獣心呑器 現世は来世の前兆
今、己が立っている階段には、次のステージの幾(きざし)が現れる。大学入学でもその前の高校時代に、受験地獄を経験し、大学という天国に行く前に、高校で進学クラス、就職クラスと分けられ、進学クラスも、国立大学コース、私立大学コースと選別をされる。人間も、人生の第4コーナを回った高齢者になると、来世に向うため、天上界、人間界、畜生界、地獄界に選別をされる。現在を見れば来世でのポジションは分かる。
終末の四界
天上界は、生涯現役で天寿を全うする人達で、5%である。あと15%の人が頭もそこそこしっかりしたまま、世に迷惑をかけず死を迎える。
人間界は、普通に老化して、病気になって亡くなる人達で、60%である。
畜生界に行く人は1割で、己の不摂生の限りを尽くし、余命1年と医師から宣告されてから、焦って金はいくらでもだすから助けてくれと医師に泣きつく人達である。かのアップルの創業者で世界一の大金持ちのジョブズ氏でさえもガンには勝てなかったのに。いまだ死病からお金で助かった人はいない。
地獄界は認知症の患者で、10%(65歳以上の高齢者2874万人のうち280万人。(2010年))である。自分のことが分からなくなり、肉親を不幸のどん底に落とす人達である。すべて2・6・2の法則に分類される。
入界の法則
自分が第二の人生に向うとき、今までの因果応報で選別されて入る「界」が決まる。天の采配は非情で正確であるが、全て己が招いた結果である。せめて最悪の地獄界(認知症)には罹患しないように、今からでも遅くないので精進すべきである。病気は発病すべくして、その原因を己が作っている。過度な酒・タバコの飲用、食べすぎ、太りすぎ、過度な偏食等である。頭を使わないという習慣である。
若いときは生物の法則で成長し、健康も若さの慣性で維持できたが、60歳を過ぎると、人は坂の上に乗せたボールと同じ状態に置かれる。何もしなければ、自然とボールは下に転げ落ちる。頭は錆びる一方である。それを防ぐのが、自分の健康管理である。健康とは体の管理と、心と頭の健やかさを保つということである。現代社会の、痴呆的、退廃的な誘惑に負けて美味しいものを食べすぎ、頭も使わず遊びほうけると、病気にもなるし、痴呆にもなる。自然の「法」である。「法」とはサンズイ(水)が上から下に去ると書く。何時でも何処でも誰にでも当てはまる法則である。
図1 認知症患者は65歳以上の15%に上る(日本経済新聞2014/07/09より)
2017-09-02
久志能幾研究所 小田泰仙 HP: https://yukioodaii.wixsite.com/mysite
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