言葉との出会いが運命を創る
出会い
男と女が出会うと子供ができる。男と男が出会って、それで仕事が生まれなければ、本当の出会いではない。単なる飲み会の出会いは、本物の出会いではない。
2018年11月21日、致知出版社主催の講演会で藤尾秀昭社長のお話しを聴いた。そこで教えられたのが上の森信三師の名言である。これは本に書かれざる名言という。今日は森信三師の命日(1992年11月21日)である。
人と言葉の出会い
人と言葉が出会って、人生の運命という子を生む。いかに良い名言に多く出会うかで、自分の運命が決まる。私もいろいろと辛いことに出会う度、また新しいプロックトの推進で悩むとき、本から多くの元気と示唆をもらった。そのたった一言で、新しい道に進めることができたと思う。
「新しき計画の成就は只不屈不撓の一心にあり。さらばひたむきに、只想え、気高く、強く、一筋に。」(中村天風)
組織として、プロジェクトを成功させるには、個人の力だけではなく、組織の力を出すことが必須である。そのために、メンバーが足りないところを補い合って、組織が一丸となって新しい力が沸き起こる。
「才は不才を助け、能は不能を憐れみ、一円一体となるところ、生々の徳が現われる。」(二宮尊徳)
天を師として
多くの人は、本から、人から、経験から学ぶ。しかし、偉人は天からも学ぶ。二宮尊徳は天から学んだ人である。
「音もなく 香もなく 常に天地は、書かざる経を 繰り返しつつ」(二宮翁夜話巻の1の冒頭)
森信三師の年譜に「1928年(昭和3年)33歳、二宮尊徳の「二宮翁夜話」の開巻劈頭にある『天地不書の経文を読め』との一句により、学問的開眼を得たり。」とある。
それと同じことを佐藤一斎は「太上は天を師とし、その次は人を師とし、その次は経を師とする」で表現した。この言葉は天地自然を師とする人間の偉大さを表している。
この書は馬場恵峰師が2018年10月31日に『佐藤一斎「言志四録」51選訓集』として揮毫を完成された。この書は、私が12月末に先生の書の写真集として出版する予定で、その中の一頁である。私が、2018年10月21日、馬場恵峰師を佐藤一斎の町・岩村にご案内して生まれた作品である。私は恵峰先生と出会って、よき仕事を生むことができた。これが男と男が出会ってできる仕事(子)である。
2018-11-21 久志能幾研究所 小田泰仙
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