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2018年10月18日 (木)

天才に見る表現方法の変化

 2018年10月11日、馬場恵峰先生に、30年前の作品と今の作品の違いを聞いた。曰く「30年前の作品には勢いがある。今の作品には、艶がある」との回答であった。

 10月12日、訪れた松本工房で、松本明慶先生に某資産家所有の七福人像の修復作業を見せてもらった。明慶先生作の30年前の七福神は、粗削りだが、勢いがある姿である。今の明慶先生の作る佛像には艶があると再確認した。前日の恵峰先生の言葉を思い出して、それを再確認した。世界の美術館にある芸術作品を、そういう眼でみると、芸術の奥の深さが分かり、鑑賞が楽しくなるはずだ。

 

格物致知

 自分の人生を振り返ると、確かに若い時は行動に勢いがあった。若気の至りの失敗も多かったが、それも自分が成長するために必要な一過程であったと今にして思う。失敗をして、やはりやってはいけないことだったと体得する。それが知に至るである。それから格物致知という言葉が身につくのだ。本を読んだだけでは、分からない世界である。天才でない凡人の我々は、還暦以上の歳を頂いたならば、それに見合った人生を送りたいと思う。そうすれば人生と言う艶のある自分の作品が完成する。

 今の社会は、年寄りがいのない人が多すぎる。尊敬に値する人が少なすぎる。心の修養が足りないのだと思う。欧米の拝金主義の世界に浸り過ぎているようだ。

 

2018-10-18 久志能幾研究所 小田泰仙

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