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2019年10月13日 (日)

幼稚が痴呆を幇助 サービス業の生産性を向上せよ

添乗員が幼稚で、結果として騒音暴力に

 2019年10月10日、馬場恵峰先生宅を訪問するため、京都から博多まで新幹線のグリーン車を利用した。その時、鹿児島旅行のツアーの老人たちの団体が同乗していた。まるで老老介護である。ガイドする側の添乗員が幼稚なのだ。

 問題は、2人の添乗員が、車内をうろうろして、各席毎に座った団体客に旅行の案内をしていたこと。その説明の声がうるさいのだ。仕事ぶりが幼稚なのだ。

 何故、私がグリーン車に乗るかというと、静かな環境で執筆仕事や思考、休息をしたいためである。普通車だと子供の声や、大人の話し声で結構騒々しく、それが邪魔される。

 その中年女性の添乗員の説明の声が煩わしく、くどいので、私も切れて、「うるさいではないか」と苦情を言った。添乗員が説明している旅行の相手は年長者で人生の経験者なのだ。

 私の怒声に、さすがに相手も平謝りで、その説明をやめた。もう一人の添乗員で責任者と思われる30歳代くらいの男性も、私の怒りに頭だけは下げて恐縮していた。その男性は、博多に着くまでに、ペットボトルを老人たちの団体に配るだけの仕事で、そのほかの時間はボケーとしていた。

 私が博多駅で降りる時、その団体を見ていたら、博多の駅構内で一時的に集合して、添乗員が旗を持って先導して乗り換えの九州新幹線に乗り換えに向かっていた。まるで幼稚園の集団旅行である。

 

日本のサービス業の生産性

 労働生産性は、「会社が生み出した付加価値(≒売上-仕入原価)」÷「その会社の労働者の総労働時間数」で計算される。そのサービスが生み出す、1時間あたりの付加価値の大きさである。

 

 日本のサービス業の生産性は、米国の半分以下である。この姿をみて納得した。こんなレベルの仕事では、生産性は上がらないのも故ある事。要は、提供するサービスの質と量が、価値の低いレベルなのだ。

 彼らのサービス業の仕事の仕方が論理的ではない。頭を使った仕事をしていない。周りの空気を見ないで仕事をしている。まさにKYである。相手のレベルと段取りのレベルが低い。年長者を子ども扱いで、事をすませるから、回りに迷惑をかける。添乗員はそれに気が付いていない。何も仕事をしない添乗員を旅行に随行させている。その費用は旅行代金に含まれる。これでは旅行費用も高くなり、旅行会社の生産性は上がらない。

 

生産性向上の為

 旅行する相手は年長者の大人で、グリーンの指定席に座って鹿児島まで行くので、現地集合でよいはずだ。乗り換えは博多駅のみである。出発駅で指定券さえ客に渡せば、後は客にお任せでよいのだ。到着した目的地では、提携した現地の旅行会社のガイドに任せればよい。それで日本のサービス業の生産性が上がるはずである。要は付加価値のない仕事に、時間とカネをかけているので、日本のサービス業の生産性が上がらないのだ。それは全てのサービス業の仕事に言える。今回の添乗員の姿を見て、旅行会社の世話にはなるまいと決意した。

 日本もこれからは、サービス業の生産性を上げないと、少子高齢化の時代、豊かになれない。

 

2019-10-13   久志能幾研究所通信No.1366  小田泰仙

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