園児をこき使い、金儲けする鬼
2018年8月5日、10時から大垣「元気ハツラツ市」で、赤坂幼保園の園児による、歌と踊りが予告されていたので、実態調査のため現地に赴いた。当日の天気予報では38度の酷暑と予想されていた。
前日の「奥の細道結びの地記念館」前での炎天下での園児の踊り・火傷の事件があって、私はその善後策で走り回った。しかし、野党の市会議員にお願いしても動きがなく、その回答もないので、諦めていた。その確認のためもあり、新大橋のステージに出かけた。
一度決めた行政の行事は、簡単には中止にはならない。危惧した通り、予定通り、赤坂幼保園の園児による踊りの行事が進行していた。私は、前日に動いたが、その結果に無力感を味った。大垣の識者は誰もこの異常事態に気が付かない、動かない、暴走している。この大垣の行政は死病に取りつかれている。
鬼
救いは、今回は、新大橋の「元気ハツラツ市」ステージ上には、今まではなかったテントが設置してあったこと。これは初めてのこと。しかし、それならなぜ前日の「奥の細道結びの地記念館」芭蕉楽市の舞台にテントなく、露天であったのだ。なぜ当日38度の猛暑が予想された日に、園児を炎天下で踊らせる行事が中止とならないのか。
8月5日の新大橋では、午前10時には気温35度であったが、コンクリート上で照り返しがきついのは同じである。体力のない5歳の園児には、小一時間も(9時30分~10時15分ごろ)、この場所に滞在させるのは非人間的である。気温35度で、無抵抗の園児に飛んだり跳ねたりと踊りをさせるのは非道である。己の金儲けのために、園児をこき使う輩を、「鬼!」と私は呼びたい。それに知らん顔をする小川敏市長は鬼の総元締めである。
2018年8月5日、09:51 新大橋上
園児を営利活動に動員
本来、一商店街の販売促進の為の営利活動の催し物で、幼保園の園児を、大垣市長命令(行政からの依頼だから大垣市長名)で、炎天下36度の中で踊りのために駆り出すのは非常識である。当日の予想最高気温は38度である。大垣教育員会の通達で、生徒の35度以上の日の屋外行事は中止となっているはずだ。
なぜ休日に、園児が商店街の営利活動に駆り出されるのか。大垣教育委員会も、学校関係者も、市会議員も、商店街も、保護者も、マスコミの誰も異議を唱えない。それが異常である。大垣市は異常を感知できない業病、感知しても止まらない死病にかかっている。
なぜ、園児を休日の酷暑の日にこき使い、一商店街の拡販営業活動である「元気ハツラツ市」が大垣市制100年記念事業の一つなのか。正気の沙汰ではない。
異常事態を放置
園児の踊りが始まって、その中の大勢の園児の中で、一人だけ演技もせず泣き続けている子がいるのに、保母は誰も対応しなかった。何故、保母の先生は対応しないのか。後でその子の顔写真を拡大して確認したら、頬が異常に赤くなっていた。日焼け、つまり火傷である。熱中症で体調が悪かったのかもしれない。5歳の園児が自分の体調不良を大人に訴えられる手段は、泣くしかない。それを付き添いの3人いた保母たちは気が付かない。何のために保母なのか。
他にも一人の幼児がうつろな表情で踊らされていた。保母二人がかかりっきりで世話をしていた。なぜそんな状態の子まで強制的に踊らせるのか。その考えが異常である。行政命令なので、踊りたくない子まで踊らせないと、幼保園が責任を問われるのか。自分の給与の影響するのか。
その観客は、親御さんたちだけである。大垣駅前商店街の活性化には全く寄与しない行事である。皆さん、行事が終わればサッサと帰宅である。
踊り中、ずっと泣き続ける子。顔が異常に赤い(火傷状態と推定)
うつろな表情でイヤイヤ。保母が二人で対応して忙しい。
そうまでして商店街のために金儲けの演技をさせたいか。
客は親御さんばかり。商店街の売上には貢献しない。
あえて暑い場所で待機を強いる
