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2017年8月 1日 (火)

時間創出1001の磨墨智 435d. 熟年の別れ

435d. 成長しないと40年来の友を失う

  最近、お互い定年を迎え時間ができて、親交を深める時間が増えたが故、40年来の友と別れることになった。原因は相手と話が合わなくなったためである。前は遠方でもあり、たまに会うだけの付き合いであったので問題が露見しなかったが、長時間付き合うようになり、友に違和感を覚えることが増えた。人は年相応に成長する。それは人によって成長度合いが異なるが、そのギャップが大きくなりすぎると、会うのが辛くなる。友とは自分を成長させてくれる時間の塊である。その時間価値がずれると逆に重荷となる。

熟年での別れ

 この事件で最近の熟年離婚問題に思いをはせてしまった。夫は仕事一筋にわき目もふらず定年を迎えて、交友関係で見聞を広めてきた妻から定年離婚を申し出られる事例が増えたという。その状況が理解できたように思う。上智大学名誉教授渡部昇一氏(当時)もその著書で、長年の友でも、使うお金で釣り合いが取れなくなると、付き合うのに障害となると書いている。一緒に食事をするにも、お店の格の選定で意見が微妙に相違して、ずれが生じて誘いづらくなったという。政党も国民の意識の成長と共に歩まないと、2013年参議院選挙での社民党のように消える運命に押し流される。国も成長しないと衰退する。

 人は年相応に、人格、教養、資産を高めないと、長年の友を失うことになる。長年、時間をかけて培った友という人生の資産を失いたくないもの。そのためには人並みに成長しなくてはならない。ちなみに定年退職後の5年間で、二人の40年来の友人と別れた。周りの知人に聞いても、同じような体験をしている。

人生経営は自転車操業

 万物は流転成長している。自分は成長しているだろうか? 時間は自分をどんどん追い抜いていく。成長が止まったとき、自分の時間も止まる。友が、妻が、会社が、時代が、自分に離縁状を突きつける。時代に自分が追い抜い抜かれると、人生の別れ..。人生経営は自転車操業。走り続けないと倒れてしまう。

 

2017-08-01

久志能幾研究所 小田泰仙  HP: https://yukioodaii.wixsite.com/mysite

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