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2019年10月 4日 (金)

成長のため脱皮する 脱皮なき大垣市DR体制

 成長の為には、間違った道、道具、方法、衣装に囚われるのも手である。成長して、間違ったことを気が付いたら、その道を変え、道具を捨て、方法を変え、衣装を脱ぎ捨てて脱皮をすればよい。人間は間違えて、脱皮の痛みを覚えないと真の道が見えない。

 

私の脱皮

 何回もダイエットに失敗して、逆に太り、スーツが着れなくなり新しいスーツに着替えるのが「脱皮」である。私も50年前の入社当時は、体重60キロ前後であったが、いつしか脱皮を繰り返し、80キロ近くまで太ってしまった。何度も脱皮をしてしまった。多くのスーツを捨てた。

 ダイエットを試みても、痛い目を合わないから、ダイエットが成功しない。私は今年、癌が見つかり、手術後、生活習慣を変えて、8か月間で体重が17キロ減り、腹囲が17センチ減った。服がだぶだぶになり、今回は正しい「脱皮」が出来た。それで50年前よりも体重が減ってしまった。痛みの伴う脱皮である。しかし、今までの間違った生活習慣を正しい方向に修正することが出来た。今までの悪い生活習慣を捨てることで、心身とも脱皮ができて健康になる基礎ができた。今は癌になったことを感謝している。

 

試行錯誤

 服を着てみて、自分に合わなければ、それを捨てればよいのだ。着て見ないとそれも分からない。問題は、合わない服をそのまま長く着て、それに気が付かないこと、捨てる勇気がないことである。人間だもの、間違って当たり前。その間違いを捨てる勇気を持たないから、人生で沈没する。

 

大垣市の没落原因

 頭の良いエリートと呼ばれる人(記憶力の良い人。記憶力だけのテストで良い点を取った人)は、減点主義の権現で、間違いをしないように、問題が起こらないようにと、物事を進めるから、事態が膠着状態に陥る。現在の日本経済停滞の原因である。間違いかもしれないが、やって見てダメなら変えればよいのだ。通称で頭の良い人はそれが出来ない。

 大垣市では、間違ったことが分かっても、それを変えると責任問題となるとして、もしくはメンツの問題で、間違ったことを何年も続けるから、大垣市が没落した。元気ハツラツ市の開催や都市再開発事業がその例である。

 

小川敏市政とトヨタの違い

トヨタの設計審査

 トヨタやトヨタグループで、開発やプロジェクトを行う場合に、小川敏市政とトヨタのやり方に大きな違いがある。それは設計審査(DR:デザインレビュー)というチェック機能が有るか無いかの差である。

 設計審査では、関係部署の責任者が忌憚のない意見を言い、それを設計や開発事項、プロジェクトの計画に反映させる。それを何回も回して製品に仕上げる。開発担当者として設計審査を受けると、参加者から言われ放題で神経がズタズタになる。私も開発責任者として、その修羅場の洗礼を何回も受けた。それでも製品になった後で、品質問題が出るよりはましである。下手をすると死亡事故にでもなれば、開発責任者は殺人罪も問われかねない。タカタのエアバッグ事件では、殺人罪が適用された。車両や車の部品における開発設計審査は、人の命に影響するので、それほどに真剣である。

 

小川敏市長の絶対君主体制

 小川敏市政では、トヨタにはあるチェック機能がない。市政の中で小川敏市長が18年間の絶対権力を握っているので、誰も小川市長の方針ややり方に反対できない。なにせ市長は人事権を握っているからだ。部下には生活がかかっている。18年間もその悪影響を市役所内に及ぼすと、当時40歳の中堅どころの職員でも、60歳に手が届くまで影響を受ける。若手も上役のそぶりを見て、その影響を受けて、市役所内で、モノが言えない状態に陥る。だれも大垣市役所内を良くしようとは思わなくなる。事なかれ主義が横行し、ヒラメ体質になる。だから長期政権は、必ず腐敗する。

 小川敏市長が管轄する都市再開発や街おこしプロジェクトでは、最初からうるさい関係者は除外して、その会議の場に呼ばず、関係ない人から形式的に意見だけ聞いて恰好をつけ、身内だけで物事を決めて遂行する。だから、元気ハツラツ市のように、やればやるほど大垣駅前商店街が衰退する始末となる。小川敏市長はメンツの為、その方式を変えようとはしない。小川敏市政の失敗は必然である。だから大垣市の没落は、必然であった。

 

タカタの絶対君主体制

 タカタの社長も、部下から開発したエアバックの問題点を指摘されていたが、それを無視した。それを指摘した部下を左遷させた。それ以来、誰も問題点を言えなくなった。

 タカタのエアバックは、米国で死亡事故を起こし、米国で殺人罪まで問われる事態となった。それでもタカタの高田社長は責任を感じなかった。タカタは2017年6月、負債総額1兆円を超えて製造業としては戦後最大の経営破綻をした。

 

大垣市の間違い

 大垣市民は、間違った市長を選んだから、大垣市が没落した。それは大垣市の長い歴史で、ささいな事項である。小川敏市長は、大垣市にとって間違った市長なのが分かったので、それを捨てて、正しい政策を実行する市長に変えればよいだけである。東大を出ただけの智慧なき市長では、ダメということが分かったのが、大垣市の知見となった。良い経験である。それが大垣市民の智慧となった。

 お天道様は何でも見ている。一時的には長期政権で栄華を極めても、必ず天罰があたる。天網恢恢疎にして漏らさず、である。私は、小川敏市長に、いつか「その日」が来るのを楽しみにしている。いつか、私の晩年に大垣市街を歩きながら下記の俳句を詠む日がくるだろう。

 夏草や 兵どもが 夢の跡 (芭蕉)

 

2019-10-04   久志能幾研究所通信No.1357  小田泰仙

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