トヨタ式ダイエットで14kg減(2)方針(改定
どんなプロジェクトも方針、基準が明確でないと成功しない。私はトヨタ生産方式でダイエットを進めた。その原点は豊田佐吉翁が定めた豊田綱領にある。
豊田綱領
豊田佐吉翁の遺志を体し
一、上下一致 至誠業務に服し 産業報国の実を挙ぐべし
一、研究と創造に心を致し 常に時流に先んずべし
一、華美を戒め 質実剛健たるべし
一、温情友愛の精神を発揮し 家庭的美風を作興すべし
一、神仏を尊崇し 報恩感謝の生活を為すべし
豊田綱領を発表した1935年10月末は、G1型トラックの発表を翌月に控えた時期にあたり、自動車事業をやり遂げるための心構えを示したとも解される。自動車産業の確立を通して、社会経済の発展に寄与するという「産業報国」の目的を明示するとともに、技術開発に努めて、さらに自動車を進化させていくという「研究と創造」の決意を表明したといえよう。
「トヨタ自動車75年史」より
トヨタ綱領の戦術としての具体的展開が、カンバン方式、現地現物、なぜなぜを5回繰り返す、PDCA,VA,無借金経営、視える化、アンドン方式、5S(整理整頓清潔躾)、無駄の排除、工程の平準化、高品質、適正価格、である。
NHK「ためしてガッテン」のディレクター北折一氏が自らの体を実験台にして編み出した「メタボ脱出法」(『死なないぞダイエット』メディアファクトリー (2009年) 1200円)の方法も応用して、自分の体でトヨタ生産方式ダイエットを実験した。結果として7ヶ月間で体重を14kg削減できた。
自身の体の経営者として
標準体重の基準値をオーバーするのは赤字経営と同じ
それが3年も続くと、倒産の危機です
我々は神様から体を借りてこの世のひと時を過ごしている。本当の自分は精神(頭、心)であって、体は自分ではない。病気になったら、「ああ、お借りしている体の使い方が悪くて故障しているんだな」と思うべし。この世で有意義で価値ある人生を送るには、最大の資本財である体を大事に使わないと、神佛様がバチを当てる。体の大家さんは神佛です。
会社の経営者、管理者なら、自分の体が管理できなくて、なんで会社の経営、部下の管理ができるのか。そこからが経営者のマネジメントの出発点です。
肥満とは、会社に例えれば倒産の危機にある状態といえる。リストラをして、一部門だけ改善すれば、会社が良くなるわけではない。会社の全部門が協力して、改革に取り組まない限り、会社の改革は成功しない。同じことがダイエットにも言える。特定の食品の摂取だけや、食事制限だけ、運動だけとの対応は、部分最適で、全体最適ではなく、体のリストラは成功しない。ダイエットは業務改革、全面戦争と思って取り組むべだ。
標準体重からの乖離量は、自分の会社の経営の贅肉の量に比例する。
標準体重からの乖離量は、肉親に対する愛情の深さに反比例する。
人生での行動力
機械工学の観点から体重を見ると、下記の第一運動方程式が当てはまる。
F=m・α ( F:力 m:質量(体重) α:加速度)
つまり、身軽に行動するには質量を減らすか、加速度を増やせば、少ない力で素早い動きが出来ます。第二次世界大戦初期に驚異的な戦果を上げたゼロ戦は、非力なエンジンにもかかわらず、徹底的な軽量化設計で質量を減らし、結果として得られた優れた運動性能で敵の戦闘機を圧倒した。自分の体が身軽であることは、人生の行動で、他よりも優位に立てる。ビジネスは戦いである。何かをやるのに、どっこいしょ、と体を動かすようでは人生の勝利者にはなれない。活動的な状態を維持するには、思いついたら、すぐ実行をする、すぐ現地に飛ぶ、である。人生の最大の敵は、自分の怠惰な考えと結果としてなった重い体なのだ。
自分の収支バランスを知る
下記のグラフは私のカロリー消費状態
約141日分の自分自身の摂取カロリーと消費カロリーのデータから、体重がどの程度増減するかを統計計算の二次回帰分析使って自分の体で実証してみた。毎日の摂取カロリーと体重変化をグラフにして、体重変化を記録した。そのため、各食物のカロリーは頭に叩き込んだ。
その結果、1日の摂取カロリーを現在より約400k㎈減らさないと、体重の増減がバランスしないことが判明した。北折氏の著書によれば、倹約型の遺伝子が節約するエネルギー量は、1日に普通100~200k㎈だが、私の場合ダイエット中で、体が超倹約型状態になっているためか、400k㎈もの節約量となっていた。つまり、見かけ上で収支ゼロカロリーなら、1日当たり約300gの体重増となってしまう。また過剰摂取カロリーによる実際の体重の増減は、理論的な体重の増減よりも大きな変化を示す。
〔一日の過剰摂取カロリー量〕=〔一日の摂取カロリー量〕-〔1日の総消費カロリー量〕
〔1日の摂取カロリー量〕=1日の3食と間食の総摂取カロリー量
〔1日の総消費カロリー量〕=〔基礎代謝量〕+〔DIT〕+〔生活代謝エネルギー〕+〔運動エネルギー〕
〔基礎代謝量〕=生きていくために最低限必要なエネルギー。体重計で表示されます。
〔DIT(食事誘導性熱産生)〕=咀しゃくや消化、吸収、代謝など食事にともなうエネルギー消費≒〔基礎代謝量の約14%〕
〔生活代謝エネルギー〕=万歩計で消費カロリーとして表示されます
図1 一日接種カロリーと体重変化の関係
図2 ゼロ戦 スミソニアン博物館 1994年8月
2017-08-26
久志能幾研究所 小田泰仙 HP: https://yukioodaii.wixsite.com/mysite
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