大垣市は危機管理にノー天気
トヨタの危機管理の原則は「現地現物」
2017年11月23日、台風21号の影響で、室村アンダーパスが水没した。その対応で、大垣市役所の無責任さを某自治会長から最近知らされて改めて、怒りがわいてきた。大垣市民の命を誰が守るのか。
当日、室村アンダーパスが水没した現場に、市の職員は誰もいない。某自治会長はその事実を、現地現物で確認したと証言した。大垣市は、この対応を業者に任せ切りで、市の担当者は知らんぷりである。毎度のことなので、出向く必要もないと居直っているようだ。その慣れの意識が大事故に繋がるのは危機管理のイロハの常識である。こんな無責任な意識が、大垣市役所に蔓延しているから62年間も水没事故が対策も打たれず放置されている。緊急事態なのに、市の責任者も担当者も誰もいないのは、呆れる。いくら、毎度のこととはいえ、市民の生命に影響する災害・問題が起きたら現地に飛ぶ。それが危機管理の鉄則である。
市の職員不在の事実を、当日の写真で再確認をした。写真には、市の職員は誰もいない。そこまで大垣市の対応が酷いとは想像外である
図1 室村アンダーパス水没現場 南側 2017年10月23日09:54
図2 室村アンダーパス水没現場 南側 拡大
市の職員は誰もいない。業者のみ。
図3 室村アンダーパス水没現場 北側 2017年10月23日09:59
図4 室村アンダーパス水没現場 北側 拡大
市の職員は誰もいない。業者のみ。
現地現物
危機が起きたら現地現物で物事を冷静に観察して対処する。それがトヨタの危機管理である。大垣市役所は、危機状態の時に、全くのノー天気である。マッチポンプの大垣市長が、ポーズで災害後の大谷川視察をしたのを「広報おおがき」で自画自賛しているが、その対策を何も明言はしない。水没している室村アンダーパスの現場には、誰も市の職員を付かせない。その結果、業を煮やした市連合自治会連絡協議会は、大垣市長に改善を申し入れるテイラクである。今までに何度、水没災害が起きたのか。なぜ大垣市には学習能力がないのか。なぜ今ごろ要望書の提出なのか。なぜ大垣市役所が自己判断で動けないのか。
結論として大垣市長に当事者能力がない。危機管理能力がない。危機意識が無い。その要望書を受け取る小川敏大垣市長が、不機嫌そうにそっぽを向く顔が中日新聞西濃版を飾った(2017年11月9日)。大垣市長の危機管理の意識のなさがさらけ出されている。
もし、市連合自治会連絡協議会が改善要望書を出されなければ、大垣市長は何も動かず、今まで62年間やってきた無為無策を続けていただろう。これは破れ窓理論でも、恐ろしい結末が予想される。「たかが水没くらいで」との意識が大垣市長、大垣市役所役人に蔓延して、大垣市民の命を軽視する風潮で、大垣市ドローン墜落人身事故が起きたと断言できる。大垣市ドローン墜落人身事故の原因は、「ロボフェス大垣2017」開催責任者の大垣市が、管理監督不行き届きであるのが真因である。行事開催責任者は、市民の命の安全に万全を期すべきだ。事故は、ハインリッヒの法則から見ても、決して偶然ではない。神仏の啓示でもある。今の大垣市長に大垣市民の命は預けられない。
現地現物とは、
現地に行き、自分自身の目で見て、完全に状況を理解せよ。
Go and See for Yourself to Thoroughly Understand the Situation(現地現物) “THE TOYOTA WAY”JEFFREY K.LIKER
「現地現物」の意味は、上記英訳の表現が秀逸なので掲載する。事故が起きたら、まず現地に飛ばないと、何事も解決しない。現地にいけば、なぜ事故現場から630mしか離れていない木戸アンダーパスが無事で、室村アンダーパスが水没かの疑問が湧くはずだ。大垣の責任担当者が市役所の机でふんぞり返っていては、永遠に問題は解決しない。
割れ窓理論
割れ窓理論とは、軽微な犯罪も徹底的に取り締まることで凶悪犯罪を含めた犯罪を抑止できるとする環境犯罪学上の理論。アメリカの犯罪学者ジョージ・ケリング(英語版)が考案した。「建物の窓が壊れているのを放置すると、誰も注意を払っていないという象徴になり、やがて他の窓もまもなく全て壊される」との考え方からこの名がある。壊れ窓理論ともいう。
同じように、小さな事故を放置すると、もっと大きな事故が起きることにもなる。室村アンダーパス大水没事故を、小さな事故として無視して、現場にも顔さえ出さないから、大垣市は災害・事故に対して危機管理意識が希薄な市に落ちぶれていく。そんな気のゆるみから、ドローン墜落人身事故が起きた。
2017-11-15
久志能幾研究所 小田泰仙 e-mail : yukio.oda.ii@go4.enjoy.ne.jp
HP: https://yukioodaii.wixsite.com/mysite
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