人生高速道路を走る(1/3)光の国へ
自分の人生の目的地はどこか?
人生高速道路を走る自分(車)の性能は?
どの走行レーンを選択して走るか?
人生50年から100年へ
人間50年 下天のうちをくらぶれば 夢幻のごとくなり。ひとたび生を享け滅せぬ者のあるべきか。
織田信長は、幸若舞いの「敦盛」を好んで舞った。下天とは、倶舎論に人間の50年は、四天王においては、一日一夜にあたる、という句からとっている。
現在、日本人の平均寿命は80歳を超えている。100歳以上の人が日本に10万人も存在する。科学的な理論では人間の寿命は125歳である。
道程が50年から100年に2倍になれば、目標値も高くしたので高速道路を走らないと、日暮れまでに目的地に辿り着けない。人生の行程が2倍になったのだ。人生で相応の心構えがないと、途中でエンスト、ガス欠、高速道路の逆走である。その目的地が明確でないと、道に迷う。
人生の目的地
人は生まれた場所から、死ぬ場所までを走る過程が4つに分かれる。自分の選択する過程はどれか?
光の国から光の国へ
闇の国から光の国へ
光の国から闇の国へ
闇の国から闇の国へ
どこを目指すのか? その過程はどれでもよい。一歩一歩、光の国への方向に歩けばよい。その過程が幸せの道だ。
自分が闇の国に生まれても、志を立て、精進して、良き師に出会い、自分の乗る車を性能アップさせれば、光の国に行ける。光の国に行けるように精進するのが「修身」である。
自分を自動車に例えて、人生の高速道路を走るには、相応の装備が必要である。昔のように徒歩で歩いていては、距離を稼げない。
豊田工機のカタログより
車の整備
自動車のシステムを己に例えて、人生の高速道路を走ることを考えた。
ナビゲーションシステム
人生道を走るには、正しい師の導きがあって、光の国にたどり着ける。やみくもに走っても、時間ロスが大きい。師の選択は第一優先である。努力よりも選択が大事である。3年かけて師を探せ。トラブル時、叱って正しい道を教えてくれるのが、真の師である。
馬場恵峰書
タイヤの軸心:
タイヤの軸心がブレていると、振動して高速度で回らない。振動とは廻りとの軋轢である。軸とは、自分の価値観である。自分の価値観を明確にしないと、人間社会で軋轢を生む。そのために修身を学ぶ。
プロペラシャフト:
プロペラシャフトはエンジンである己の意志の伝達、目的達成手段、(コミュニケーション)である。自分の意思を正しく「伝」えて、相手の心に「達」しないと、人生目標が達成できない。コミュニケーション能力を高めるべし。テクニカルライティングを学べ。
操舵システム:
パワステは進む道の選択手段である。コンプライアンス(遵法精神)がしっかりしていないと、フラフラして誤った道を選んでしまう。少しの賄賂で道を誤ってしまう。
エンジン:
エンジンとは意志、魂である。エンジンが始動しないと何処にも行けない。エンジンが回転速度を上げないと、速く走れない。まず己の心に火を付けよ。
後輪:
後輪とは駆動力(欲望)を地面に伝える道具である。それが空回りしては、人生ロスである。前輪の方向決めがないと、欲望に任せて何処に行くか分からない。向上心、欲望、ハングリー精神というエンジン馬力がないと前進できない。
4WD:
四駆は、4輪への適正駆動力配分装置である。人生のバランス感覚、精神のタフさが、人生の泥濘からの脱却のために必要な機能である。視野を大きく取り、トラブル時の対応力を付けて人生道を走ろう。
衝突防止装置
衝突防止装置等のお金で解決できる「眼」には、投資を惜しまないこと。それが危機管理意識である。
車の図は豊田工機のカタログより
走るレーンを選択
高速道路には、走行車線と追い越し車線がある。人を押しのけ、そこのけそこのけと追い越し車線ばかり走る人生であっていいのか。
たまには親の死に目に会いたいと速度違反で走る人もいる。そんな人には道を譲ってあげよう。利他の精神で、人生道を走りたい。
どんなに飛ばしても、目的地に着く時間はそんなに変わらない。どうせ目的地は「死(浄土)」である。悠久の時間から見れば、人生の60年も90年も変わらない。焦っても致し方あるまい。焦れば事故の元である。焦ってコンプライアンス違反で賄賂を貰っても、交通反切符を切られる。天網恢恢疎にして漏らさず、で何時かは閻魔様に捕まる。
走るなら「王道」である。修身で走るべきは、獣道でも脇道でも非常用走行車線でもない。正々堂々と王道を走ろう。
最終目的
目的地の「死」に到達が目的ではない。その道を走る過程で、自分の魂を浄化して、後世にその昇華物を遺すのが人生目的なのだ。だから高速道路ではなく、一般道を地道に走る人生もある。どれが正しい道というわけではない。百人いれば百人の道がある。自分の選んだ道に誇りを持とう。
2019-07-26 久志能幾研究所通信No.1272 小田泰仙
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