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2017年11月29日 (水)

大垣市役所がイルミネーション祭で狂騒

 2017年11月25日夜、大垣城の堀石垣の歴史に関して、聞き取り調査のため、市の有力者を訊ねたら、「大垣イルミネーション」の点燈式に出かけられたとの家人の話であった。それならと「大垣イルミネーション」の撮影を兼ねて、大垣公園に出かけた。到着した時は、既に点灯式は終わっており、ジャズバンドの演奏が始まっていた。残念ながら、探した市の有力者には会えなかった。

 

 「奥の細道むすびの地である大垣で行われる「芭蕉元禄大垣イルミネーション」は市民と企業が一体となった手づくりのイベントで、大垣公園を中心に光の空間をつくり上げる。大垣駅や水門川新大橋周辺、大垣駅アクアブリッジなどを約20万球のイルミネーションで彩り、華やいだ雰囲気を演出。同時期に市内各所でもイルミネーションを実施する。家族や恋人、友人たちと冬の夜空に輝くイルミネーション巡りを楽しもう。」とは、大垣市の広報HPの文面である。

 

下請け企画会社のための無駄遣い

1)静の文化を破壊する騒音の文化 

 「大垣イルミネーション」会場での夜のジャズバンドの演奏は、気温10度以下の冬の寒空で、皆さん防寒具を着ての鑑賞である。その数15名前後、半分近くは関係者かサクラのようだ。そのサクラもいつもの顔ぶれである。空席ばかりが目立つ観客席であった。その場に大垣市長も市の有力者の姿も見えなかった。あまりの寒さで、大垣市民を置いてさっさと退散したようだ。

 冬の寒空で16万人の大垣市民の中で僅か10名ほどの市民のために、経費の安いバンドを呼び、にぎやかしでジャズを演奏するのは、税金の無駄使いである。誰も喜ばない。費用対効果が全くないどころか、大垣市民の税金を使って大垣の恥を宣伝している。それよりも、上品な生の女性合唱団を呼んで、ハンドベル演奏やクリスマスソングを歌えば、静かで雰囲気も良く、皆さんが喜ぶと思う。今のバンドの演出では、美しいイルミネーションと雰囲気が合わず下品である。これでは大垣の知性と教養が疑われる。

 夜も暮れて、周りは静かな住宅地で家族の夕食の時間なのに、近所迷惑の大音量のジャズである。静かにイルミネーションを楽しんだ方が、情緒があってよいと思うが、大垣市役所は「静」とは逆の野蛮な「騒音の文化」に邁進している。松尾芭蕉さんも、墓の中であまりの大垣市政の下品さに嘆いているだろう。

 静けさや 寒夜切り裂く ジャズ騒音   百舌鳥

 闇夜かな 安きバンドが 狂い舞う    百舌鳥

1dsc01067  静かな夜の公園で大音量のバンド演奏。下品の極み

2dsc01057  実質10名弱の観客。後はサクラ

2)大垣行政の節約は口先だけ

 その喧しいバンドを呼ぶ費用や周りの市の職員の人件費も大垣市の税金である。市の職員の時間外手当も税金である。いつも節約、節約と言っている大垣市長だが、こういう行事の無駄な費用には、下請け企画会社に丸投げで、何も言わない。なにか変だ。大垣市長の行政は、理路整然、結果惨憺。

 我々が、子供たちのために音楽会を企画して、一口2万円の義援金をお願いしても、市は金がないとビタ一文出さない。そのため、9月29日のチェロ奏者TIMM演奏会を開催する為、有志の多くが企業を走り回って資金を集めた。私も年金生活者だが、なけなしの10万円を寄付した。それで約80人の子供たちをTIMM演奏会に無料で招待して世界トップレベルの音楽を聴いてもらい、大層喜んでもらった。

 その一方で、この種の10人弱しか集まらないジャズ演奏会に多額の税金を投入しての開催である。下請け企画会社との癒着で、税金を使う仕組みができているとしか思えない。一度決めた行事は、甘い甘~い既得権益として見直しもせず運営される。その行事が大垣市民への貢献とは無関係に、獲得した予算を機械的に全額消化するのが一部の高給取り役人であるようだ。

 

大垣市政は正道から外れている

 大垣市は、その経費を見直したとの話を聞いたことがない。無駄な金を使い、大事な治水、経済活性化、道路行政、市民の便益、子供の未来への投資、文化芸術には金をケチる。その市役所の自己満足自己欺瞞の予算に対して、使用用途の会計報告もないようである。この協会が主催する元気ハツラツ市でも、7年間も会計報告がない。ある商店街のおかみさんが会計報告を求めたら、事務局からなじられたとか。その業者を選定した相見積書もないだろう。一度取り入った業者が喜べば、それでよいようだ。

 

お役所感覚

 そんな感覚で、偉そうに大垣市長の口癖の「節約だ」などと言って欲しくない。そういう人たちからは過労死の問題は起きないようだ。民間企業は、企業の存続をかけて死に物狂いで働いている。私の昔の会社仲間が20人余も、過労死同然の状況で浄土に旅立った。大垣市役所は民間企業と違い、仕事に対する使命感と金銭感覚がマヒしている。民間は地獄で、お役所は役人天国でうらやましい。

 大垣市長は点燈式には出たが、早々に退散してしまったようで、影も形もない。そうでしょうね、会場は寒いんだから。ご老体には、屋外の夜の演奏会は寒く体にこたえるのだろう。大垣市民も、大垣経済が冷え込んでもっと寒いのだ。中小企業の社長さん達は、大垣市長の経済への無為無策が原因で風邪をひいている。大垣市長が、市の行事に寒さで最後まで出席できず、退散するとはなんのために大垣市長であるのか。この時間帯には、他の公務はないはず。大垣市民が、10人程しかその演奏を聴いていない現実を直視して欲しい。そこに現在の大垣市行政の全てが凝縮されている。

 

駐車場問題

 このイベントがあっても、夜で車の通行が皆無の大垣公園の側道が駐車禁止なのだ。昼間でも交通量がほとんどない道路である。昔、無料の駐車帯があったが、平成27年1月から全面駐車禁止となった。市民に不便をかけてお役所は喜んでいる。すぐそばに、丸の内駐車場はあるのだから、この時間帯だけ無料にする「おもてなし」がなぜできないのか。私はその駐車場に止めたが、ガラ空きであった。それでも200円の出費ですんだ。なにせ寒くて会場に長くはいられないから。なぜそんな金額なら、無料にできないか。だから「芭蕉元禄大垣イルミネーション」の参加者は少ないのだ。

芭蕉元禄大垣イルミネーション

 展示されたイルミネーションは、各学校、企業、団体がデザインを競って趣向を凝らしているので、その趣向を見る分には楽しい。

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2017-11-29

久志能幾研究所 小田泰仙  e-mail :  yukio.oda.ii@go4.enjoy.ne.jp

HP: https://yukioodaii.wixsite.com/mysite

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