36度の灼熱地獄で園児を踊らせる「鬼の小川敏市長」
園児に火傷
2018年8月4日、午前9時54分から約22分間(予定は30分間)、奥の細道むすびの地記念館前で、36度の炎天下の灼熱地獄さながらの「おおがき芭蕉楽市」演台で、みつづかこども園の園児が、大垣市行政命令で、「大垣の歌と踊り」を強制的に踊らせられた。園児たちは顔を赤くし(火傷状態)、疲労でいやいやしながら歌って踊っていた。他の園児たちが踊っていた時、控えていた園児の中に、座り込んでへばっていた園児もいた。しかし、この演技は、先生や親が見ているので園児は拒否もできない。歌ったり飛んだり跳ねたりといやいや演技をして、終わった後、園児たちは汗だくである。誰も倒れなかったのが、不幸中の幸いである。
体がだるくていやいやの演技。楽しそうではない。顔が死んでいる。
子供の悲鳴
子供は自分の不調を言語で明快に説明できないので、熱中症の症状に罹っている子もいるはずだ。時間がたてば自然治癒するので、わからないだけである。まかり間違えば7月17日の豊田市の生徒が熱中症で死亡した事故の二の舞になる。
演技が終わった後、たまたま帰り道で園児の母親と並行して歩いたとき、その母親は、「子供の顔が赤くなって心配をした。予定の30分間よりも早く終わってほっとした」と言っていた。
直射日光と輻射熱で火傷状態に
園児たちは背が低いので、地面からの輻射熱を大人より4倍も多く浴びる。輻射熱のエネルギーは距離の二乗に反比例するからだ。だから園児の体温は大人より1度も高いのは生理学的に証明されている。36度の炎天下で、コンクリートの照り返しのきつい舞台で、大人よりはるかに耐力の弱い園児を踊らせるのは、園児を灼熱地獄に追い込むと同じである。傷害罪にも相当する。熱中症で死亡事故にもなれば確信犯の傷害罪か、過失致死罪である。直前の7月17に豊田市小学校生が熱中症で亡くなる事故があったのに、である。危機管理が全くできていない。これは非人道的な行事である。それが拒否できない小川市長行政命令なら、なおさらのこと。命令した当人の小川市長は現地には来ない。エアコンの効いた涼しい場所で快適に過ごしているのだろう。
園児の皮膚の耐力は、大人とは桁違いに弱い。この時撮った写真を検証すると園児の顔の多くが、赤くなっているので、かなりの園児が火傷状態になったと推定される。僅か20分間の炎天下の踊りである。園児の体は正直で、赤くなった頬と不機嫌な顔や汗だくの顔がそれを示している。
汗をかく子はまだましだが、汗腺が未発達だと、熱が体に籠り余計に危険な状態に陥る。再度、写真で確認すると、汗をあまりかいていない子も多い。しかし顔は赤い火傷状態なのだ。
暑さで不機嫌な子
目が助けてと訴えている
火傷で赤くなった頬が痛々しい
疲労困憊の子、火傷の頬が痛々しい
行事が終わってほっと。頬の火傷跡が痛々しい
行事が終わって茫然自失状態。完全に火傷状態の頬
園児は拒否権なし
幼稚園・小学校の子供達は体が成長途上のため、体温調節機能が未熟で、気温の上昇に対し、汗をかいて体温を下げる機能が追いつかないことがある。自分の体調の悪さを言葉で大人に伝え難い場合もある。特に園児では、自分の身に起きている状況を言語化できないので、周りの大人の注意が必要だ。子供では降りかかった危機に対して無力なのだ。
2018年7月17日、愛知県豊田市で、小学校1年生の男児が校外学習の後に教室で倒れ、救急搬送されたが熱中症で死亡した。途中で「疲れた」と訴えていたという。自分では危機状態を正確に大人に訴えることができなかったのだ。
大垣の「芭蕉楽市」のステージで気温が36度を超えて、大半の園児たちがぐったりして、顔が赤くやけどのようになっている姿が、天の声である。子供の体が悲鳴を上げている。小川敏市長にはその悲鳴が聞こえない。その場には、いないのだ。
行政の狂気
大垣教育委員会の通達で35度以上の生徒の課外行事は中止となっているはずだが、教育委員会と大垣市行政は、この「おおがき芭蕉楽市」は大垣市長肝いりの「大垣市制百年記念行事」の一環なので、見て見ぬふりのようだ。日本中の夏の行事の多くがこの災害と言える猛暑で、中止になっている。それなのに、大垣市は園児を命の危険に晒して、自己満足・予算消化として行事を強行している。
例年は、8月の元気ハツラツ市も芭蕉楽市も暑さで開催しないが、今年は市長の肝いりで、市制百年記念行事として追加で開催された。災害と言うべき猛暑の中で、本来中止すべき行事を別途追加するなど、大垣市長は狂っているとしか思えない。全ては、小川敏将軍様の御指示である。
園長先生も先生達も、市の職員なので、大垣市長に人事権生活権生存権を握られている。だから、行政命令で出演依頼が来れば、拒否はできない。可哀そうなのは園児である。園児たちはふらふらになりながら、汗だくで不機嫌な顔で踊っていた。
親たちは、炎天下を避けるテントの下で、子供が炎天下で踊っているのをビデオ、スマホでのんきに撮影に熱中していて、この子供の置かれた非常事態に気が回っていない。それでも親か! なぜ止めさせないのか?
行事の進行司会の市職員も、テントの中の涼しい中で、園児たちに歌を強制していた。鬼!
関係者の無関心
某県会議員がこの「芭蕉楽市」に顔を出していたが、園児のステージには近寄らず、一瞥しただけで去っていった。スイカの屋台を見て、別の屋台に行きその業者と「私は〇〇理事と知り合いです」と挨拶を交わして去っていった。アホ!
大垣財界の有力者である某社長も回ってきたが、園児の演技の時は姿がなかった。そんな気配りしかできなくて、会社が経営できるのか。
事後の危機管理
演技が終わった後、私は園長先生と先生達に「子供の命をなんと考えてるんだ」と怒鳴りつけたが、大垣市から行政命令で出演依頼がくれば拒否できない弱い立場だと思うと気の毒になった。しかし、言うべきことは言うべきとして園長に噛みついた。園長は恐縮して、「貴重なご意見ありがとうございます」で終わりである。次回、不合理で非人道的な小川市長の行政命令が来たら、園児のために抗議・拒否をして欲しいと願うだけだ。
そのあと、帰宅して地元の元校長先生に相談して、市会議員にその場で電話をして、明日の「元気ハツラツ市」での同様の行事で、その対策に動いてくれるように依頼をした。保守系の市会議員は市長とグルなので頼んでも意味がない。その市会議員は動いてくれるという。
小川敏市長は、明日の高校同窓会では卒業50年記念総会で、同窓会会長を務めるので、気もそぞろであるようだ。子供の命が、危険に晒されていることなど知ったことではないのだ。
2018-08-04 久志能幾研究所 小田泰仙
著作権の関係で無断引用、無断転載を禁止します。
コメント