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2018年2月 6日 (火)

高いお鼻がお好きな大垣市長

「大垣市中心市街地活性化基本計画」検証7

 「まちなか居住の促進及び中心市街地の賑わい創出を図る」というこの計画の大義名分が、第2項の「大垣駅南街区第一種市街地再開発事業」である。大垣の現状の状況が延々と前書きの書かれた後に、やっと33ページ目で記載されている。この計画の整備概要の冒頭の項目は、「新市庁舎建設事業」である。ビジネス文書の原則は、大事なことは最初に書く、である。だから「大垣市中心市街地活性化基本計画」の目的は、「新市庁舎建設事業」である。大垣市長にとって、第二項の街の活性化はどうでもよいのである。街の活性化は、刺身のツマなのだ。現在、進行中の南商店街の再開発が、立ち退き料の折り合いがつかず、頓挫している。大垣市はこの件は熱意がなく、中断である。

 ビジネス文書の原則は、「最初に大事なことを書く」である。それがこの「大垣市中心市街地活性化基本計画」では、人を誤魔化すために、延々と大垣の歴史、概要を冒頭に述べて、読む人を迷わせている。詐欺まがいである。

 

問題点1

 この計画書では「新市庁舎建設事業」が第一の事業である。本来の「大垣市中心市街地活性化」の目的とは趣旨が違う。大垣市長は、どうしても新市庁舎を建設して、それを正当化したいという思いが、この計画書に現れている。

 P32は部下が、大垣市長を喜ばすために書いた文章である。市民のことなど知ったことではないのだ。葬式の焼香順序でも、一番重要な人から焼香である。文章でも計画書でも、書いた本人が一番大事だと思うことを、最初に書くものだ。市民の事は、眼中にない。これを読む大垣市長が大喜びである。

 大垣市民には、どこにこの計画の要点が書いてあるか、探しづらく、153ページの大部量の計画書では、訳が分からない。

32

問題点2

 ビジネス文書として最初に結論と概要を書かず、なぜ、延々と冒頭に31頁も費やして大垣の歴史、概要を書くのか。関係者はそんなことは周知のこと。焦点をぼやかす詐欺まがいの常套手管である。ビジネスでは、最初に結論を言え、である。こんな報告書をトヨタで書いたら、次の人事異動で左遷は間違いない。こんな計画書レベルを実施したらトヨタが赤字になってしまう。

 

問題点3

 付け足しの目的項目で、「まちなか居住の促進及び中心市街地の賑わい創出を図る」が大間違いである。こんな考えで大垣市政を実施するから、大垣市は衰退する。既に衰退してしまった。本件の理由は、次の項で詳細に述べる。

P33

問題点4

 第三の事業計画として「大垣駅南街区広場整備事業」があるが、寂れつつある大垣駅前に亀の公園を整備しても、誰も寄り付かない。その計画自体がおかしい。まず経済の基盤の整備が先である。

 

P34

「まちなか居住の促進」という前提が大間違い

 大垣市長の夢は、大垣市の中心街にマンションを林立させて、大垣市の人口を増やしたいようだ。その前提が間違っている。大垣市長にとって市の人口増は、「花」である。その「花」が咲くことを目指した計画書が、「大垣市中心市街地活性化基本計画」である。しかし花は結果であって、花を咲かせる元である「根」の伸展には、無為無策の政策を執り続けているのが大垣市政である。「根」とは、大垣経済の発展であり、商店街の育成であり、大垣経済の動脈である道路整備であり、経済の根幹である治水事業である。根が大きくなれば、自ずと人口は増える。大垣経済が発展すれば、放っておいても大垣に住みたいという人が大挙して入居する。

 その根の一本だけを大きくしようと単純な考えをしているのが大垣市長である。ゴボウの根は一本だけで長いが、花は小さなものしか咲かない。大きな木は、根が何本も枝分かれして、大木を支え、栄養を地上の幹に送っている。大垣経済を支える根っこは一本だけではない。そんな子供でもわかる自然界の原理を大垣市長は分かっていない。

 大垣市政は、商店街を見殺しにして衰退させ、経済活動の血路である道路整備を怠り、治水を怠り市の大動脈の道路を頻繁に水没させ、車社会の必須である駐車場整備問題を放置している。大垣を衰退させる疑惑に満ちた「元気ハツラツ市」を無為に7年間も続け、1億2千600万円を使い、その会計報告が組合員に公開されないのだ。それなのに大垣市は文化事業には金をケチり、市民の声を無視して子供たちの未来を奪っている。大垣市は、商店街が潰れて駅前にマンション、予備校が建つのを歓迎しているようだ。大垣市が衰退するのも、当然である。

 

仏像彫刻における仏様のお鼻とは

 とかく素人の彫刻家は仏像の観音様のお鼻を彫りたがるもの。お鼻ばかりを目指して彫っても、少しも美しい鼻は彫れない。鼻を作るには、回りを彫り進めると、自ずとお鼻が浮かび上がってくる。大垣経済の基盤を整備すれば、自ずと経済が活性化して、賑わいを増え、人口も増えるのだ。その経済基盤の整備を放置して、新市庁舎建設や「まちなか居住の促進」ばかりに力をいれているのが大垣市長である。その大垣市を衰退に導く計画書が「大垣市中心市街地活性化基本計画」である。

 それは東大に入ることが目的で、大学で何を学ぶかには頭が回らない受験生に似ている。本末転倒の思考が、「まちなか居住の促進」である。街中にマンションが出来れば、その分の商業施設の面積が商業地区から除かれて、商売の活性化が削がれる。マンション回りの商店街が潰れ、マンションに住む住民が買い物難民となってしまう。その結果として、大垣市は衰退した。子供にもわかる論理である。利権や自惚れに目が眩むと、真実が見えなくなる。昔神童今凡人、という言葉がある。意味を良く噛みしめたい。人は老いても謙虚でありたいと思う。

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  大仏師 松本明慶師作

 

添付ファイル32.PDFをダウンロード  p32-「大垣市中心市街地活性化基本計画」

添付ファイルp33.PDFをダウンロード  p33-「大垣市中心市街地活性化基本計画」

添付ファイルp34.PDFをダウンロード  p34-「大垣市中心市街地活性化基本計画」

 

2018-02-06

久志能幾研究所 小田泰仙  e-mail :  yukio.oda.ii@go4.enjoy.ne.jp

HP: https://yukioodaii.wixsite.com/mysite

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