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2017年8月11日 (金)

お地蔵様の佛事異動

 2016年3月24日、室村町四丁目地蔵尊の閉眼法要が終わり、日柄のよい4月5日9時より、お地蔵様の引越し工事が行われた。当初、お地蔵さんを台から降ろすとき崩れてしまうかもしれないと危惧していたが、手際よく無事に仕事が終った。台から降ろす前に、お地蔵さんの体にビニールテープを何重にも巻きつけてから、太いロープを巻いて、クレーンで釣り下げる段取りで、工事が進められた。体に幅広のビニールテープを巻きつけられているので、風化した石像が崩れることは無かった。業者はお地蔵さんの「おくり人」である。トラックに載せられた後、お地蔵さんはお墓や地蔵菩薩像の永代供養で保管されるお寺に運ばれていった。お体が壊されず、永代供養されるので安心した。

 

105年間の永年勤続

 この105年間、お地蔵さんは氷点下にも及ぶ気候、風雪、洪水に耐え、昭和20年の大垣空襲でのナパーム弾で真っ赤になりながらも耐え、お賽銭泥棒にも何回も遇いながら、室村町を通る通学児童と住民を見守っていた。人が出会うご縁を象徴する105年間であった。お地蔵様を載せたトラックが視界から去るとき手を合わせた。ご苦労様でした。合掌。

 

地蔵尊が見つめた歴史

 木と紙で出来た当時の日本の都市に、ナパーム弾を投下するのは死鬼衆の業である。非戦闘員への残酷な殺戮で、国際法違反である。当時、植民地の奪い合いで、遅れをとった米国が日本に仕掛けた戦争である。資源の無い日本に対して、石油等の資源封鎖することは、米国からの明白な戦争行為である。日本の戦いは防衛戦争であった。これはマッカーサーが戦後、議会で証言している。なぜかマスコミはこれを報道しない。植民地という金のなる木に欲の目が眩んだ米国の仕業であった。その子孫がグルーバル経済主義を受け継ぎ、1%の特権階級が99%の人民から99%の富を知能犯的に奪う遺伝子を受け継いだ。昔は列強諸国が、アジアの植民地から生血を吸い上げていたが、今は自国民から生血を吸っている。結果として欧米は、格差社会の病に犯され、昔の怨霊が難民、テロとして乗り移り欧米社会を襲っている。因果応報である。

 白人がアメリカ大陸にやってくるようになった頃、1890年12月ウンデッド・ニーの虐殺により、白人によるインディアン戦争は終結した。最終的に推定1,000万人いたインディアンは直接・間接虐殺により実に95%が抹殺された。米国は先住民の950万人のインディアンを虐殺した。米国はフィリピンの植民地政策で現地人を61万人虐殺した。英国はインド植民地政策でインド人の2,000万人を餓死させた。その掠め取った富で、英国は大英帝国となった。英国はアヘンを中国人に売りつけ、因縁をつけてアヘン戦争を起こし、中国の領土を割愛した。そのニュースが幕末の日本の知識層に衝撃として伝わり、桜田門外の変、幕末争乱、明治維新、富国強兵策へとつながっていく。

 すべては白人の強欲さに起因する。白人の有色人蔑視は、白人だけが神から祝福された人間で、有色人種は人間ではないとの妄信からの行動である。当時のローマ法王でも「キリスト教に帰依しない原住民は人ではない」と言っている。その免罪符があるから残虐な殺略行為を平然と行えた。人は宗教で死鬼衆となる。

 

戦いを嫌う教え

 世界の三大宗教で、戦争を嫌う教えは仏教が突出している。また唯一排他的な考えが薄い教えである。「足るを知る」、「利他の心」、「全て受け容れる」は仏教の教えの象徴の言葉である。お地蔵様は、閻魔大王の前で当人が生前の善行を弁護する。またお地蔵様が地獄界に転勤になれば、閻魔大王に変身する。それゆえ、弁護人と裁判官が同じであるので、救済されるという地蔵菩薩信仰が生まれた。お地蔵様に手を合わせることでお地蔵様とご縁ができるとの信仰が広まった。お地蔵様は人を差別しない。

 

図1 雪が積もった冬の日 2014年12月18日

図2 お地蔵さんのお体に保護用のビニールテープを巻きつける

   2016年4月5日09:02

図3 お地蔵さんの搬出作業を見守る町内関係者

図4 慎重にクレーンで持ち上げる

図5 去っていくお地蔵様 2016年4月5日09:21 

 

2017-08-11

久志能幾研究所 小田泰仙  HP: https://yukioodaii.wixsite.com/mysite

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