« 「飽食の罠」が日本人をガン集団自殺化へ | メイン | 人生の信号機 »

2019年3月 4日 (月)

目は命を語る

モジリアーニの描く女性の顔は、極端に引き延ばされ、空白な目が虚ろにこちらに目を向ける。黒い眼は外をみつめ、黒目のない空白の眼は、自分自身の内面を見つめている象徴である。自分自身を内観をして自分を見つめ直そう。自分を見つめる事で、未来の時間が創造できる。答えは自分の中にある。

 

目の修正のお願い

  昔、高塚省吾画伯にイメージを伝えて絵を描いてもらったら、完成した絵の目が気に入らなかった。その目は、今まで高塚画伯が描いてきた澄んだ、真っすぐ前を見ている目ではなかった。それで、お願いをして修正してもらった。そのとき、画商に、絵の目の意味を教えてもらった。同じ絵でも、たった一つの瞳の描写如何で、顔の印象が劇的に変わる。今にして、大画伯に大それた厚かましいお願いをしたものだと思う。それを快く修正して頂いたことに感謝である。

 

目のメッセージ

人間の目も同じである。自分の目の輝きというメッセージを相手に伝えよう。目の輝きが人生の希望を示す。若者でも、未来の希望を失い目の死んだ者がいる。老いても、目が輝いている人もいる。

河村義子先生は、命の期限を切られてから、最後の日まで音楽の夢を実現するため一歩でも前進しようと目を輝やかせて生きた。義子先生は志半ばで、走りながら斃れられたが、その志の灯は弟子に受けつがれた。義子先生は、青春の時間を過ごしたのだ。

 自分は時間を真剣に見つめる目を持ちたい。自分を見つめる目、過去と現在、そして未来の自分を見つめる目はどんな目?

Photo

高塚省吾 「新涼」  10号

   『命の器で創る夢の道』p210、『磨墨智383-1.モジリアーニを演じよう』より

 

2019-03-04  久志能幾研究所 小田泰仙

 著作権の関係で、無断引用を禁止します。

コメント

コメントを投稿