園児たちは、出演前に最初、新大橋の日陰になる東側のアーケードの下で待機していて、そのあと、西側に移動をして10分ほど待機をして、ステージに登場した。その西側には太陽光が直接は当たらないが、道路の照り返しがきつい場所である。その待機で、園児たちは不快そうな顔をして出番を待っていた。
なぜ東側の涼しい場所から直接ステージに移動しないのか。主催者の「元気ハツラツ市」実行委員会は、子供のことなど全く考えていない。自分たちの金儲けと出世で頭が一杯である。スケジュールを予定通りこなさないと、視察に来る小川敏大垣市長にド叱られる。だからヒラメの市職員は「出世願いの舞い」を園児に対抗して踊っている。
東側アーケード下で待機中 9:40
照り返しのキツイ西側歩道で待機中
大垣市の死病
大垣市行政が、園児をこの異常気象の炎天下に狩り出すという異常行動に、誰も声を上げない。教育委員会の通達を無視しており、その危険を指摘しても誰も動かない。それも子供の命に関係する事態なのに。野党市会議員に通報しても、全く反応がない。市民はどうすればよいのか。これが「子育て日本一」「住むなら大垣市というイメージが定着している」と大垣市が大嘘をぶち上げる都市の実態である。
大垣行政は暴走している。異常を異常と感じない組織となり、自己チェック機能を殺して暴走中である。大垣市行政・財界は死病の症状である。
小川市長の怠応
小川敏市長は、園児たちが35度の高温の中、無理やり演技をして、疲れ果て親に連れられて帰宅をした後の午前10時30分ごろ、黒の公用車で会場の新大橋に乗り付けて、お忍びで登場した。周りの目を避けるように、元気ハツラツ市実行委員長の案内で県外の露天商の出店にあいさつ回りをした。誰も市長とは気がつかない。ご丁寧に「偽理」がたく、いちいちそのお店で買い物までして、である。しかし地元の商店街などは全く無視して、あいさつ回りなどはしない。そのあと、すぐお供を連れて会場を去っていった。11時から次の行事・貴船神社例祭があるのだ。だからスーツの礼服である。
「元気ハツラツ市」に出店をする県外店の売り上げは、地元の商店の売り上げを減らす。露天商の多くは、県外・市外の店で、大垣駅前商店街の売り上げを減らす元凶である。「元気ハツラツ市」は、大垣駅前商店街の活性化とは真逆の政策である。小川敏市長は誰の味方なのか、どの街の市長なのか。
死の街並み
炎天下38度の気温で、駅前通りは、人出は閑散としていた。毎月の「元気ハツラツ市」の賑わいに比べれば、幽霊通りである。こんな暑い日の炎天下で行事をやるからだ。露店商の店員も、営業的にも生理的にも、路上の照り返しのきつい場所での営業は、命の危険に影響する。気象庁が「命に影響がある暑さ」という非常事態に、例年はやらない行事を追加、強行する大垣市行政は狂っている。この暑さでは、人がくるわけがない。狂うだけである。
人影が薄い「元気ハツラツ市」会場
賢者の諫言
晦に処る者は能く顕を見 顕に拠る者は晦を見ず
佐藤一斎 言志四録 後録64
現代訳
陽の当る場所にいる人は、日影のいる人にいつも見られている。
陽の当る場所にいる人は、日影にいる人など眼中にない。
陽の当る場所にいる人は、気をつけねばなるまい。
「その昔、自分はテントの中にいて、炎天下の中、行進、運動をする生徒達を無意識に見ていた。最近の若者は弱いと言って、己は生徒の苦しみが分かっていたのだろうか。」とある見識者が先日のブログ「36度の灼熱地獄で園児を踊らせる鬼の小川市長」を見て反省していた。大垣市長、教育長、市会議員、財界のお偉方は、大垣市の寒々とした実態が眼中にないのだ。大垣市は死病に罹っている。それは自覚症状のない病気である。
こういう大垣の死導者達が、大垣市制百年記念事業を、会計報告なしで、やりたい放題で実施して、水まんじゅうギネスに酔い痴れている。大垣の子供達は、エアコン普及率2.1%の酷暑の小学校教室の中に放置されている。
2018-08-06 久志能幾研究所 小田泰仙
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