磨墨知36.人生目標を明確にしよう
(明智光秀は考えながら、考えている)「来る年も来る年もこのように歩き続けて、ついにおれはどうなるのか」と、ふと空しさをとおぼえぬこともない。人の一生というのは、ときに襲ってくるそういう虚無とのたたかいといってもいい。
司馬遼太郎著『国盗り物語』後編 p145 (新潮社版)
人生目標が明確であれば、その虚無感で無駄にする時間を無くせる。凡人の我々サラリーマンの日々は、変化のない日々の繰り返し。それにどれだけ耐えられるか、神様からの人生に対する問いである。誰がそういう道を選んだのか。自分自身である。全ての選択の責任は自分に帰着する。
今日の就職難、減速時代、デフレの時代、混迷の時代には大会社への宮仕えが羨ましいかも知れない。しかし時代が高度成長期で、会社組織の部品として必死に動いていた時は、また感覚が違う。当たり前に、健康に働けた幸せは、退職後しか分からない。その幸せを理解する前に、多くの仲間が会社を去っていった。ある人は別会社へ、ある友は浄土へ。
今、平穏な日々が送れる幸せを感じたい。そうでない人も多いのだ。その平穏な日々だからこそ、最期まで世に貢献できる人生目標を見つけて、前進したい。
2018-10-08 久志能幾研究所 小田泰仙
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