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2018年10月30日 (火)

磨墨知598-1. おみくじは一回のみ

御神籤のはしごは、しないこと。人生の年度方針書(ご神託)は一通で十分。二回もおみくじを引くのは神様を信じないこと。ご神託を謙虚に受け止めよ。

 

◆ おみくじを何回引きますか?

 その昔、私は占い好きであった。以前は必ず年2回、お宮さんに初詣に出掛けて、それぞれでおみくじを引いていた。一回目は元旦に八幡宮大社で、もう一回は1月初旬の熱田神宮である。でも最近、気がついたのだ。おみくじを2回引くとは、最初のご神託に不信感を抱いたのだと。それは神様を信じていないことだと。

 最初に大吉なら、もう一回出れば間違いないはずと思い、2回目を引いてしまう。最初が凶なら、こんどこそは大吉をとの思いで引く。それでは何のためにおみくじを引くのか? まるでポーカ遊びだ。最近、起きる事象は全て必然だ、と感じるようになってきた。大吉が出るのも、大凶が出るのも必然だと。

 仏教用語に「過去果、現在果、未来果」という三世の言葉がある。今の結果は過去に幾多の連綿とした選択の結果、今の行動・決断・考えが未来の結果になるという意味。おみくじも正にその結果の象徴である。その現在の状況をどう判断するかが問われている。要は、その出た卦をどう解釈するか、だ。だから最近は、全くおみくじを引かない。日頃の身の回りで起きる事象がお御籤と考えている。

 

お御籤の対応

 今が好調でおみくじが「大吉」なら、謙虚にその有り難さを感謝して、反省はないか、確認して進めとのお告げ。

 今が好調でおみくじが「大凶」なら、謙虚に自身の行動を反省する。このままだと大凶になるぞとのお告げである。

 今が不調でおみくじが「大吉」なら、謙虚に自身の行動を反省して、自信を持って決断前進せよとのお告げである。

 今が不調でおみくじが「大凶」なら、正に神様はお見通しなので、ご指示に従って行動せよとのお告げである。

 どんな場合でも、自分自身にフィードバックしないと良い結果はでない。

 

神様の深慮遠謀

 神様も知恵者でいたずら好きだ。最初が「大凶」で、もう一回おみくじを引く不届き者には、「大吉」を提示して安心させるのだ。そして本人は油断して、危機に陥る。でもそれは失敗をさせて、次のステップに進ませる人生訓練の深慮遠謀ではないか。

 そもそも2回も、その年のご神託をおみくじとして引くのは、謙虚ではない。神様株式会社も各出先で、品質保証付きの商品「おみくじ」を配付しているから、2回もおみくじを引くのは、神様を信じないことで、不敬もはなはだしい。一回目で出たご神託を謙虚に受け止め、それに対して、どうするかが神様から問われている。神様は助けてはくれない。見守るだけだ。助けるのは自分自身である。

 

2018-10-30   久志能幾研究所 小田泰仙

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