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2017年9月26日 (火)

商店街の魅力とは

 魅力とは、人の心を引き付ける、魂をうばう、ハッキリ見ることのできないものの気である。

 商店街の魅力とは、なんとなく惹かれて足が向くお店の集客力である。具体的には、モノを買うにも食べるにも、どれを選ぼうかと迷うのが楽しい。自分の中には答えはない。そこに行って、欲しいものが目の前に出現する。それが商店街の魅力になる。

 

玉宮通り商店街の魅力

 知人の料理長からの紹介で、2017年9月25日の夕刻、岐阜駅前の玉宮通り商店街を視察した。大垣駅前商店街の活性化の参考にするためである。私が学生時代の40年ほど前に歩いた記憶があるが、当時は繊維問屋街で暗い通りであったのがおぼろげに記憶にある。現在は、通りの近辺にその面影があるが、長さ300mに渡り、お洒落な飲食店や魅力的そうなブッティク等のお店が軒を並べている。何処に入ろうかと迷うほどで、歩いていて楽しい雰囲気である。まだ午後5時すぎで、歩いている人は少なかったが、その雰囲気は楽しめた。空き店舗はあるのだが、目障りではない。聞けば開店の希望があってもなかなか、テナントの入手は難しいほど人気だそうだ。

 この商店街は、市と商店街組合が共同して作り上げたという。現在は、柳ケ瀬通りが寂れて見る影もないが、玉宮通り商店街は岐阜駅に直結した飲食店やお洒落なお店の通りで、繁栄している。

 以下、「HP:にぎわいあふれる商店街」の内容を抜粋、編集して商店街再生の経過を記載する。大垣駅前商店街再建を考える上で参考になった。

 

岐阜市玉宮通り商店街の再生

街並み整備とイベント開催で商店街の再生

 商店主を中心とした地域住民がまちづくり組織を結成し、まちづくり協定の締結と街並み整備を推進して、独創的な実験的イベントを開催して再生した。

事業実施の背景

 急激な人口減少と商店街衰退によって駅周辺地域の中心街が空洞化した。かつてはいわゆる駅前通りとして賑わった南北約300メートル(幅員約6メートル)の玉宮通り商店街も、来訪者が激減した。街の再生に向け、地権者とテナントから成るまちづくり協議会を新たに結成した後、ハード・ソフト両面から様々なまちづくりを展開した。行政側も、総合計画における活性化策の一つとして、都心部全体の回遊性の促進と賑わい再生を目指して、支援を行った。

事業の概要と経過

(1)まちづくり協定の締結と街並み整備の推進

 ・街並み整備のルール化による個性的な景観を有する商店街の創出

 ・事前協議システムによる協定遵守の担保

 ・整備費用助成による事業の推進(市による空地整備補助)

(2)新しい社会実験の開催による新しいまちづくりの展開

 ・オープンカフェ社会の試みによるまち情報の発信

 ・落書きクリーンアップキャンペーンの実施

(3)定期的なイベントの開催と販売促進活動の展開

 ・定期的なイベントを開催

事業の効果

(1)魅力的な街並みの整備と個性的テナントの集約

 ・ 1年1件程の頻度で街が更新され全体の約30%が建替わる。

 ・個性的な街並みとなり多種多様なブティックや居酒屋が集積。

(2)イベント開催による賑わい再生

  業種の壁を越えた一体的な一つの商店としてイベントを実施。

(3)都心部の回遊性促進と一体的な発展

  賑わい再生と、駅周辺・柳ヶ瀬地域双方の活性化が図られた。

(4)先駆的な試みによる街の情報発信

  オープンカフェ社会実験等で、恒常的な情報発信を図った。

事業の課題

(1)街並み整備のスピードアップ

  魅力的な街並みの早期実現と建替え活動スピードアップ。

(2)景観協定等の法的拘束力を有するルール化

(3)クルマ排除による歩行者空間化の促進

(4)テナントミックス等も含めた街作り経営への発展

(5)線から面へのまちづくりの展開

  都市部の回遊性促進のため、広域に拡大してより効果的な街作りを促進。

 

