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2017年10月17日 (火)

「ご縁硬化係数」との出会い

 心房細動という心臓の病を患い、動脈硬化係数という指数に出会うご縁を頂いた。動脈硬化係数とは、加齢に伴って血管の内壁が硬くなってくる状態を、コレステロールの値から推察する指数である。

 動脈硬化係数=LDL÷HDL

 悪玉コレステロール(LDL)を善玉コレステロール(HDL)で割った値が、動脈硬化係数で、2を超えると動脈硬化が進んでおり、脳梗塞や心筋梗塞の危険性が高まるという。そのシグナルが肥満・高血圧で、糖尿病、眼病、心臓病と体を蝕む病気の警報信号となる。肥満も高血圧も病気ではない。「そのままにしておくと病気になるぞ」との佛様の助言である。助言が悲劇であるのは、聞くほうが覚悟を決めて聴かないからである。図1は、私が高脂肪体質の改善に取り組んだ経過である。図2は、血管内部に付着したプラークの状況(図は厚み2.45mm、正常値0.9mm以下)のエコー検査写真である。一時、動脈硬化係数値が2.6もあったが、食事療法、減量に取り組んで1.4迄に改善した。

 

ご縁硬化係数

 上式を見て、人生の運不運の関係を示す人生方程式に思いが至った。悪縁の出会いの総量と良縁の出会いの総量の比率が、人生の運勢をきめる。

 ご縁硬化係数=悪縁の総量÷良縁の総量

 悪い縁との出逢いが人生を狂わせるが、強力な良きご縁があればそれも相殺される。良きご縁のレバレッジ(テコの原理)を利かせて、良き道に進みたい。袖擦りあう縁を如何に料理して良きご縁に味付けするかが問われる。フグの卵巣や肝臓のような悪縁をうまく捌き、取り除くが人生の名料理人である。

 川崎市の中一生惨殺事件(2015年3月)は、被害者が付き合っていた悪友の悪縁が原因である。人生の豊かさは、付き合う人のご縁硬化係数の大小で決まる。良い縁だけを得るのは難しいが、悪い縁に近づかないようにするのはそんなに難しくない。悪縁を避ければ、少しは良きご縁の環境になれる。「人生の管」内の環境整備が大事である。その管内を正常に、通過できる人生であるためには、その維持・管理と定期的な保守点検が必要である。管内の5Sで、悪縁を清掃すべきである。悪縁の蓄積からは腐臭が発生する。

 

人生舞台の美学

 人生は生老病死である。何時かは所属している界を去らねばならない。学校でも4年、修行も10年、会社も37年で去るのがこの世の掟である。去るときは迷わず、あせらず、胸を張って、受けたご縁を心にきざんで去っていきたい。その界のシガラミに囚われたり、その界が永遠にあると錯覚したりするから、回りの冷たい視線が目に入らず、皆が寝ている雑魚寝の寝室で、口に泡を飛ばして延々早朝まで議論をする醜態を晒す。

 毎回、ご縁がある度に、今の界を去る覚悟を決めれば、浄土に行くときの事前練習となり、じたばたせずにお別れができる。少しでも人格を高めて、惜しまれてその界を去りたいもの。生が素晴らしいように、人生を全うする死も素晴らしい。生も死も同じステージであり、二つの価値に優劣は無い。人生の一つのステージである死を美しく飾るためにも、日々を精進する決意を新たにした。

 

図1 血液検査の推移

図2 私の血菅内部のプラークの堆積状況 2.45mmの堆積    

    2016年10月14日 真島消化器クリニックにて

図3 馬場恵峰書 2011年10月

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久志能幾研究所 小田泰仙  HP: https://yukioodaii.wixsite.com/mysite

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