2020年1月12日 (日)

悪縁ディーラからの遁走記 2/6 命の危険

悪縁ディーラから遁走1

面会をすっぽかされる

 数年前、父の知人の某会長から、自社の車販売店の経営分析をして欲しいとの依頼を受けた。それで、その会長経由で、その車販売店の社長と面会の約束を取り付けた。しかし約束した時間に会社に行ったら、社長は外出して不在で、面会約束をすっぽかされた。その件を会長に報告したら、会長は怒って社長を叱責したそうだが、その社長は蛙の面に水の様子であったそうだ。私にも、すっぽかしの謝罪などなかった。この件で、社長がまともでないことが露見した。

 その会社の社員からの伝聞では、その社長は以前に本社で不正が露見して、この販売店に左遷させられたという。

 

損益分岐点を計算

 私は仕方がないので、公開データで経営分析を試みた。売上、利益、経費の数字から、損益分岐点を計算する公式を使っての経営分析である。その結果は、経費の割合が異常に大きく、辻褄が合わないことが判明した。それで不正が疑われた。その件は会長に報告した。会長は部下の経理部長に、私に会社の経理データを提供しろと命令したが、何時まで経ってもそのデータは私には届かなかった。そのデータを見せれば不正が露見すると危惧したのだろう。

 

脅迫を受ける

 それで数店あるお店で、個別の聞き込み調査をした。それが早々にその会社のお客様相談室室長に通報されて、その室長から「二度とお店に近寄るな」と脅迫をされた。「会長がお前に用があるときは、こちらから連絡する」と通告された。それ以降、全く連絡はない。このため会長とは、その前の面談が此の世でのお別れとなった。

 

命の危険

 またその室長は、「うちは銀行から経営診断をしてもらっているので、その必要はない」という。知人のその銀行元支店長は、「当銀行は会社の経営診断などしない」と断言した。

 その銀行元支店長はその件で「その室長は元警察関係者で、闇の世界と通じているようだ。今のまま深入りすると、貴方の命の危険があるので身を引いた方がよい。相手も不正の露見を防ぐために必死になるだろう。無名の貴方を夜道で襲い、此の世から消しても、警察も犯人を捜さないだろう」と助言された。だから私は早々にその会社の調査から遁走した。

 

此の世の別れ

 数年後、その会長が他界されたので、経営分析依頼された時の面会が、此の世の最後のお別れとなった。会長にもう一度、会いたかったが、周辺のガードが固く、面会は叶わなかった。此の世では、そういうご縁であったと納得して身を引いた。

 

店頭雑誌で会社のレベルが分かる

 その会社の店舗の待合室に置いてある雑誌や週刊誌は、芸能人のスキャンダルが満載の下品なものばかりであった。それでその会社のレベルが推察された。良識ある店長なら、雑誌一つでも精選して店舗に置くのだ。

 愛知県の知人の店長は、展示雑誌を自ら選定していた。当然、上品な雑誌を選定している。

 

休業案内に見る傲慢さ

 その店舗のお盆や年末の長期休業案内の掲示のやり方が、顧客を馬鹿にした表示方法であった。店舗の入り口の柵にその掲示物がぶら下げてあるが、当方が地面に身をかがめて見ないと字が読めない。こちらが地面に平つくばって、掲示を見ろ、である。それがその会社が表す顧客に対する姿勢である。

 私がそれを会長に指摘すると、会長もそれには気が付いておられて、「今度、部下に言う」と言っておられた。しかし、それも叶わず会長は他界された。

 社長・店長と店舗の状況を見れば、その会社のレベルは分かる。

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お盆の長期連休表示    「休日日のご案内」 2015‎年‎8‎月‎14‎日

 

その会社の末路

 それ以降、そのディーラとは縁が無くなった。その後、その会社は人員整理に追い込まれて倒産寸前となった。その後、別会社の資本が入り、経営権が人手に渡った。

 私も下手に深入りすると、身が危なかった。君子危うきに近寄らず、で正解であった。身の危険を感知して、遁走して正解であった。危ない会社は、危ない顔をしている。

 

2020-01-12 久志能幾研究所通信 1448  小田泰仙

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