トヨタ式ダイエットで14kg減(6/7) 血管
水を治める者は国を治める
水を治める者は国を治めるという。昔から政治を預かるものの務めとして、河川の整備が最大の仕事であった。それができなければ、国は洪水に悩まされ、干ばつに苦しめられ、飢饉になり、年貢は徴収できず、民衆が領土から逃げ出し、国が亡びる。
血管の肥満
人は自分の体内の水の道(血管)を管理しないと、自分の人生を治められない。血管には、動脈、静脈、毛細血管3種類があり、これらの血管の全長は約10万km(地球2周半)の長さにも及ぶ。血液が全身を一巡りする時間は、およそ1分で、地球を2周半している。心臓から送られた血液が、体全身を巡り、血液は、酸素、栄養、水分などを細胞に運ぶ。
その大事な水路が己の食の貪りで、存亡の危機に瀕している。体に悪い食品を多量に取ることで、水路の壁に汚染物(コレステロールの糟、プラーク)が付着し、その血管の内径が細くなり、血流の流れを阻害する。血管が肥満状態で、正常に機能しなくなっている。その結果が、血を流すために血圧を上げる自己防衛機能が働く。それを降圧剤で、血圧を過剰に下げては、体の自律機能が混乱する。それは体の自動操縦装置と人為的操縦装置の闘いとなる。
1994年4月26日、名古屋空港で着陸進入中に中華航空140便エアバスA300が墜落した。事故は、乗員による誤操作と、自動操縦装置の反作用により発生した。この事故で、職場の仲間の母親が犠牲となられたのでよく覚えている。血管に血が正常に流れないと、酸素、栄養や免疫酵素が末端まで届かないので、ガンや痛風、認知症、脳梗塞、心筋梗塞、各種の障害が発生する。前記の航空機事故の様である。
現代医学の対処療法
現代医学は、対処療法で、その部分だけを治療する方策をとるが、根本原因の対応はしないので、治療はしても病気は治らない。結果として患部は治りました、患者は死にました、となるのが現代西洋医学である。いわば圧政(薬)で不満分子(患部)を押さえつけるだけである。まるで独裁共産国家のやり方と同じである。インフラの道路(血管)が細くなって、必要な生活資材(栄養素、免疫酵素)が回って来ないので、暴動(病気)という形で、民衆(体)は警告を発しているだけである。
己は、自身の体の政治を取り仕切る殿様として、名君と呼ばれてその一生を過ごしたいもの。その土台が自分という王国の治水(治血)である。飽食・淫食では、その国が乱れ、国家存亡の危機となる。自制心を無くして、食を貪ると、人生第4コーナでフェンスの激突である。
楽其生 保其寿 その生を楽しみ その寿を保つ 『忠経』
淫其食 乱其命 その食を淫し その命を乱す 百舌鳥
人生最大の目的は、生きていることを楽しみ、天寿を全うすること。己の生業を楽しむこと。食におぼれては、命が危ない。足るを知り、血の道を大事にすれば、長生きができる。親から頂いた命の天寿を全うすべし。全ての血の道は心臓に通づる。
冥途行きをドタキャン
2016年10月12日、体調不良の真因を検証してもらうため、久留米市の真島消化器クリニックで血管に付いたプラークの厚みを測定した。その結果、かなり危険な状態であることが判明した。全身の8か所の血管の状態を検査して、一部の血管は血管年齢80歳と判定された。いうなれば余命5年である。現在、余命5年を40年にするための食事療法、生活改善を取り組み中である。今のままの生活習慣では、冥途行きの特急切符を携帯していたようだ。その冥途行きをドタキャンした。
真島消化器クリニックでの診察
医院では、看護婦からの事前問診が20分、真島院長によるエコー検査が20分、資料説明が10分、エコー検査の写真8枚と食事療法の資料40頁を受け取った。診断のエコー写真まで提供してもらえたことに新鮮な驚きを感じた。全身8か所の血管のプラーク厚みを測定してくれるのは全国で、真島消化器クリニックしかない。
真島消化器クリニック 〒839-0862 福岡県久留米市野中町1483-4 TEL:0942-33-5006
