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2017年10月 1日 (日)

子供たちを食い物にする大垣市長

 日本の未来を背負う子供たちには、正しい教育を与えなければならない。営利企業の金儲けの道具に使われてはならない。その子供たちを役人の自己満足で取った予算の間違いを誤魔化すために、こき使われてはならない。子供たちは勉強にその時間を使って欲しい。

 2017年10月1日の大垣元気ハツラツ市は、中川幼稚園の園児達、興文小学校の児童たちが、大人の金儲けと市長の行政の失敗の尻ぬぐいのために駆り出された。それも参加校は違うが、毎回のことである。大垣元気ハツラツ市は、私企業の営利団体である大垣駅前商店街の活性化のために、市民税で行っている月1の行事である。幼稚園、小学校の職員は、大垣市に人事権と補助金で縛られている。大垣市長名の行政の要請があれば、断ることができるわけがない。  

 各商店街がイベントで高校や中学、小学校に、その種の要請をして、いまだかって受諾されたことはない。知人の元校長先生に意見を聞いても、そんな要請をすること自体、言語道断であるという。これが大垣まつりや十万石まつりの公式行事なら別である。元気ハツラツ市は、あくまでも一部の営利企業の団体の行事である。

 

ハツラツ市の実態

 2017年10月1日の大垣元気ハツラツ市でも、大垣駅前商店街のお店がある歩道はシャッターが目立ち、人通りもガラガラである。それも毎回である。中央の大通りに店を構えた露天商と商店街の飲食店で、多くの来客は、飲み食いをしていて、見た目は盛況ではある。しかし物販店で買い物をする人はごく少ない。なにせ買い物品を抱えて、アピタまでの遠い道を歩くのは苦痛である。商店街で1,000円の買い物をすると抽選で当たる500円の買い物券を商店街が出しているが、あるお店では、本日はその利用は1枚だけであったと言う。つまりお客の大多数は駅前商店街で買い物をしていない。

 

当日の当てつけ休業

 市役所からの開店の要請があっても、16店舗は、元気ハツラツ市の当日にお店を休業している。どうせ元気ハツラツ市の当日は商売にならないからだ。それは抗議の意味もあるだろう。現在、大規模小売店が閉店して、跡地がマンションになったタマコシやヤナゲンB館を含めて、50のテナントがあったと推定して計算すると、駅前商店街の192店舗中、117店舗が店を閉めた。それは60.9%になる。現在、75店舗しか残っていない。そのうちの21%のお店が、元気ハツラツ市の当日に休業である。閉店になるお店は現在も増加中である。この数値は、あくまでもメインの駅前通りだけでの集計である。横道に存在する商店街を含めると、もっと数が多くなる。

 誰の為のハツラツ市なのか。市民の税金の無駄使いである。結果として、商店街の声を無視して、実態も調査せず、お店がつぶれるのを助長したのだから行政の背任行為である。

 元気ハツラツ市の当日(10月1日)、どれだけのお店が休業しているかは、写真に撮って自分の目で確認した。前日の9月30日(土)、全商店の開閉店状況を写真に撮って、それとの比較で算出した数値である。

 

来訪者の行動

 多くの来訪者は大垣駅北側の大規模小売店のアピタの無料駐車場に車をおき、元気ハツラツ市を楽しんで、最後にアピタで買い物をして帰る。元気ハツラツ市スタンプラリーのスタートがアピタなのだ。その客の多くは市外からの客である。市外から来る客と市外から金儲けにくる露天商と外部資本のアピタを喜ばせ、市内の駅前商店街の商店を閉店に追い込むために、大垣市民税が使われている。それが7年間も続いている。会計報告もなく、売り上げが増えたとの嘘の「大本営発表」があるだけ。

 

利権?

 なんとかして欲しいと商店街の店主達の多くは訴えるが、利権があるかよほど美味しいものがあるとしか思えない商店街組合のボス達は、その声を握りつぶしている。商店街組合の幹部のポストは、ボス達だけで持ち回りで、その座を手放さない。ハツラツ市を開始して7年間が過ぎた。それで活性化ができれば、まだしも、この3年間だけでも約40店舗が店を閉めた。現在で、駅前商店街の表通りだけでも61%のお店がシャッターを下ろした。今さらに閉店する店が加速している。市長やヒラメの取り巻きも、聞く耳を持たない。大垣市長は商店街街からの話し合いの場の申し出を「今はその時期ではない」と拒否である。市民税1,200万円、県民税100万円、商店街組合費500万円の合計1,800万円を、毎年投じて市役所と商店街の幹部だけが取り仕切って行っている行事である。7年間で1億2千600万円が消えた。企業経営の基本のPDCAは回らず、その会計報告は誰も知らない。

 

図1 中川幼稚園の園児の演技(2017/10/1 10:05)

図2 興文小学校の児童の合唱 (2017/10/1 10:35)

   これを練習するのに、勉強時間を割いてのことである。それも日曜日の休日の出演である。付き添いの先生たちの人件費は市民税である。

図3 繁盛する露店(大通り中央部)(2017/10/1 12:35)

   露店のほとんどは大垣市以外の業者

図4 繁盛する露店とガラガラの商店街(2017/10/1 12:54)

図5 繁盛する露店とガラガラの商店街(2017/10/1 14:12)

図6 繁盛する露店とガラガラの商店街(2017/10/1 14:13)

図7 繁盛する露店とガラガラの商店街(2017/10/1 14:19)

図8 繁盛する露店とガラガラの商店街(2017/10/1 14:41)

図9 観客がいないパーフォマンス(2017/10/1 10:33)

   これで商店街が活性化するのか。司会や伴奏音楽のアンプの操作の数人の人件費も税金

図10 観客がいないパーフォマンス(2017/10/1 12:51)

         タレントの人件費にも税金が投入されている。   関係者数人の人件費もかかる。

図11 この場に政治は持ち込まないで欲しい(2017/10/1 12:29)

   これでは商店街は活性化しない。

 

2017-10-01

久志能幾研究所 小田泰仙  HP: https://yukioodaii.wixsite.com/mysite

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