« 人生飛行の失速・着陸失敗 | メイン | 終活 「棺」を新調 »

2019年2月 5日 (火)

年賀状の終活

 昨年末は、河村義子先生が12月25日に突然亡くなられ、その対応もあり、気力も失せ、年賀状に手を付けられなかった。それで弔意を表すためもあり、1月15日の幕の内が終わってから、来た年賀状に対して返礼の年賀状をボチボチと書き始めた。それがやっと2月2日に、全ての年賀状の発送が終わった。そこで多くの学びがあった。

 

義理年賀

 今まではこちらが年賀状送ったから、義理で来ていた年賀状があった。こちらが出さなければ、相手からも来ないのである。今まで誰が義理で年賀状を出していたかが明確になり、年賀状の終活ができた。

 

両面とも印刷の年賀状

 宛先も、裏面も印刷の年賀状をもらっても、嬉しくない。また相手の近況が分からない。やはり一言の手書きのコメントがないと、商売のダイレクトメールと同じになる。

 2012年頃、松下幸之助関係の経営セミナーで知り合った酒屋の経営者から、そんな年賀状をもらったので、返信をせず、会ったときそのワケを話したら、翌年から年賀状が来なかった。その経営者は東日本大震災で多額の寄付(数百万円)を某知事にしてきたと豪語していた。

 ちなみに 内閣府は、東日本大震災の被害額は約16兆9000億円と推計額をまとめて、発表した。

 それと比較して、酒による社会的損失額は4兆円である。決して無視できない金額である。それに対して、煙草の社会的損失額は2兆円である。我々はもっと酒の弊害に目を向けるべきだと思う。酒屋は己の商売が、社会にどんな影響を与えているかを、認識するべきだ。両面印刷のダイレクトメールのような年賀状のご縁で、酒の被害に関心を持つことができた。

 私は、現在、完全禁酒です。

 

社会的損失

 2008年の厚生労働省研究班の調査によると、日本の飲酒人口は、男性の83.1%、女性の60.9%で、合わせて7472万人です。

 スクリーニングテストAUDIT 8点以上(アルコールの危険な使用)を問題飲酒とすると、男性の22.8%、女性の3.8%が当てはまり、合わせて1353万人。ふだん飲酒するときの1日飲酒量が純アルコール60g(ビール換算中瓶3本)以上の人を「多量飲酒者」とすると、男性の12.0%、女性の3.1%で、合わせて766万人にのぼります。

 飲みすぎはさまざまな病気や事故、職場では労働損失を引き起こします。研究班がこれを金額に換算したところ、社会的損失は年間に4兆1483億円! 酒税の3倍超です。飲みすぎは個人や家庭だけの問題ではなく、社会全体の問題でもあるのです。

アルコール依存症治療ナビより

http://alcoholic-navi.jp/understand/problem/social_loss/

 

子供の写真だけの年賀状

 私が年賀状を送った相手は、付き合のある人であって、会ったこともない子供ではない。その子供の写真を見ても嬉しくないし、不快でさえある。そんな写真を祖父祖母に送るなら許されるが、ビジネスマンとして、上司や仲間に送るのは、非常識だと思う。それは、自分の会社での格付けを下げる行為となるので避けるべきだ。私が知りたいのは、本人の近況報告、本人の今年の抱負なのだ。子供のことなど知ったことではないのだ。その子供が私に何をしてくれたのか。

 

生存確認状

 「古希だから、今年で年賀状を止めます」という年賀状を時々もらうが、年賀状とは、生存確認状なのだ。今までの付き合いで、古希になったから年賀状を止めますとは、情けない人だと思う。今までが、単に義理で年賀状を書いていたのかと興ざめである。そんな人は、こちらからお断りである。

 

私の年賀状

 ちなみに私は、宛先を毛筆で直筆しています。裏面は毛筆の書面を作り、それをコピーしていました。先年から、裏面はワープロで近況報告を作成して、一言、毛筆でコメントを追記することにしている。毛筆と言っても筆ペンですが、それでも全てパソコン印刷の年賀状よりは良いと思います。

 

2019-02-05 久志能幾研究所 小田泰仙

著作権の関係で、無断引用を禁止します。

コメント

コメントを投稿