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2018年1月27日 (土)

ドレスデントリオ & 河村義子 in 大垣

 2018年1月13日、クインテッサホテル大垣にて、ドレスデントリオと河村義子先生のニューイヤーコンサートが開催された。その後、会場を移してドレスデントリオも参加の親睦パーティが開催された。盛況のうちに終わった。

 

ニューイヤーコンサート企画

 このコンサートの企画は昨年末に急遽きまって、その資金繰りの問題で開催するかどうかを河村先生が迷っていた。昨年の2017年9月に、チェリストTIMMコンサートを大垣音楽堂で開催したばかりで、大垣市内の企業に再度の企業協賛がお願いできないためである。そのため協賛金を私が大半を出すことで、企画が実現した。大垣市は一銭も出さない。本来、このニューイヤーコンサートは、大垣市政百年記念のイベントにすべきコンサートではあるが、大垣市にそんな気がないので、切符を多くの人に販売することで、このコンサートを開催にこぎつけた。ニューイヤーコンサート実行委員会が走り回って、チケットを沢山売ってくれた。感謝です。

 仲間が尽力して走り回り、大垣市長夫妻と教育長、県会議員夫妻にも出席を要請して、参加者数180名の演奏会に仕上がった。成功でありホッとした。

 

ピアノ調律

 当日の朝、調律をするためキーボードを引き出したら、このピアノが自動演奏付きであったことが判明した。古いピアノでC1サイズのヤマハのピアノで、状態はあまりよくなかった。調律師の方が苦労して調律を終えた。本来、C1サイズのピアノではドレスデントリオの共演には不相応なのだが、ドレスデントリオの演奏会を大垣で開催することが主目的なので、河村先生もこのピアノで我慢をされた。

 当日の朝に確認したら、ピアノの譜面台も椅子も壊れており代わりの椅子の手配で大騒ぎである。またホテルに3脚用意してもらった譜面台が、形がバラバラで、急遽、ホテル外から持ち込む騒ぎとなった。事前にホテルから譜面台が3脚あることの連絡を受けていたが、それがバラバラの形式では、世界のドレスデントリオを招いて演奏する上で恥ずかしい。ホテルもそれくらいは気を使って欲しかった。我々が他の準備に忙殺されて、現場確認が疎かになったのが原因である。反省。

1p1040259  調律中。譜面台がバラバラの形式。

2dsc04207 リハーサルの一コマ 照明の調整

宴会場の暗さ

 コンサート会場がホテルの宴会場のため、意外と暗いのだ。目では感じないが、SONY α9で撮影してその暗さが判明した。正規に設定すると感度25,600にしないと撮影できないのだ。それではノイズで画像が荒れてしまう。それで感度12,800に落してなんとか撮影をこなすことになった。それでも私が高校生の頃の昔のフィルムカメラで高感度と言えば、ASA400が常用であったことを考えると、驚嘆すべき技術の進歩である。

 その問題点は、ピント合わせが甘くなったこと。前日の宗次ホールでの撮影ではスポットライトがあり、結構明るい状況であった。それに対して、今回のホテルの宴会場は、見た目は暗さを感じないが、カメラは暗いと判断した。後日、その原因の一つが瞳センセーを多用したことで、カメラのCPUが演奏者の瞳を探して、迷ってピントが甘くなってしまったようだ。そのため試行錯誤でカメラの使い方を学ぶことになった。まだ買ったばかりのカメラで、高機能のカメラは使いこなしが大変である。それでも瞳センセーは、条件が合えばドンピシャで瞳にピントが合う。素晴らしい技術ではある。往々に、演奏中の演奏家の瞳は、横を向いたり下を向いたりして、捉えにくいのが課題である。

 後日、この件で量販店の担当者と話をしていて、気ちがい沙汰のレベルでの撮影だと笑われた。当たり前と思ったことは、常識外のことであった。

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河村先生の解説

 このコンサートの途中で、河村先生の解説があった。普通のクラッシク演奏会では解説などないのだが、曲や演奏法の解説をされ、クラッシクに疎い聴衆には大変に好評で良かった。他の会場では、こんな解説はなかった。

 シューマンの曲は、チェロでは出せない一オクターブ低い音律で作曲がされている。そのため、チェロのウフルは、曲の演奏途中で調弦といって、チョロを一オクターブ低くする細工を演奏中にする。その解説を河村先生がされた。聞かなければ分からない技術である。

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6dsc03577  チェロの調弦の様子(2017年1月11日 金山スタジオにて)

頁めくり人

 今回の河村先生のページターナーは、2017年9月、チェリストTIMMコンサートの時と同じ小林さんである。河村先生の信頼の厚い人である。それでも演奏中は、緊張でかたい表情ではあった。ページターナーは黒子に徹して大変な仕事である。彼女もプロのピアニストである。ページターナーも自身の演奏がプロレベルでなければ、頁もめくれない。彼女も師の後ろ姿から多くを学ぶのだろう。

 ご縁があり、昨年末、羽島のホテルでの経営者達の総会兼パーティでは、依頼があり、彼女にバックグランド演奏をしてもらった。感謝。

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 演奏者よりも厳しい眼で譜面を見つめる小林さん

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親睦パーティ

 演奏会後、隣の会場で演奏家を囲んでの立食パーティである。総勢42名が参加して盛況であった。参加者の小学生のお子さんも参加で和やかなパーティとなった。やはり演奏者と、演奏会後に直に交わってお話し会は良いものだ。演奏中の真剣な表情とは打って変わった明るいドレスデントリオが素晴らしい。

 私は写真撮影で忙しかった。この場合は、フラッシュをばんばん焚き一眼レフのシャッター音を気兼ねなく出しての撮影である。演奏中は、一眼レフのシャッター音はご法度である。そのため無音シャッターのSONY α9と100~400mmズームレンズを用意した。

84k8a9055  ちびっ子ファンもパーティに駆けつけてご機嫌なドレスデントリオ

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ホテルへの苦情

 ドレスデントリオはクインテッサホテル大垣に宿泊したが、アンドレアスの部屋だけ、お湯が出ないというトラブルがあった。ホテルの費用は、実行委員会が払っているので、アンドレアスもあまり強くクレームを言えなかったようだ。後日、私はその話しを聞いて、M支配人に苦情を言って、アンドレアスに正式のお詫びの対応をするように申し入れた。M支配人は善処すると言ったが、その後、全く連絡がない。それでこのホテルと支配人のレベルが判明した。私は言っても仕方のない人や会社には、二度と何も言わない、相手にしない。これが世間の厳しさである。その厳しさを自分にも課している。そういうレベルの人は、そういうことが分からない。そして段々と落ちぶれていく。それが運命である。全て自分が作り出した世界である。

 今回の演奏会では、正月の幕の内の期間という条件で探して見つけた会場ではあった。本来の演奏会会場ではない。世界のドレスデントリオを泊めるには不相応のホテルであった。それでも、今回の件で、アンドレアスの温厚な人柄が分かって、よきご縁に出会った思いである。普通の外人なら、キツイクレームを付けるのが常識である。それを彼は我慢してしまった。私でも、海外で問題があれば平気でクレームを付けてきた。それが海外での常識である。もっとも私は少々キツすぎる気らいがあるが。

 

2018-01-27

久志能幾研究所 小田泰仙  e-mail :  yukio.oda.ii@go4.enjoy.ne.jp

HP: https://yukioodaii.wixsite.com/mysite

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