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2019年6月14日 (金)

日本赤十字社募金の業務改善

 

大垣市全自治体に展開で1億3千万円の節約

 今回、大垣市長名(日本赤十字社大垣支部長)で、各世帯500円の寄付の要請がきた。善意の寄付と言いながら、3億円の目標金額が提示されている。なにか違和感を覚える。

 今回、日本赤十字社の募金活動のお手伝いをして、お役人の効率化に対する意識が希薄なのに驚いた。大垣市が「お熱」を上げて取り組んでいるIT化、ロボット化より、先にやることがあるだろうと、私は大垣市に言いたい。

 

 それで町内の集金担当者として、原価意識に目覚め、集金工数削減の改善を試みた。募金の台帳の改善(実施済)と集金方法(来年度実施予定)で、当自治会(100世帯)で年間196,400円の工数削減効果があった。

 

集金台帳の無駄

 大垣市役所の日本赤十字の担当課では、募金のための各戸の台帳が作られて、自治会を通して確認のため配布される。集金の際、それを班長さんが各戸に見せてお金をもらったらすぐ回収する。それを担当者は確認して、市役所にお金と一緒に返却する。

 各戸は、その台帳は、各戸に一瞬見せるだけである。この台帳管理は、500円の集金管理台帳で、無駄な工数である。台帳があれば、管理せねばならぬ。それで何も付加価値を生まない。

 その後、大垣市の赤十字募金担当職員が、各戸の集金台帳(会員証)に印を押す。それは、各戸の募金のチェック用のようだ。500円の集金の管理のためで、無駄である。

 私の場合、この寄付金を市役所に持っていったら、担当者がご丁寧にその数の確認で、数えミスをして、再確認をして10分間の無駄をした。その間、私はボケーと待たされた。この台帳がなければ、そんな無駄も発生しない。

 その時間の経費分が、善意の寄付金から無駄金として漏れてしまうのだ。

 今回この台帳を廃止して、集金に回って、寄付して頂いた各戸数分だけを、自治会名で寄付をした。

 

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集金工数の無駄

 この募金要請が毎年5月に来るので、赤十字社の募金は町内会費の集金とは別に、班長さんが各戸を回って集金せねばならぬ。それで来年度からは、町内会費と同時に集めることにする。そうすれば二度手間が省ける。 

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領収書の無駄

 500円の領収書を必要とする人がどれだけ存在するのか。確定申告に使うわけでもあるまい。来年度から、この領収書の発行を止める計画である。

 

強制寄付を自由寄付に

 赤十字社の寄付を班長が集めにこれば、世間体として出さざるを得ない。これは裁判になって、「強制寄付」と認める違憲判決が最高裁で出ている。今年度、うちの町内では、募金は自由ということ通達したら、95%の寄付参加戸数となった。5%の棄権率は自然である。全員の強制寄付など新興宗教団体が実現できることだ。

 

駅前マンション住民の寄付金不払い

 京都の知人に聞いてみたら、その人はマンション住まいで、自治会がなく、日本赤十字社の寄付はしていないとか。大垣市内でも、新しいマンションは、自治会組織がなく、この集金システムがない。

 大垣市が2107年に大垣駅前市街地活性化の目玉で作った駅前のマンションは、自治会組織がない。大垣市の役所は、間抜けである。大垣駅前マンションに住む金持ちからは、赤十字社の寄付を集金できないのだ。真面目に自治会組織に入り、日本赤十字社の寄付をする一般庶民が、馬鹿を見ている。

 行政が駅前マンションの建設許可を出すとき、自治会組織設立を必須条件とするだけでよいのだ。それを大垣市は怠慢で放置するから、自治会組織が生まれず、各種の費用の徴収ができない。マンション住民は、大垣市民の意識が希薄となり、ますます大垣市は寂れていく。

 

効果

 今年度は、各戸の集金台帳を廃止して一括納金とした。これで工数的に一分100円のアワーレートとして計算すると、私の町内の約100軒で、年間で196.4千円の経費削減である。こんな類の無駄が大垣市役所では横行している。大垣市の税金が高いはずだ。

 これを大垣市内の全自治会に展開すれば、年間130,338千円(1億3千万円)の節約である。日本全国に展開すれば、年間102,444,496千円(1024億円)の節約である。この金額は、直接の費用としては出てこないが、日本国民の生産性の向上として効果がある。国民が、もっと付加価値のあることに時間を使えるのだ。

 大垣市の人口161,325人、66,364世帯(2019年6月1日)

 日本の人口1億2680万人(2017年)

 

日本赤十字社の存在への疑問

 赤十字の仕事が公的なモノなら、税金と公的役所で運営すべきだ。そうすれば税金で一括運営できる。募金の手間も無くなる。なぜそれができないか、疑問に感じる。日本の生産性が先進国で一番低いのは、こういう旧態以前たる運営があるようだ。

20190611

2019-06-14   久志能幾研究所通信 小田泰仙

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