にぎわいあふれる商店街:

http://www.chusho.meti.go.jp/shogyo/shogyo/shoutengai77sen/nigiwai/4chuubu/1_chuubu_18.html

 

己の魅力

 友には会うたびに新しい発見がある。知らない側面を見せてくれる。そんな要素を有した人が大きな魅力ある人である。変わらないから魅力がない。老人に魅力がないのは、変わらなくて、変わる気のなくて、頭がカチンカチンで、心身とものに老化していくばかりだから、会っていて楽しくない。

 「男子3日会わざれば刮目して見よ」。なんの努力もなしに、新しい魅力は生まれない。必死の努力をしているから、魅力が生まれ輝くのだ。女性でもお化粧やフィトネスを取り組み、礼儀作法を学ぶから、上品に美しく、蛾が蝶に変身する。いくら美人でも、言動が下品では幻滅である。ガソリーヌのように。

 恵峰師は91のおいぼれではない。会うたびに新しい発見がある。気持ちは青年のようである。先日も、定期検診の国立病院の医師から「頭脳は20歳代」といわれて、医師からうらやましがられたとか。師は毎日、深夜まで作品を書き、精進されている。会うたびに新しい挑戦を見せつけられる。今でも頻繁に外国や国内のあちこちに出かけて、色んなものを仕入れている。それが魅力で、私は毎月、先生宅の九州に飛んでいる。師に会うたびに新しい発見がある。そういう魅力がないと、九州に飛ぶというエネルギーは出てこない。師の姿勢を見習いたい。

 

大垣駅前商店街との比較

 岐阜市玉宮通り商店街に比べて、大垣駅前商店街は活気がなく、飲食店が極端に少なく、お店を選ぶにも選択の余地がない。それも小汚い雰囲気の商店街を歩くのが苦痛である。これでは、商店街が衰退するのも故あること。

 商店街の商店は基本的に中小零細企業である。大企業と違って、人も金もノウハウもない。それで世間の過当競争時代を生き抜くのは至難の業である。それを統括する人や組織がないと、他市の商店街に負ける。それを統括するのを助けるのは行政の力であると思う。商店街が栄えている地区は、行政が力を入れている。長浜市、彦根市、岐阜市等が、その例である。見事に何もしないのが大垣市である。まるで大垣市長が「大垣駅前商店街、死ね」と言っているとしか思えない。そう思っている商店主が大垣駅前商店街には多くいる。大垣市の不幸である。

 

大垣駅前商店街衰退の原因・真因

 その気があれば、岐阜市玉宮通り商店街のように再生は可能である。大垣の人口は他市と違い減っていないのだ。問題は旗を振り、正しい戦略を練る人がいないのだ。上に立つ人にその「気」がないと、とんちんかん政策ばかりで、実質的に見殺しの政策しか実施しない。それが現在の姿である。現状の61%がシャッターを下ろした姿が正しい。そこに為政者の心が全て表れている。

 

対策

 原因は分かれば、対策は簡単である。しかし取り除くと言う実施が難しい。商店街がまとまり、その気にならないと、難しい。現在もお店をたたむ店舗が急増中である。その気も能力もない人がリーダーでは、何をやっても再生は難しい。長期にその座にしがみ付いて、その座を手放さない。それは経営コンサルタントの指導とは、別の次元の話しである。同じよう事例を調査・解析したことがあったが、取り巻きの人物が闇の世界と通じていることが判明して、銀行の支店長の助言で、身を引いたことがあった。この世は理論通りには行かない。

 

図1~11 玉宮通り商店街 2017年9月25日(月)17時30分ごろ

 

2017-09-26

久志能幾研究所 小田泰仙  HP: https://yukioodaii.wixsite.com/mysite

著作権の関係で無断引用、無断転載を禁止します。

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