「100mの巻物」という人生(2/2)
百m巻物の再撮影
2014年4月に百m巻物を2回撮影して、百m巻物の写真集としては形にはなったが、当時は製本まではいかず、クリアファイルに各頁を納めて完成とした。その後2年余が経過して、恵峰先生の書の写真集を30冊余も製本化して作成していく過程で、カメラが世代交代し、撮影スキルも編集技術も向上した。今の目で見ると当時の撮影の拙さが目についてきた。それでカメラを最新鋭に更新して、2016年11月28日に再度撮影する決断をして撮影に臨んだ。
撮影の改善
前回からカメラ、三脚を更新して、照明装置を追加して、カメラに高精度水準器を設置した。撮影技術、編集技術が回数を重ねることで向上して、現時点ではほぼ満足で来る仕上がりとなった。やはり経験を積まないと何事も向上しない。また良い機材は、良い結果をもたらしてくれることを再確認した。高いものにはわけがある。この100m巻物の撮影は、これで3年越しの3回目の撮影である。何事も一回ではうまくいかないもの。良いものを作るには3度くらいの手間が必要だと納得した。
出版の目的
この巻物は、後世に残すお手本として書かれたと恵峰師はいう。この巻物をみようとすると数人係りでないと見えない。またどこに何が書いてあるか、書かれた恵峰師もうろおぼえである。製本化することで、A4版で索引として目次を追加したので、探せるし、書道のお手本としても価値がある。この100m巻物の試し刷りを見たお弟子さんたちにも好評であった。私の目的が達成されそうである。この100m巻物を、馬場恵峰先生の第二の公式出版書籍として、現在準備中です。10月出版を目途にしています。
当日の撮影状況
当日は、我々6名が100m巻物撮影を先生の教室の南側で進める中、恵峰先生は机の上で黙々と墓誌の揮毫に集中された。揮毫されている先生を垣間見て、我々はその集中ぶりに感嘆した。普通の書は下書きもせずそのまま書かれるが、墓誌に刻印するためか、寸法を測りながら慎重に揮毫を進められた。
撮影の合間に昼食になって、お手伝いに参加された自称「熟女」・「一応主婦」(?)の皆さんが手作りに昼食を持ってみえた。九州の家庭料理の美味しさと温かさに舌鼓を打って、疲れが取れた思いである。事前の皆さんからの手紙では「熟女5人が勢揃いしてお待ちしております。」との連絡があり、どうなることかとビクビクしながら(?)赴いた撮影現場である。
図1 撮影風景 照明器具の追加と三脚が更新された。
図2,3 私の家の墓誌の揮毫をされる馬場恵峰先生
2017-08-21
久志能幾研究所 小田泰仙 HP: https://yukioodaii.wixsite.com/mysite
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