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2017年9月28日 (木)

大垣・大本営発表: ハツラツ市の戦果

大垣・大本営発表

 元気ハツラツ市実行委員会委員長の松本正平氏によると、通常の営業日と比較して「飲食店の売上が200%~250%、物販店舗の売り上げが100%~200%アップした」と、双方とも元気ハツラツ市が行われていない日よりも売り上げは増えており、成果を上げている。

     岐阜経済大学 2013年度学内ゼミナール大会参加論文より

       (小川大垣市長は岐阜経済大学理事)

https://www.gifu-keizai.ac.jp/campuslife/study/seminar/doc/2013/11-kikumoto.pdf

 

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 上記は、著作権法の問題よりも、公共の利益のための情報開示が重要である。この情報はネットで公開されている。大垣市民の生活に影響のある情報である。岐阜経済大学も補助金として国民の税金が使われている。国民が抱える問題提起の為の引用が、著作権法が問題になるなら、法律が間違っている。法律を改正すべきである。今の著作権法は、いじり過ぎて、本来の著作権の趣旨がおかしくなっている。かえって人類の知的財産の価値向上を阻害している。アメリカなどは、後出しジャンケンで、金儲け主義丸出しでデズニーの著作権を筆頭に保護期間を50年から70年に延長する画策をしている。

 

「うっそー!」と市民から疑問の叫び

 元気ハツラツ市当日は、飲食店は20%の売り上げ増であるが、物販店舗は売上半減である。当日は商売にならないので、多くの物販店舗は店を閉めている。

 商店街は元気ハツラツ市を止めるか、運営方法を変えて欲しいと怨嗟の声に満ちている。元気ハツラツ市実行委員会委員長は、運営方法を改善して欲しいとの商店街の皆の意見を委員長権限で黙殺している。また1年交代とされている委員長の座を、7年間も居座ってその座を離さない。よほど美味しいものがあるのか。来年は開催頻度を月1から月2にする計画もあるそうだ。それで大垣駅前商店街の息の音が止まる。元気ハツラツ市の目的は大垣駅前商店街の活性化ではなく、金をばらまき、商店街の息の音を止めるのが目的のようだ。

 

ハツラツ市当日は休業、商売にならないから

 大垣駅前商店街で平日は開店しているが、元気ハツラツ市の当日は、市役所からの開店要請があってもお店を閉めている店が約10店程存在する。元気ハツラツ市実行委員会の大本営発表では、売り上げが増えているはずなのに、なぜ稼ぎ時の元気ハツラツ市当日に休業するのか? なんでお店を閉めて売り上げが増えるなのか?

 大部分の物見遊山として電車で来る客は、一般の物販店舗で買い物などはしない。買っても荷物になるからだ。車で来る大垣市内の客は、駅の北側の大規模小売店アピタの無料駐車場に車を停めて、元気ハツラツ市に来るが、帰る時、アピタに悪いと思いそこで買い物をする。日本人の心理である。ますます大垣駅前商店街の売り上げが落ちる。

 大垣市以外からお店を出している屋台は20店程である。その分、大垣商店街の売り上げは減る。経営分析でいうカニバリゼーション(共喰い)の現象である。それが、駅前商店街のシャッターを下ろした店舗の数の多さに現れている。現実の姿が正しい。

 

大垣中心街地商店数推移

 615店舗(1988年) → 419店舗(2007年) 32%減

           → 364店舗(2014年)(推定)41%減

        (大垣市中心街地活性化計画より)

大垣中心街地小売業の年間販売推移(万円)

 34,656万円(1999年) → 21,612万円(2004年)38%減

             → 19,630万円(2007年)44%減

             → 18,048万円(2012年)48%減  

                       (大垣市商工観光課資料より)

大垣市中心部の歩行者通行量

 24,089人(1994年) → 10,160人(2009年)58%減

         (大垣商工会議所調査)

大垣駅前商店街の大通りの店の61%の店が閉店

2015年~2017年だけでも約40店舗が閉店した(20%に相当)

 

大垣・大本営発表の戦果を疑問視

 元気ハツラツ市を2011年に開催してから、近直のこの3年間でさえ、12軒ほどの店がシャッターを下ろした。閉鎖した大規模小売店のヤナゲンB館のテナントを計算に入れると40店舗近くが閉店した。それは全192店舗中で20%にも及ぶ。結果として大垣駅前商店街の大通りに面した店だけでも61%の店が閉店に追い込まれた。元気ハツラツ市を始めてから、なぜこんなに閉店が加速するのか。

 松本氏の言うように、「元気ハツラツ市が行われていない日よりも売り上げは増えており、成果を上げている」のに、なぜ大垣市発表の商業統計値で、大垣駅前商店街の売り上げが落ちているのか。なぜ、元気ハツラツ市を始めて2年目で、5年前よりも4ポイントも売り上げが減るのか。大垣市商工観光課発表と大垣大本営発表とどちらが正しいのか。

 それをレポートした岐阜経済大学の学内ゼミナール大会参加論文にも疑問を感じる。小川大垣市長は岐阜経済大学理事である。自分の大学の偉いさんのことは学生も真実は書けないのか。それとも純粋な学生は、狡猾な大人に騙されているのか。

 

広告宣伝費10%の異常

 元気ハツラツ市年間予算1,800万円とは、大垣中心街地小売業の年間販売額の約10%である。売り上げの10%もの宣伝広告費を投じて、なぜ、売り上げが落ち、お店の閉店が増えるのか。

 なぜそれが7年間も続くのか。経営では当たり前のPDCAが、なぜ回らないのか。極論を言えば、行事を止めて、その10%を配分したほうが、お店としては利益率が10%向上する。普通のお店の宣伝広告費は3~5%である。それの3倍もの金をばらまいて、なぜ成果が出ないのか。それも市民の血税である。だれか懐に入れていませんか。そのお金があれば、各店舗の設備投資が出来る。1億2千万円余の金で、知恵を使って有望テナントを誘致すれば、もっと活性化するはず。近くの岐阜市玉宮通り商店街や長浜市、彦根市には、良き事例が存在する。

 

2017-09-28

久志能幾研究所 小田泰仙  HP: https://yukioodaii.wixsite.com/mysite

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