私は、過去、数十人の医師から診察を受けたが、対処療法がほとんどで、真因の除去方法として食事療法を指導して頂いたのは、真島院長が初めてであった。
今まで診断を受けていた病院とその診察対応を比較して考えさせられた。普通の受診では待ち時間1時間、問診3分、医師は患者本人をあまり見ず、パソコン画面を睨めっこしていることが多い。あと「薬を出しておきます」で終わりである。薬で治すことが最優先で、生活習慣や食事療法の指導には及ばない。その結果、私の場合、毎月の薬代が、1万円を超えている。
薬の過剰投与
その薬も長年使われて副作用の少ない安全で安価な薬ではなく、高価で安全性がまだ定まっていない新薬を処方されることも多い。製薬会社も新薬開発で膨大な研究開発費をつぎ込んでいるので、元を取るため医師に取り入って新薬を使ってもらうため工作をしているようだ。病気はすべて薬や手術をすることで治療としている。食事療法や生活指導で薬をなくすような指導はない。それでは、医院の売り上げも、製薬会社の売り上げも減ってしまう。薬漬けにして儲ける体制が出来上がっている。その結果が40年前は10兆円であった日本の医療費は、現在40兆円に膨れ上がっている。患者は減らず、むしろ増えている。なにかおかしい。
会社のかかる死病
会社とは、社員を支え育成に限りない援助を与えてくれる親的な存在である。会社も長く存続すると、それ相応に成熟し安定成長に入る。自然現象として、大事な情報がトップに伝わらない現象である「情報の動脈硬化病」、「組織の硬直化病」という死病がじわりじわりと迫りくる。企業の寿命は30年といわれる。入ったときは若かった会社もいつかは老いる。社会を見渡しても、2000年の雪印乳業の食中毒事件、2001年の三菱自動車のリコール隠し、2002年のみずほ銀行のシステムダウン等、この病気に起因する不祥事が続いている。発病後のトップの発言は不思議と同じで、「そんなことは聞いてなかった」である。情報が流れない情報ルートの詰まり、組織の硬直化といった死病に罹った企業の症状である。そして倒産の危機に面する。病気にかかれば治療する。事前予防をする。当たり前のことを当たり前にするのが自然の理にかなった経営である。その治療が業務改革である。(2003年7月31日記)
以上を13年経った今の目で見直しても、問題企業の体質は何ら変わらない。最近の燃費偽装問題で、三菱自動車の隠ぺい体質は、13年経っても変わらないことが露見した。人も企業も変わらない。なぜそうなったかの真因を追求せず、表面的な対処療法で済ませるからである。よき反面教師の教えである。(2016年9月23日記)
身内というカス
名経営者と言われた人でも、企業が公器であることを忘れて、身内の人間には甘くなることが多い。その身内の人間が経営者として失格でも、身内ゆえ、切るに切れず、経営の中枢部が侵食されてゆく。そうすると本体の経営がおかしくなる。血管のプラークのように経営の中枢の障害物となって経営情報の流れを阻害する。経営の意思決定の流れの中に付いた不純物は、身内というカスなのだ。身内ゆえに切るに切れない。経営情報という血が正常に流れないので、じわじわと企業の生命力を削いでいく。業病である。かの松下幸之助翁も娘婿の経営者を切れなかった。そのため辞めさせる汚れ役を後進の社長に託したが、反撃され返り討ちにあってしまった。そして松下電器はおかしくなっていった。それは企業が公器であることを忘れた罰なのだ。
地元の企業でも名経営者と呼ばれた方も、身内におかしな娘婿を入れたがため、経営がおかしくなった。そんな娘婿を選ぶような娘の男を見る眼が問題で、娘の育て方を間違えたのだ。
2017-08-27
久志能幾研究所 小田泰仙 HP: https://yukioodaii.wixsite.com/mysite
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